礼真琴の舞台を振り返るシリーズ第59回目は、『ANOTHER WORLD』を振り返ります。
ちえちゃん(柚希礼音)時代には回ってこなかった和物のお芝居が、ちえちゃんの退団以降、なぜか急に増えましたね。(笑)
着物もかつらもお似合いで、こっちゃん(礼真琴)鑑賞をする分には申し分ない作品ですが、全体的にはどうかな。。。
『ANOTHER WORLD 』予備知識
あらすじ
大坂の両替商「誉田(こんだ)屋」の若旦那・康次郎が目覚めると、そこは「あの世」だった。
康次郎は高津神社の境内で大坂の菓子屋「松月堂」の嬢(いと)さん・お澄に一目惚れするが、何処のお嬢さんなのかも判らぬままに恋患い。
それはお澄も同様だった。
互いにどこの誰だか分らぬまま、恋患いで「あの世」へとやって来た二人。
せめて「あの世」で結ばれようと、互いに愛しい人を探しての「あの世」での旅が始まった。
艱難辛苦の末に巡り逢った二人だが、あろう事か、閻魔大王がお澄に横恋慕。
康次郎ひとりに地獄行きの沙汰を下すのだった。
果たして康次郎とお澄の恋の顛末はどうなることやら。
主な配役
康次郎:紅ゆずる
お澄:綺咲愛里
徳三郎:礼真琴
閻魔大王:汝鳥伶
貧乏神:華形ひかる
於登勢:万里柚美
金兵衛:美稀千種
喜六:七海ひろき
阿修羅:如月蓮
天女:白妙なつ
杢兵衛:天寿光希
艶冶:音波みのり
八五郎:大輝真琴
源頼光:輝咲玲央
朴念:瀬稀ゆりと
お仙:紫月音寧
阿漕:夢妃杏瑠
小五郎:十碧れいや
青鬼青次郎:麻央侑希
右大臣・光明:漣レイラ
一八:ひろ香祐
染次:紫りら
赤鬼赤太郎:瀬央ゆりあ
左大臣・善名:紫藤りゅう
蔦吉:白ゆりや
初音:有沙瞳
菊奴:小桜ほのか
徳三郎さん、ステキ♡
オープニング
和物芝居がチョンパで始まるのは最近あまり見かけないので、新鮮ですね。
和物ショーが始まるのかと思うような充実したプロローグ。
こっちゃんは和物も良く似合ってます♡
でも、日舞にしては少々動きが機敏すぎかも。(笑)
銀橋に出るところでは、きも~ちしなやかな舞になっている気がします。
それにしても日舞の上手い下手はわかりませんが、センスの扱いや手の動きがきれいですね~。
何をやらせても標準以上。
芸者侍らす色男
ショースターのこっちゃんですが、和物もイケちゃうって、怖いものなしじゃないかっ。
みっちゃん(北翔海莉)のさよなら公演『桜華に舞え』のときにも、和物が似合うな~と思いましたが、今回もやっぱりそう思う。
黒い着物で冥途への旅路。
芸者さん侍らせて「あの世」へ向かうって、どんだけ遊び人なの?(笑)
ま、楽しそうだから、いっか。www
ちょっとウルサイ。(笑)
コメディとはいえ、さゆみちゃん(紅ゆずる)が絡むととにかくウルサイ。
ひたすら大声でぎゃーぎゃー言い合ってて疲れる~。
こっちゃんの声は低音でマイルドだからそんなに気にならないのですが、さゆみちゃんと他の何名かの声に頭痛がしそう。。。
こっちゃんの歌が癒し
黒の着物からグリーンの着物にお衣装替えしたこっちゃん。
キンキン、ぎゃーぎゃーと賑やかな場面の合間に、こっちゃんのお歌を聴くとホッとする♡
♪そ~れ、それ、それ、ありがたや~
ホント、こっちゃんの歌は「ありがたや~」♪
場面には出ずっぱりなくらい、ず~っとさゆみちゃんと一緒に出ていますが、あんまりしゃべらないのね。
さゆみちゃんたちの芝居に顔と動きでひたすら反応してる感じ?
蛇は殺さず女を…
ふたたび黒づくめの着物を身にまとい、康次郎はん(紅ゆずる)と
お澄ちゃん(綺咲愛里)の恋物語を語るこっちゃん徳三郎さん。
声色豊かに、活舌よく、聞き心地がいいわ~。
そして、そして。
「おれは蛇なんぞ殺したことはないが、女は何人殺したことか!」
徳三郎さん、罪な男。(笑)
でもって取り巻き連中が天国へ行きたいばかりに、過去の盗みを告白するも、ぜ~んぶ「あげた」ことにしてくれちゃう徳三郎さん、神。www
徳三郎さん場末のショーパブで歌う?
鬼退治で大騒ぎしたあと、こっちゃん徳三郎さんがカーテン前で歌いますが…
照明が、場末のショーパブ。(笑)
あるいは地方のドサ回り旅一座の色男。
カッコつけてくだ巻いて歌っているこっちゃんが、これまたショーパブテイスト半端ない。www
こっちゃん、めちぇめちゃ楽しんでますね~。
エピローグ
全員勢揃い、銀橋も使ってみんなで歌う楽しいエピローグ。
緞帳降りた後の「チ~~~~ン」がいいですねぇ。
でもま、これは豪華な学芸会ですな。(苦笑)
何度も観たいとは思わないかな~。
実際、公演当時から何度も観てないかも、この作品。
とにかく「うるさい」。(笑)
「楽しい」より「うるさい」ほうが勝っちゃって、観終わった後に妙に疲れているという …
でもこっちゃんの和装は大好き♡
まとめ
なんだか気乗りしなかったこの作品の振り返り。
観たら観たでそれなりに楽しめはしますが、作品としてはイマイチ。
こっちゃんの着物姿を拝み、こっちゃんのほんの少しの歌を楽しみ、活舌よく早口でしゃべる礼真琴に関心する。
それだけかな。(苦笑)
さて、次回は『Killer Rouge』を振り返りたいと思います。
