MONOLOGUE
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ポルトガル

ポルトガルを旅する【1】大航海時代を巡る&銘菓エッグタルトを食すの巻

ずっと温存してきたポルトガルへの旅が実現したのは、2012年11月下旬のことでした。

ようやく踏み入れたその国は、雨女の sora にさらに「伝説の雨女」の称号を与えるかのごとく、見事な大雨で歓迎してくれました。(笑)

そして、遠かった…。

遥かなるポルトガル

午前8時20分に中部国際空港セントレアを出発、成田、ロンドンを経由してリスボンのホテルに到着したのは、現地時間の22時過ぎ。

時差が9時間あるので日本時間は翌朝の7時過ぎ。

ちなみに自宅を出たのは早朝5時半だったので、リスボンのホテルに到着するまでに、実に24時間以上が経過していたという、なんとも果てしない旅路でありました。

2度のトランジットはきついですな。

滞在ホテルは空港から地下鉄で3駅、南部都市への高速鉄道も発着するオリエンテ駅から徒歩約10分。

★★★★ 4つ星ホテル OLISSIPPO ORIENTE (リスボン)

駅前には大型ショッピングセンターがあり、とても便利な場所でした。

ポルトガル到着から一夜明け、観光のスタートは首都リスボン

この季節のポルトガルは雨季に入っていて、降水量は日本の梅雨なみと言われているので、ある程度の雨は覚悟していたのですが…

初日から雨に降られ、しかも初日は踏んだり蹴ったり、ハプニング続きの散々な1日となってしまったのでした。

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首都リスボン、雨とハプニングの1日

リスボンの中心街から西へ約6kmに位置するベレン地区には、15世紀初めに未知の海へと乗り出していったポルトガルのか輝かしい「大航海時代」を象徴するモニュメントがのこされています。

大航海時代を訪ねてベレン地区へ

ベレン地区へは、リスボン中心部のフィゲイラ広場から市電に乗って約30分

のはずだったのですが、途中で交通事故の後処理現場に遭遇してしまい、市電が立ち往生。

待てど暮らせど処理は終わらず。

結局、市電は通行不能ということで、仕方なく目的地より手前で市電を降り、歩いて向かうことになりました。

これがまた遠くてね。

しかも、歩き始めた途端にそれまで小休止していた雨が再び降り始めるというおまけ付。

さっそく雨女のパワー全開、恐るべし。

クタクタになりながらなんとかベレン地区へ到着した sora と友人は、さっそく大航海時代に想いを馳せながら(ほんまかいな)名所めぐりを開始!

でも、この観光中にまたトラブルが…。

 ベレンの塔

世界遺産

このベレンの塔は、目の前を流れるテージョ川を行きかう船を監視し、河口を守る要塞として1515年に着工、1520年に完成しました。

のちに船の通関手続きを行う税関や、灯台としても使われました。

塔の内部には礼拝堂や謁見の間、国王の間、司令官の間、砲台として使われていたテラスなどがあります。

日本の有名作家、司馬遼太郎さんはこの優雅なマヌエル様式のテラスを持ったこの塔を、「テージョ川の貴婦人」と表現したといいます。

 発見のモニュメント

発見のモニュメント

ベレンの塔からテージョ川沿いに東へ1kmほど進むと、帆船をモチーフにした巨大なモニュメントがあります。

これは、1960年に海洋国ポルトガルの創始者であるエンリケ航海王子の500回忌を記念して作られたもので、大海へと乗り出すカラベル船を手にして、先頭に立っているのがエンリケ王子です。

そしてその後ろにはこの時代に活躍した天文学者、宣教師、船乗り、地理学者などが続いています。

モニュメント前の広場には、大理石のモザイクで世界地図が描かれています。

ここには各国・各地が発見された年号が記されていて、日本はポルトガル船が豊後に漂着した1541年に発見されたと記されていました。

このモニュメントには高さ52mの屋上に展望台があり、展望台からは美しい風景を望むことができますが、雨の中を長距離歩きクタクタだったので sora は上りませんでしたが、エレベーターで昇れるようです。

因みに、テージョ川に向かって左側の最後尾で立膝をついている男性。

この男性が、日本で布教活動を行ったイエズス会の宣教師、フランシスコ・ザビエルです。

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うそでしょ、カメラがストライキ!

降りしきる雨の中、水滴と戦いながら必死で写真を撮りまくっていたのですが、すでにお気づきでしょうか?

これまでの写真、快晴!(笑)

実は、この後で訪れたジェロニモス修道院の観光中にカメラがまさかのストライキ!

使用不能に陥り、それまで苦労して撮りまくっていた写真が全部ぶっ飛びました…。

デジタルカメラのデメリットがここですね。

なので、急遽売店を探しましたが見つからず。

修道院を出てから携帯カメラでの撮影を開始するまでの間の写真が一切なくなってしまったので、それまでは資料写真を拝借しております。www

自前写真はジェロニモス修道院を出てから。

 ジェロニモス修道院

世界遺産
ジェロニモス修道院

マヌエル様式の最高傑作とも言われ、大航海時代のをつぎ込んで建築されたというこの修道は、エンリケ航海王子の偉業ヴァスコ・ダ・ガマによるインド航路の開拓を称え、1502年にマヌエル1世により着工されました。

ジェロニモス修道院

1511年には回廊など大部分が完成したものの、その後、マヌエル1世が他界、また、スペインとポルトガルの同君連合による中断などもあり、最終的な完成までには300年もの年月がかかっています。

ジェロニモス修道院

この修道院はとにかく広い。

テージョ川沿いにある発見のモニュメントからも、北の方向ちょうど正面にデ~ンッとその姿を見ることができます。

ジェロニモス修道院

サンタマリア教会、南門、回廊などから構成されていて、国立考古学博物館海洋博物館も修道院内に併設されています。

ここの回廊と中庭を見学中にカメラがストライキを起こしました…。

ここから現実の風景です … 雨、雨、そして雨

これがリアルな当時のお天気。

けっこうな雨模様で、空は一面グレーに染まり、ひたすら雨が降り続いていたので、こんなどんよりした風景がホントの姿です。(笑)

ジェロニモス修道院

ここから急遽、携帯カメラで撮影を始めたわけですが、まだこのときはいわゆるガラケー。

幸いにもガラケーとはいえカメラの解像度にはこだわっていたので、それなりに撮影はできましたが、やっぱり sora は(今でも)ちゃんと「カメラ」で撮影したい派。

デジカメ時代に入り、昔のようにアホみたいに沢山のフィルムを旅に持って行ったり(36枚撮りを10本以上は必ず持って行っていました)、厄介なフィルム交換の面倒がなくなりましたが、おかげで、こうした緊急事態のときに、どこにも「インスタントカメラ」が売っていないという不便さも痛感したできごとでしたね~。

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帰国後に気付いた … 近道あるじゃん!

発見のモニュメントから見た感じ、ジェロニモス修道院までは道路を横切り5分くらいの距離。

普通ならもちろん問題なく歩いて到着!なのですが、なんとその道路には横断歩道もなければ、歩道橋も何もない。

800mほど戻った先のベレン駅前の歩道橋を渡るしかなく、私たちは降りしきる雨に打たれながら、う~んと遠回りをして修道院まで向かいました。

でも、帰国して旅行記を作成していて衝撃の事実が発覚!

地図を眺めていたら、なんとモニュメント前に「地下道出入口」の記載が… うそでしょ。

当時は雨・雨・雨で、その場でゆっくり地図広げる余裕なんてなかったのでね、仕方ない。

でも、凹む。(笑)

本場で味わう Pastel de Nata(エッグタルト)

Pastel de Nataとは、日本で「エッグタルト」という名前で知られているポルトガル銘菓です。

いわゆるカスタードパイなのですが、パイ生地のパリパリ感、とろ~りカスタードが美味!

国内どこへ行っても店先にはこのエッグタルトが並んでいるほど、スタンダードなお菓子ですが、なかでも「いちばん美味しいエッグタルトが食べられる」と人気のお店がジェロニモス修道院の近くにあります。

エッグタルト

1837年創業の老舗「Pastèis de Belèn」

ジェロニモス修道院から伝えられた配合と作り方を、今でも頑なに守り続けているお店なのだそうです。

この日は激しい雨が降り続いていたこともあり、店内へと行列を作るお客さんと、単なる雨宿りの人々とがごちゃ混ぜになって大混雑!

お店にはカフェスペースと、お持ち帰り用のコーナーがありますが、持ち帰り用のカウンターでも立ち食いができるようになっていて、多くのお客さんがコーヒー片手にスイーツをほおばっていました。

Pastel de Nata の他にも沢山のスイーツが並んでいました。

エッグタルト

左側が Pastel de Nata、右端のお菓子はポルトガルのクリスマスには欠かせない伝統的なケーキ「ボーロ・レイ」です。

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市電の中で焼き立てのエッグタルトを

ほんとうは、老舗のカフェで優雅にティータイムといきたいところでしたが、朝いちで市電の通行止めにあい、予定外の雨の中をウォーキング。

おかげで、予定していたよりかなり時間が押していたため、Pastei de Nata をテイクアウトすることに。

このお菓子は、温かい焼き立てのうちに食べるのがベスト。

本場のエッグタルトを「美味しい」と言われるタイミングで食べなければ!とヘンな使命感に燃えていた sora。(笑)

どうしても温かいうちに食べたい!

エッグタルト

とりあえず次の目的地へ向かう市電に乗って、その座席でこそこそと、慌てて食べる羽目になりました。www

いや~美味でした♡

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次回に続く

ポルトガルの旅はまだまだ始まったばかり。

でも、初日から大雨、市電の通行止め、カメラのストライキ

いやはや先が思いやられます。(笑)

でも、ポルトガルはずっと以前から、時間をかけてゆっくり周りたかった国。

念願かなってアクティブに動きまくりました。

次回は、リスボンで最も古い町並みが残されている「アルファマ地区」や、リスボンの繁華街「バイシャ地区」からリスボン名物のケーブルカーで「バイロ・アルト」地区を周ります。