礼真琴の舞台を振り返るシリーズ第68回目は、紅ゆずる&綺咲愛里サヨナラ公演『GOD OF STARS-食聖-』を振り返ります。
なんと時の流れの速いことか。
この11年間で、柚希礼音→北翔海莉→紅ゆずる、3人のトップ時代を経験してきたこっちゃん(礼真琴)。
トップさんのサヨナラ公演は毎回様々な思いが交錯するものですが、さゆみちゃん(紅ゆずる)のサヨナラ公演は、こっちゃんにとってまた一段と特別な公演だったはず。
未来のお嫁さん、なこちゃん(舞空瞳)もこの公演から星組へやってきました。
こっちゃんファンの(中には厳しい)視線が一斉に注がれる中、なこちゃんも相当なプレッシャーを感じていたことでしょうね。
『GOD OF STARS-食聖-』予備知識
あらすじ
上海の総合料理チェーン「大金星(グランド・ゴールデン・スター)グループ」の総帥にして、三つ星天才料理人として世界にその名を馳せるホンは、ある時、弟子のリーに裏切られ、これまで築き上げてきた全てを失ってしまう。
シンガポールの下町へと流れついたホン。
ホンはそこで、行方不明の父親に代わり自ら食堂を切り盛りするアイリーンと、その仲間たちに出会う。
高慢な性格のホンと気の強いアイリーンは反発しあうが、料理への情熱を通じ次第に心を通わせていくようになる。
お店が徐々に繁盛しはじめ軌道に乗ると、やがて、ホンとアイリーンは世界最高の料理人を決める「ゴッド・オブ・スターズ」へ参加する資格を得る。
しかし、この大会にホンが出場することに気づいたリーは策略を練り、ホンとアイリーンを引き離してしまう。
そしてホンは行方不明に。
それでも、アイリーンはホンの名誉のためにコンテストへ出場することを決心する。
主な配役
ホン・シンシン:紅ゆずる
アイリーン・チョウ:綺咲愛里
リー・ロンロン:礼真琴
牛魔王:汝鳥伶
エリック・ヤン:華形ひかる
鉄扇公主:万里柚美
老虎:美稀千種
レン:如月蓮
ヴィミー:白妙なつ
ミッキー・チョウ:天寿光希
エレノア・チョウ:音波みのり
小林寺管長:大輝真琴
レオ:輝咲玲央
ミシェル:紫月音寧
キティ・ラウ:夢妃杏瑠
マオ:麻央侑希
日光菩薩:漣レイラ
月光菩薩:ひろ香祐
マダム・ヤン:紫りら
ニコラス:瀬央ゆりあ
ドラゴンボートの歌手:音咲いつき
プロデューサー:紫藤りゅう
ムッシュ・ロブシャン:朝水りょう
シーク・ジャフーリ:桃堂純
テリー・ロイ:彩葉玲央
タン・ヤン:有沙瞳
P-heaven:天華えま
カジノの女:澪乃桜季
チャウ・ヨンファ:夕渚りょう
HOPE:天希ほまれ
道場十三郎:湊璃飛
AI:小桜ほのか
カメラマン:遥斗勇帆
Cherry:桜庭舞
シン:極美慎
Seala:星蘭ひとみ
クリスティーナ・チャン:舞空瞳
Canon:天飛華音
Yuri:水乃ゆり
愛しのロンロンちゃん
オープニング
最後の最後まで、さゆみちゃんらしいというか、騒がしいというか。(笑)
楽しそうに弾けているさゆみちゃん紅孩児くん。
そして、こちらも漫画チックなこっちゃん孫悟空。
主題歌の合間に入る、ドラゴンボールみたいな振りとか、ヤッ!!とか、ハッ!!とかの掛け声がいかにも「コメディ始まるよ~」な感じで楽しいですよね。
でもってステージ上が出演者入り乱れて、とにかく騒がしい。(笑)
でも、全員揃って主題歌を歌う場面。
「きみこそ God of Star~♪」の歌詞のところで、こっちゃんが真っすぐな瞳でさゆみちゃんを見つめながら歌っているのが、なんとも心揺さぶられると言いますか、、、その心の奥を想像してしまいます。
千秋楽映像を見たから余計にこっちゃんの心の内を妄想しちゃう。
基本、妄想族。(笑)
せーらちゃん(星蘭ひとみ)美しすぎ
4人のガールズメンバーにせーらちゃんが入っていますが、飛び抜けた美貌に今さらながらため息です。
お顔のパーツがぜ~んぶ整い過ぎでしょ。
これで芸事の実力さえあれば、、、ねぇ。
おそらく現代の一般的な尺度で言うと、宝塚史上いちばんの美貌じゃないですか!?
しかも幼稚園から高校まで学習院、佳子さまの同級生、そしてタカラジェンヌとくれば、そりゃトヨタの御曹司も放っておかないよな。
へたれロンロン、、、可愛すぎ
さゆみちゃん演ずるホン・シンシンにいびられまくる、ヘタレこっちゃんリー・ロンロン。
かわいすぎる♡
オドオド、落ち着かない挙動不審さがツボります。(笑)
こっちゃん、ヘタレロンロンが似合い過ぎでしょ~。
母性本能くすぐりまくり~。
なこちゃんクリスティーナの前で急にカッコつけるロンロンくんにもしびれます♡
そして、なんとも不気味にカワイイのが、なこちゃんクリスティーヌと握手をした手を離さないロンロンくん。
でもって離した後に手の匂いを嗅ぐという…
完全にいっちゃってるファンの図。(笑)
オタッキー芝居がうまいな、こっちゃん。www
カッコつけては、またカワイイ仕草を見せるロンロンくんのテクニシャンっぷりにノックアウトでございます。
なこちゃんの芝居は … ノーコメントってことで。(苦笑)
いきなり歌い出すロンロンくん。
いや、ドラゴンくん。
さらっさらの前髪なびかせ、超楽しそうに歌い踊るこっちゃんにやられます。
軽快なコメティアンっぷりが、これまたカワイくて釘付け♡
ダンサー揃い踏み
お祭りの場面で、こっちゃんとなこちゃんが上手、下手に分かれ、ダンサー従えて踊る姿は絵になりますね。
とっても短い簡単な振りのダンスではありますが、やっぱりダンサーだな、と。
でもってこの場面のあと、下手側にいたこっちゃんが、上手袖へはけたなこちゃんを追いかけて全力で上手側へ走り去る姿がなんか好きです。
ロンロンの小者感がキュート♡
さゆみちゃんホン・シンシンから料理対決を挑まれて、対戦相手として言い合うこっちゃんロンロンくん。
頑張ってデッカイことを言いながら、紅シンシンに威嚇されてビビりまくる姿が超絶カワイイんですけど~~~♡
でもって全身使って身振り手振り、オバーアクションでおしゃべりするこっちゃんロンロンくんの手の動きがキビキビ、キレが良すぎる件。(笑)
何しててもこっちゃん、動きがキレッキレになるという … ね。
かわいいから何でも許しちゃいますが。www
食聖コンテスト
もはやごちゃまぜコスプレ大会ですね、これは。
さらに、突如として始まるラップ対決と早口言葉。(笑)
意味不明~ www
こっちゃんがあまりにも激しく動くので、被っているコック帽が落ちやしないかとヒヤヒヤするんですけど、あれ、どうやってとめてるんですかね?
この場面、前半で散々盛り上げておいて、後半、ビックリするくらい急にしんみり。
セリフもさゆみちゃんのサヨナラ仕様になっていますが、実のところ初見の時にはホン・シンシンの
「星なんかいらない!」
「お前にくれてやる」
って台詞にちょっとばかり戸惑いました。
小柳先生流のさゆみちゃんらしい引継ぎの言葉として生み出したのだとは思いますが、もう少しなんとかならなかったかな、と。
いらないとか、くれてやるとか、ちょっと素直に受け入れられなかったです。。。
これからも仲良くしてね♡
結局、こと・なこのお披露目なのね、という幕切れ。(笑)
あまりにもコッテコテのことなこシーン。
ここまでハッキリと「つぎの二人です!」という演出をされると、少々複雑なファン心理。
当時はなこちゃんに対する否定的な意見もたくさん出ていたので、余計にね。
しかもなこちゃんのお芝居が×××だったので。(苦笑)
でも、ま、懐かしかったです。
コンビを組んで早4年目を迎えたこの二人が、スタートラインに立つ姿は新鮮!
スターさんのおしごと
今回はさゆみちゃん、あーちゃんのサヨナラ公演を振り返りましたが、お芝居を純粋に楽しもうと思っても、どうしてもリアルな感情に支配されちゃいますね。
ひとつの時代を築いたトップさんがひとり、またひとりと去り、新しいいトップさんが誕生する度にいつも思うことがあります。
我々ファンが贔屓のスターさんのトップ就任をワクワクして待ち望んでいる裏で、トップさんを一番近くで送り出しつつ、次を背負うことがわかっている2番手さんは、背負うものの大きさに「喜びばかりじゃない」よね、と。
いわゆる一般職でも人の上に立ったり、リードする立場になれば、日々、ほんと~に悩ましいことばかり。
エンターテイメントの世界に身を置くスターさんたちの悩みやプレッシャーはいかばかりかと。
常に自分と闘うことを強いられる職業。
満面の笑顔で歌い踊るトップさんの裏の苦労を「妄想」し、ときどき舞台を観ながら苦しくなってしまいます。
ご本人たちは「いやいや、夢を見に来てくれればいいんです!!!」と言われるのは承知のうえですが、つい、、、ね。
彼女たちもきっと我々と同じように「はぁ~、今日は出勤したくないな~」って日もあるんだろうな~なんて。(苦笑)
夢のない話でスミマセン。
その昔、宙組ファンだったころに某中堅スターさんが「やっと水曜日になって嬉しい」「木曜日の朝がつらい」と語っていたことがあって、意外に思ったことがありました。
舞台=仕事
そりゃそうだな。(笑)
まとめ
ついこの前まで、陰のあるアルジェの男を演じていたこっちゃんが一転、ロンロンくんの可愛さは宇宙いち~~~!!!♡
トップに就任する前の最後の作品、さゆみちゃんの懐でのびのびと楽しんで演じていたキュートなこっちゃんを堪能できました!
さて、次回は全国ツアー『Éclair Brillant』を振り返りたいと思います。
