昨日のお昼にポルトに到着したばかりですが、ここでの滞在はあと1日、明日の朝にはもう次の滞在地「コインブラ」へ移動します。
さほど広くないポルトの町なので、半日だけでもほぼ予定通りの行程で市内を見て回ることができました。
なので今日はポルトから長距離バスに乗って、近隣の二つの町を訪ねます。
最初に訪れるのが、縁結びの神様がいるという「アマランテ」、そしてその後、ポルトガルの初代国王が生まれた町「ギマランイス」を訪ねます。
さあ、今日のお天気は果たして…
5つ星ホテルの朝食、食べられず
今日は2つの町をバスではしごするため、朝は少し早めの8時の長距離バスに乗ってポルトを出発します。
玄関から出られない!?
8時であればさほど早朝でもないと思いますが、なんと宿泊しているホテルの朝食が7時半からで … せっかくの5つ星ホテルなのにいきなり朝食、食べられず。(笑)
期待していただけにショックは大きかった … が、仕方ありません。
リスボンのホテルでは朝7時から朝食が食べられたのですが、ここは少し田舎だからのんびりなのかな。
そういえば、8時のバスに間に合うように7時半に頃に玄関から出ようとロビーへ降りたら、フロントスタッフに「Go out?」と聞かれ、そうだと答えると、「鍵を開けてあげるから、ちょっと待って。」と。
えっ!?ホテルって24時間出入りできるんじゃないんだ!?
治安の問題ですかね、玄関に鍵をかけちゃうみたいで。
その時はすぐに鍵を開けてもらって無事に出発できましたが、もし、もっと早朝だったりフロントの人が席を外していたりしたら、玄関開けてもらえずってことですよね?
しかも5時半とか6時とかじゃなくて7時半、そんなに早朝でもないと思うんだけどな…。
ま、これが5つ星のセキュリティってことで、勝手に納得しましたが。(笑)
朝食はパン屋さんで調達
そんなこんなでなんとか無事にホテルを出発した sora たちですが、朝食が食べられなかったので、バス停へ向かう途中にかろうじて開いていたパン屋さんで、ちょっと大きめのクッキーとフルーツジュースを買い込みました。
これをバスの中でいただきました。
なんでパンじゃなくてクッキーなんだ?って話なんですが、程よい大きさの、しかもその時は食べたいと思うパンがなかったのでね。
日本みたいにコンビニで手軽に菓子パンとかが手に入るといいのですが、ヨーロッパではそんな便利なものは探さないとめったにありません。
そして結局、パン屋さんでガッツリ「パン!」って感じのになる。(笑)
でもこのチョコクッキー、おいしかったからOK。
縁結びの神様が祀られる町「アマランテ」
アマランテには、紀元前4世紀にはすでにローマ人が住んでいたといいます。
その時代にこの町を統治していたアマラントという人の名前が町の名前の由来です。
この町には縁結びの神様、ゴンサーロ聖人が祀られている教会があることで知られており、毎年6月の始めに聖ゴンサーロ祭りが開催されているそうです。
英語が通じない!?
バスターミナルから徒歩5分ほどで町のシンボル、サン・ゴンサーロ橋に出るはずなのですが、さてはて、どちらの方向へ歩き出して良いのやら。
とりあえずバスターミナルのお姉さんに確認してから出発。
今日も結局こんなどんよ~りした、今にも雨が降り出しそうな、もはやデフォルトのお天気。
ここまで毎日雨が続くと、さすがにあきらめの境地ですね。(笑)
でも、なんとか今のところは傘いらず。
歩くこと5分、川辺には出たものの、方向があっているのかがわからないので、道行くオジサンをつかまえて聞いてみる。
え、英語まったく通じない!?
これはこのときのオジサンに限ったことではなく、ポルトガルへ来て度々思っていたことですが、ポルトガルって意外に英語が通じない。
それもビックリするくらい簡単な単語が通じない。
身振り、手振り、ガイドブックも駆使して、何とかそれらしき意識疎通を図り(笑)、オジサンから引き出した答えの方向へ進んで行くと、ようやく目的地が見えてきました。
サン・ゴンザーロ橋と教会の姿。
聖ゴンサーロ教会
デーンとした面構えの立派な教会です。
1540年に建造が始まり、ゴシック、ルネッサンス、バロック、スペイン風の古典様式が混在しています。
縁結びの神様とされる聖ゴンサーロは中央の祭壇左にある小さな部屋に祀られていて、聖ゴンサーロ祭では、国内外から多くの独身女性が訪れるのだとか。
この日の中央祭壇の周辺は大規模な工事中。
祭壇上には工事の機器や木材が広げられていて、奥の祭壇まではいかれない雰囲気が漂っていました。
日曜ミサで目的の場所へ近づけなかった、2日目のアルコバサを思い出し「もしや、またですか!?」と嫌な予感が走ります。
でも諦めがつかない、往生際の悪い sora たちが祭壇の周辺をウロウロ、ウロウロしていたら、工事のオジサンがなんと「見に来てもいいよ!」とジェスチャーしてくれるではないですか!!
ま~じ~で~!?♡
sora たちは何の遠慮もなく(笑)工事現場の足元を気にしつつ、祭壇の奥へ進みました。

祭壇脇の小部屋には、聖ゴンザーロの棺らしきものが祀られていて、もう一つの小部屋には聖人の装いの像が立っていました。
ここを訪れた人々には良縁の奇跡が起こるともっぱらの評判ですが、遠路遥々日本からこの地を訪れてかれこれ10年ほど経ちますが …
奇跡は人を選ぶんですかね。
あいも変わらず自由気ままに「おひとりさま人生」を楽しんでます!(笑)
歴史ある教会や修道院には必ず中庭と、石造りの回廊があります。
sora はこのどこか冷たくて寂しい雰囲気の、こうした石造りの回廊が実は大好きだったりします。
しかも、この日のようなどんよ~りした天気が似合うんだな、またこれが。(笑)
アマランテの散策
アマランテの見どころは、ほぼ、聖ゴンサーロ教会だけと言っても過言ではないくらい、こじんまりとした町です。
町というより、村と言ってもいいかな?くらいの規模感です。
やはり石畳は絵になりますね。
今回もたくさんの路地を撮影しました。
複雑に入り組んだ路地は迷子になりそうですが、町自体が小さいのでグルグル回っていると必ずどこかしらにたどり着くので、焦らなくても大丈夫。
聖ゴンサーロ祭のときに売られる、男性の形をしたお菓子のことを「ボーロ・デ・マルテーロ」(写真右)と言います。
かつては良縁を願って独身女性がこっそりと買ったものだそうですが、時代と共にその風習は「ジョーク」の色が濃くなっているのだとか。
現代では、このお菓子を買うためだけに、わざわざ聖ゴンサーロ祭にやって来る人も多いそうです。
因みに、左側のお菓子はポルトガルのクリスマスの伝統菓子「ボーロ・レイ」です。
黄色い建物は、貴族の館を改装して営業している4つ星ホテル「カーザ・ダ・カルサーダ」。
冬の入り口の季節出たので、黄色いイチョウ葉が散って地面いっぱいに広がっていました。
写真では見えませんが右側には川が流れていて、風情たっぷり。
教会の見学をしてから、のんびり町を散策しても1時間くらいあれば十分な気がします。
sora たちの滞在時間は2時間でしたが、時間を持て余してしまい、結局最後はバスターミナルの椅子に座って時間をつぶすしかなくなりました。(笑)
で、やたらめったら歩き回って写真を撮っていて出会った銅像。
とりあえず写真撮ってみたけど、誰だろう?(笑)
町の重要人物には違いない!www
ギマランイスへのバスの旅
約2時間のアマランテ観光を終え、再び長距離バスに乗って次なる目的地「ギマランイス」へ向かいます。
何台かのバスがバスターミナルに入って来るのですが、どれに乗ったら良いのか分からず右往左往。
ターミナルにバス停のような行き先の案内板は無くて、入ってきたバスの行き先を確認して乗るしかないという状況でした。
そのため、ターミナルに到着したバスの運転手さんにその都度行き先を確認、とにかく聞きまくって目的のバスをなんとか発見。
この路線はマイナーなのか、大型の長距離バスにもかかわらず、乗客は地元の人らしき家族と sora たち二人だけでした。
すいてるのはありがたいのですが、人間って、仲間やライバルがいなさすぎると、それはそれで不安になる生き物。(笑)
ギマランイスまではスムーズにいけば約50分で到着予定。
sora たちにとっては、ちゃんと目的地にたどり着けるのか、ちょっとドキドキの50分。
全く違う町に着いちゃったら、ポルトへの帰り方さえ分からないので…。
これが個人旅行の「自由」の裏側にあるリスクですね。
ま、このときは一人旅ではなかったので、なんとかなるさと若干、気が大きくはなってはいましたが。www
次回に続く
今日も前半の観光は今にも雨が降り出しそうな、どんより曇り空。
でもなんとか傘いらずでアマランテの観光ができました。
良縁の奇跡はその後10年、なにも起こっていませんが、奇跡には特に「消費期限」は書かれていなかったはずなので(笑)、まだこれから死ぬまでに奇跡が起こるのかも!
そんな下らない妄想はさておき、sora たちの乗ったバスは無事に次の目的地「ギマランイス」に到着するのでしょうか。
次回へ続く。
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