MONOLOGUE
好きなこと、気になること、気ままにひとりごと
ポルトガル

ポルトガルを旅する【6】ロカ岬~ユーラシア大陸最西端の地に到達の巻

ロカ岬

ポルトガルの旅も3日目を迎え、この日は朝早くにリスボンを出て、ポルトガル鉄道で世界遺産の景観を持つシントラの町へ。

相変わらず雨に降られつつ、いろいろハプニングはありましたが、ペナ宮殿やムーアの城跡を観光、ムーアの城跡では3日目にして初めての「青空」を拝むこともできました!

とはいえ、お昼を回る頃にはふたたびシントラの上空にグレーのどんよりとした雲が広がり、この先のロカ岬でのお天気がかなり心配な状況に。

とにかく、先を急がねば。

ここに地終わり、海始まる … ロカ岬

ロカ岬へは、シントラ駅からカスカイス行きのバスで40~50分の旅。

車窓の風景を眺めながらボーっとしていると、あっという間に到着します。

心配していたお天気は回復し、快晴!!

シントラからロカ岬を通るカスカイス行きのバスの本数は少なく、(シーズンオフだったからか普段からなのかわかりませんが)1時間に2本程度しかありませんでした。

ロカ岬からカスカイスを抜けてリスボンへ帰るルートだったので、約30分後にやって来る次のバスに乗るか、もう1本遅らせて1時間20分後のバスにするかの2択。

sora たちはさすがに滞在時間30分ではもったいないと考え、2本あと、1時間20分後のバスに乗ることを決めてロカ岬の観光へ。

お天気は念願の「青い海、青い空」です♡

 ロカ岬

ロカ岬

ここはヨーロッパ西の果て、ユーラシア大陸最西端の岬です。

位置は北緯38度47分、西経9度30分。

とか言われてもピンきませんが、一応、豆知識。(笑)

西には大西洋が広がり、その遥か先には(見えませんが)ポルトガル領のアゾレス諸島があります。

この岬のシンボルとなっている石碑には、ポルトガルの詩人、ルイス・デ・カモンイスの叙事詩「ウズ・ルジアダス」第3詩20節の中の一節が刻まれています。

ロカ岬

ここに地終わり、海始まる

そして、海を眺めるのが大好き!人間の sora は、しばしボーっと海を眺めるしあわせ時間を過ごし至福の時。

ロカ岬

あたりまえながら、岬はものすごい強風です。

写真を撮ればもれなく「髪の毛逆立ち」です。(笑)

ロカ岬

でも、憧れていた地に立った喜びと、目の前に広がる神秘的な風景「感動」しかなくて、髪の毛逆立てながらも、ボーっと海を眺めていたことを鮮明に覚えています。

ヨーロッパ最西端到達証明書

バス停の前にあるビジターセンターでは、有料で「ヨーロッパ最西端到達証明書」が発行してもらえます。

証明書には2種類あって、安価な方がこれです。

ツルツルした手触りの厚紙に印刷された証明書に、名前や日付を書き入れ、封蝋でリボンが止めてあります。

これより倍額する高い方の証明書は、もう少し立派な造りに台紙付きでしたが、こちらの安価な証明書でも十分しっかりした紙を使用しているので、これで問題なし。

申込用紙に国籍や名前を記入してカウンターに出すと、窓口のオジサンが達筆なちょっぴりレタリング「風」のROMAN文字で名前と日付を書き込んでくれました。

Sponsored Link


ロカ岬

ここで雨に降られなかったのは、ほんと~~~~~に奇跡!!

これで雨降ってたら足元も最悪だったと思います。

晴れ女の友人に感謝!!!

ロカ岬

岬の一帯には緑が広がり、壮大な景観を楽しむことができます。

そして、いろいろな角度からカメラを構えると、太陽の光の加減で全く違う姿を見せてくれるので、夢中になって写真を撮りました。

ロカ岬

まだ15時半前でしたが、まるで夕日に照らされているかのように石碑がシルエットで浮かび上がっていて綺麗でした~。

そしてこれ。

ロカ岬

十字架に太陽の光が輪を描くように輝いているこのショット、なんとなくご利益がありそうじゃないですか?(笑)

結局、何枚同じような写真を撮ったかわからないくらい、シャッター爆押し状態のロカ岬でありました。

sora はここに1時間30分近く滞在しましたが、実のところ見学には30~40分あれば十分ではあります。

実際、何組かやって来た団体ツアーらしきグループは、30分くらいで戻って行きましたし。

でも、せっかくこの地を訪れるならば、しばし時を忘れてボ~っとする時間があっても良いかな~と。

ま、思い入れがなければ、ただの海なんですけど。(笑)

Sponsored Link


漁村の面影を残すリゾート地カスカイス

カスカイスの歴史は12世紀ごろまで遡ります。

当時は行政面でシントラに多くを依存していましたが、13世紀になると漁業や農業が盛んになり、リスボンへ食料を供給するほどに発展しました。

そして徐々に人口も増えていき、1364年にシントラから独立しました。

その後は様々な歴史的背景がありつつ、軍事都市の性格を帯びた時期もあったと言いますが、現在は国際的なリゾートへ変貌を遂げています。

カスカイス

この町が今のような姿になるには、かつてルイス1世によって築かれた城塞が王族の夏の離宮として利用されるようになったのがきっかけとされています。

そして、このカスカイスはポルトガルで初めて「電灯」がともったことでも有名です。

ロカ岬からバスで夕暮れのカスカイスへ

ロカ岬からバスに乗って約20~30分。

カスカイスに到着したのは、すでに16時半を過ぎた頃でした。

でも幸いにもお天気が良かったからか、11月下旬でも思いのほか日没時間が遅く、かなり押し気味だったこの日のスケジュールも無事にこなすことができました!

カスカイス

この町はリゾート地で、見どころといえるものはあまりなく、さらに時間も日没が近かったこともあって、とりあえず海岸線沿いにある「地獄の門」と呼ばれる岩場の見学だけしようということに。

バスターミナルからは30分ほどの距離。

日没までには目的地にたどり着きたいにもかかわらず、やっぱり写真撮影の道草たっぷりになってしまう sora でした。(笑)

カスカイス

夕暮れの風景は本当に美しい!

「地獄の門」まではひたすら海岸線を進めば到着するはずなのですが、結構長い時間歩いているのになかなか辿り着きません。

そもそも今回の旅では、同じ道を行ったり来たりする羽目になったり、予定外の長距離を歩くことになったり、目的地を通り過ぎたりという事態が頻発していたので、今回もまたやらかしたか!?

カスカイス

そんな不安を抱きながら、ひたすら海岸線を進んで行きます。

途中、良い感じに夕陽が海を照らしはじめ、一段と海は幻想的な風景に。

時間が許せば、ここで立ち止まってボーっとしたいところですが、そんな時間はない!

ひたすら歩みを進めると、ありました、ありました。

ひっそりと … 地獄の門!

Sponsored Link


 地獄の門

地獄の門

カスカイスの町の中心からは約2kmの場所、海岸沿いにある岩礁です。

高さ30mの断崖に大きく口を開けた洞窟に大西洋の荒波が打ち寄せると、それはそれは迫力のある波しぶきが砕け散ります!

地獄の門

遊歩道が整備されているので、ある程度近くまで降りて、この巨大な口を覗き込むことができます。

長い1日の終わりに

朝早くから歩き続けた1日の終わりに、このカスカイスの美しい水平線に沈む夕日を眺めて疲れを癒し、さて、あとはリスボンに戻るだけ。

そして、また、。(笑)

地獄の門でボーっと夕陽を眺めていたら、急に小雨が降り出したため、慌ててカスカイスの中心部へ戻ることに。

その頃にはもうすっかり日も落ちて、空を見上げるとまだわずかにピンクがかった空には満月が。

カスカイス

来た道を海岸線沿いにひたすら歩いて行くと、すでに街には明かりが灯り、これまたとってもきれいに浮かび上がっていました。

カスカイス

この素晴らしい風景を目に焼き付けながら、カスカイスの駅から鉄道でリスボンのカイス・ド・ソドレ駅へと戻りました。

老舗ベーカリー「Canecas」

Canecas

カスカイスから鉄道でリスボンへ戻って来ると、リスボンの南に位置するカイス・ド・ソレド駅に到着します。

その駅近くのベルナルディノ・コスタ通り沿いに、老舗のパン屋さん「CANECAS」があります。

sora が訪れたのが遅い時間だったのもあり、期待していたようなパンはほとんどありませんでしたが、レジ横に袋入りの美味しそうなクッキーが置いてあったので、プレーンのバタークッキーと、シナモンのフレイバークッキーを購入してみました。

Canecas

味の方はというと、日本で一般的に食べているクッキーとは少々違ったお味で、正直、そんなに特別おいしいものでもありませんでした。(笑)

また行く機会があるのかどうかわかりませんが、もし、そんな機会があれば、こんどは是非「パン」を食べてみたいな~と思います。

ちなみに、Canecas にはカフェスペースと、持ち帰りのベーカリーとが併設されています。

Sponsored Link


リスボンこぼれ話

到着日から4日間のリスボン滞在を終えて、5日目はポルトガル第2の都市ポルトへ拠点を移すことになるのですが、リスボンで体験したこぼれ話を。

リスボンの中心部からホテルまでは、地下鉄の2つの路線を乗り継ぎます。

ある日の帰り道、乗り継ぎ駅のホームで大勢の人たちの中で地下鉄を待っていた時のこと。

明らかに異様な空気を漂わせた中年男性が近づいてきました。

sora たちが立ち位置を移動してもついてきます。

電車に乗ってからも執拗に付きまとわれ、車両を変えてもまたついてきます。

さすがに恐怖を覚えた sora たちは、どうにかしてその男から離れなければと、その場で必死に策を練りました。

そして、目的地であったホテルのある「オリエンテ」よりもいくつか手前の駅で一旦下車することを決めます。

でも、ただ下車するだけでは一緒についてきてしまうと思い、電車の停車中、扉が閉まる寸前を見計らって一気に飛び降りました!

作戦は見事に成功!

締まる扉の向こうからその男はコチラを見ながら、そのまま電車と共に去って行ったのでした。

ただ、降りた駅のホームはガラーンとひと気のあまりない駅だったので、もしあのまま一緒に電車を降りて来られていたらと思うと、ぞっとします。

40か国を旅している中で、海外でのこうした経験は何度もしていますが、いざという時に自分たちでどう身を守るかを「考える」ことの大切さをいつも実感します。

知識や知恵って大事ですね。

Sponsored Link


次回に続く

観光3日目にしてようやく快晴に恵まれ、念願のロカ岬へ!

こうして思い出をたどりながら、憧れの地をひとつひとつ訪ね、念願をかなえていく喜びをあらためて感じています。

さて観光4日目はリスボンを出て、ポルトガル第2の都市ポルトを目指します。

ポルトと言えば「ポルト・ワイン」でしょうか。

sora は「ワインに詳しそうだよね」と散々(なぜか18歳の頃から… 笑)言われ続けてきた人生ですが …

お酒、一滴も飲みません。

2年近く過ごしたイギリスでも、おしゃれなパブでいつも「ジンジャーエール、ぷりーず」でしたし、ドイツのビアホールへ行っても毎回「コーク、ぷりーず」です。(笑)

でも、友人は海外の旅先でも毎晩ホテルで500ml缶ビール2本は欠かせないという、お酒好き。

ポルト・ワイン、飲めるといいね。

次回へ続く。