【1989年夏】
人生初の海外旅行の思い出。
私にとってはロンドンよりも、パリよりも、「田原俊彦」の思い出しかないという…。(笑)
でも、あの頃トシちゃんのファンじゃなかったとしたら、私の人生は違うものになっていたかも知れない。
もしかしたら、いまだに海外になんて関心持たない生活を続けていたかも知れない。
33年前のこの旅のときには「海外っていいな~」とか、「またヨーロッパに行きたいな~」とか、正直、何も思っていませんでした。
実際、ロンドンやパリではなく「トシちゃんの思い出」しか記憶にないし。
でも人生を振り返ってみると、この旅行も含め、ひとつひとつの出来事が実はその後の人生に何かしらの形で繋がっていっているな~と思うようになりました。
これから徐々に、その後の海外旅行やイギリス留学でのエピソードを記事にしていく予定ですが、このとき思い切って海外へ飛び出していなければ、もしかしたら海外とは無縁の人生だったかも…と。
それにしても、あの頃の私はロンドンやパリに無関心すぎましたね。(笑)
もう少し、フランス革命のお勉強でもしてから旅立てば、パリの市内観光も充実したものになったはずですが、ガイドさんの説明を聞いてもサッパリ。
そんなもったいない観光のお話です。
花の都 パリへ到着
バスの昇降口がないんですけど
パリのシャルル・ド・ゴール空港に到着した私たちは、ロンドンの時と同じく迎えのバスに直行しました。
そして、いざ乗り込もうとバスに近づいて、ふと気づく。
入り口がない!?
もうお気づきだと思いますが、フランスは日本と反対、右側通行の国なので、バスの昇降口も当然ながら右側についています。
ちなみにイギリスは日本と同じ左側通行なので、それまでは違和感なく過ごせていたのです。
そんな些細な変化にも「海外ビギナー」はいちいち感動します!(笑)
本気で「どっから乗るの!?」と思ったカワイイ時代。www
バスが走り出すと、右側を走行する違和感は更に大きくなって、慣れるまで少々時間がかかったのを思い出します。
右側通行はナポレオンのせい!?
ここで少し余談ですが、このときガイドさんが話してくれた歴史のエピソードを紹介します。
フランスをはじめヨーロッパ諸国が、なぜ右側通行になったのか。
それはかつてヨーロッパを席巻したナポレオンが、左利きだったことに由来するという説があるそうですよ!
右手で馬の手綱を握り、利き手の左手で剣を持って戦うため、左側通行では襲撃に対応できないってことらしい。
ちなみに、島国であるイギリスは、ナポレオンに支配された歴史がないため他のヨーロッパ諸国のように右側通行にはならなかったと。
なるほどね。
日本は皇室をはじめ、イギリスの影響を大きく受けているので左側なのかな。
ノートルダム大聖堂
残念なことに、2019年の火災で一部が焼失し、現在2024年のパリ・オリンピックに向けて再建が進められているノートルダム大聖堂。
パリで最初に訪れたのがこのノートルダム大聖堂でした。
大聖堂のの前の広場には、足元に「POINT ZERO」のプレートがあり、ここを起点にしてフランス各地との距離を測るのだとか。
つまり、ここがフランスの中心というわけです。
ただ、この場所は大勢の観光客が集まるだけあって、あまり治安はよろしくないです。
海外ビギナーだった当時は、むしろ自分が怪しいんじゃないか?くらいに、周囲の様子に敏感になりながらの観光となりました。(笑)
大聖堂の中はとにかく厳かな雰囲気が漂っている別世界。
賛美歌が流れる中で、たくさんの人々が祈りを捧げていて、あちらこちらに蠟燭の炎が揺らめいていました。
そして何と言っても、色とりどりのステンドグラスは見事な美しさ!
このときの綺麗な写真はなかった… 残念。
コンコルド広場
次に向かったのは、コンコルド広場。
だだっ広い広場の真ん中に石造の巨大な塔が立っています。
空に向かって真っすぐにそびえ立つその塔は、フランス革命の象徴。
1789年7月に勃発したフランス革命で、処刑台が置かれていたのがこの場所です。
いまでこそ、私は歴史を紐解くのが大好きですが、当時はまったく無頓着。
このときも、きっとガイドさんは色々と説明をしてくれていたのだと思いますが、歴史にあまり関心がなかった当時の私は、まったく聞いていませんでした。(笑)
だから、のちにここがあのフランス革命の「革命広場」であることや、ここにルイ16世やマリーアントワネットが処刑された断頭台が置かれいたこと、そして中央のモニュメントがその記念碑であるということを知って、びっくり。
「あ~、あそこ、行ったことあるよ!」「ほら、写真も撮ったし!」
なんてアホだったんでしょうね、私。
当時はとりあえず何でもいいから写真だけは撮ってた感じ。
訳も分からず写真を撮っていたその場所で、200年前にあのマリー・アントワネットが処刑されていた…。
歴史を知らなかったばかりに、行く先々でこんな感じになってましたね。
エッフェル塔 ~ 凱旋門
コンコルド広場を出ると、あとは車窓見学。
ガイドさんに言われるがままに写真を撮りながらの見学でしたが、はっきり言ってどこをどう走り、何を見たのか何も覚えていません。(笑)
かろうじて分かったのは、エッフェル塔と凱旋門くらいかな。
この1989年は、フランス革命からちょうど200年、その革命を記念したパリ万博開催から100年という記念の年だったので、エッフェル塔にも電飾が施されていました。
バスの中からだったので、ちゃんとした綺麗な写真は残っていませんが。
凱旋門では少しだけバスを降りて写真タイムがあったので、凱旋門と、凱旋門からまっすぐに伸びるシャンゼリーゼ通りもしっかり写真を撮って…
市内観光はここで終了です。
で、トシちゃんはいま、いずこ…?(笑)
パリ市内散策
駆け足で市内観光を終えたあと、ようやくホテルへチェックイン。
午後からは自由行動です。
私たちは女子4人で地図を片手にパリ市内へ繰り出すことに。
いや~33年前、パリの地下鉄に海外ビギナーの日本人女子4人で乗るのは緊張感たっぷりでしたね~。
乗車中はとにかく4人で固まって入り口付近のポールにへばりつき状態。
たぶん周囲からはKIDSだと思われていたに違いない。(笑)
とりあえず最初に訪れたのは、オペラ座。
地下鉄の駅を出ると目の前にデ~ンと立派な建物が。
ここは『オペラ座の怪人』や『ファントム』のミュージカルの舞台ともなっている、おなじみのオペラ座ですが、例によって「なんとなく聞いたことあるな~」くらいのもので、とりあえず写真を撮って終了。
そして、ここからお姉さま方の時間。
ブランドショップ巡りが始まります。(笑)
私はな~んも興味がなかったので、バブリー時代のOLさんたちの爆買いをはたから眺めているだけでしたが… すごかったな。
Louis Vuitton、Chanel を梯子したのは覚えていますが、あと何件か行った気がします。
お姉さま方は、お店の人に色々なバッグとか、お品を出してもらって品定め。
たしか20万以上する腕時計を買っていた人もいた記憶がありますが、当時20万以上していれば、今の通貨価値なら30万超え⁉ですかね。
バブリー時代のOLさんって、すごいな~。(笑)
ツアー代だけで50万近くかかってるのに、パリでさらに爆買いできるだけのゆとりがあったってことですもんね。
ため息。
でも確かに金融関係に就職した友人も、新入社員の頃に普通にボーナス100万とか言っていたので、ま、時代ですね。
買い物を終えたあとはお食事タイム。
地図に載っていたいくつかのレストランの中からチョイスしたのは、なんと日本食レストラン。
オペラ座近くの路地裏にある小さなお寿司屋さんでしたが、江戸っ子夫婦が経営している、とても雰囲気の良いお店でした。
何より異国の地で食べる「お寿司」はまた格別。
なにもパリまで来て、お寿司食べることないじゃん!って話なんですが。(笑)
ちなみに宿泊先のホテルにも日本食レストランが入っていて、その日の夕食はそこの「鮭茶漬け」で済ませた私たち…、あほ。
でも美味しかったからOK。
トシちゃんが Chanel にいたって?
この日の夜、それぞれのパリ散策の話がファンの間で交換されていたわけですが、もちろん話題はおのずとトシちゃんへ。
そしてこのときのおしゃべりで印象に残っているのが、「トシちゃんがChanelで買い物をしていたらしい」というお話。
実際に遭遇した参加者がいたとかで(事実かはわからない)、ファンの間では大騒ぎでした。
なぜ大騒ぎかと言いますと… 当時のトシちゃんは中山美穂ちゃんとのお付き合いが話題になっていた頃でして。
美穂ちゃんがトシちゃんの帽子を被っているとかいう写真が週刊誌に載ったり、トシちゃんが「TOSHI=104」を使っていたときに美穂ちゃんも「MIHO=34」を使っているとか、なにかとマスコミ的にも賑やかで。(笑)
まぁ、人気絶頂のスーパーアイドル時代なので、いろいろあります。
いまもいろいろあるかも知れないですけど。(笑)
で、ファンの間では「美穂ちゃんにお土産買ってたんだよね~」「ぜったいそ~だよね」と大騒ぎになっていました。
トシちゃんと結婚したい女性が400人もパリの街に散らばっている中なんだから、トシちゃん、気を付けないとね。www
でも、この話には続きがありまして…
それはまた、少しあとのおはなし。
トシちゃんとのフォース・ミートへ向けて
ロンドンでは到着した数時間後にはトシちゃんに会えたし、翌朝の記念撮影でもトシちゃんに会えたし、その日の夜にディスコナイトでもトシちゃんに会えた… のに。
パリへ来てからはまだトシちゃんとの遭遇なし。
そうなんです、パリでトシちゃんに会えるのは1回だけ、パリに到着した翌日の夜のみ。
でもこれがまた、豪華でね。
セーヌ川のディナークルーズで、トシちゃんと再会です♡
午前中はヴェルサイユ宮殿へ
パリ2日。
午前中はオプショナルツアーが組まれていて、事前にいくつかのツアーから選択できたので、私は「なんとなく」有名だから行ってみたくてヴェルサイユ宮殿を選択しました。
ヴェルサイユ宮殿は、パリ市内から少し離れた郊外のヴェルサイユに位置しています。
バスでヴェルサイユへ到着してまず驚いたことは、あきれるほどの規模の大きさ!
宮殿の門から宮殿までの距離が果てしなく遠い‼
そしてどこまでが宮殿なのかさっぱりわからないほど建物もどでかい。
幸運にも雨女の私でも天気に恵まれ、真っ青な空に宮殿の煌びやかな姿が重なり合って、それはそれは華やかな風景でした。
ヴェルサイユ宮殿は団体客の入場予約制をとっているので、各団体は時間の指定を受けてその時間が来るまで入場できません。
私たちは少し余裕を持っての到着だったため、待つこと30分余り。
ようやく内部へ入場すると、宮殿内はグループごとに指定した言語のガイドがついて各部屋を説明してくれます。
が、しかしこれがまた、長い。(笑)
いや、とっても詳しく丁寧に、そして親切に説明してくれるのですが、部屋数もかなり多いので、私はすっかりお疲れモードに突入でした~。
言われるがままに写真は撮りましたが、マリーアントワネットのベッドです、とか言われてもピンとこない。
例によって歴史を何にも知らずに行っちゃった「つけ」がまたここでもって感じですね。
とことん残念な観光客 … 反省。
宮殿をひと通り見学した後は、半券を渡されひとまず解散。
この半券でヴェルサイユ宮殿の庭園や、マリーアントワネットがこよなく愛したプチトリアノン宮殿を見学できるとの説明を受けた私たち。
私「たち」。
幸か、不幸か、私と旅友ともども、庭園もプチトリアノンも関心がなく、このフリータイムは一瞬にして「お土産タイム」とすることで意見が一致。
宮殿の周辺に立ち並んでいたギフトショップ巡りを楽しんだのでした。
あ~本当に残念な私たち。
でも、ヴェルサイユへはこの後、何度も訪れたので今となっては無問題!(笑)
人生最初で最後のエスカルゴ
さて、ヴェルサイユ宮殿の半日観光を終え、バスは一路パリの街へと向かいます。
オプショナルに昼食が含まれていたので、これから参加者みんなでレストランへ移動し、フレンチスタイルのランチです。
トラディショナルなコース料理。
昨日はお寿司とか、鮭茶漬けとかだったので(笑)、ようやくフランスらしい食事です。
メニューはかの有名な「エスカルゴ」。
か・た・つ・む・り
ちょっとね、エスカルゴってのは気が進まなかったんですけど、メニューは決まっていて選べなかったので仕方がない。
10個ほどの小さなツボがお皿に乗ってきました。
そのツボの中にギトギトのバターソースみたいなのがたっぷり入っていて、で、そこにいましたね~エスカルゴくん。
うーん。
見た目もそそらない。
でも、こんな機会はもうないかも知れない、と思ってひとくち、パクリッ。
終了のお知らせ。(笑)
ダメでした、まったくもって、おいしくない。(あくまでも個人の感想です)
でもね、その時に私が考えたことが、ちょっとおかしくて。
「こんなまずいものはこの先、二度と食べることはないと思うから、全部食べておこう!」
変わった子だったんですよ、ほんと。
で、結局、お水やオレンジジュースで無理やり全部呑み込んで完食!www
その後、ちょっと胸焼けしましたが…。
さて、そろそろ準備をしましょうか
昼食後はフリータイムとなり、いよいよトシちゃんとの時間が近づいてきました。
このフリータイムに何をしていたのか… たぶん何にもしていません。(笑)
写真が1枚もないところをみると、たぶんホテルでトシちゃん談義しながら、セーヌ河クルーズへ出かける準備をしていたのではないかと。
パリまで来て、ホテルにこもる私たちって… 残念すぎます。
でもね、この旅は「トシちゃんに会う!」が目的なんで。www
ロンドンのディスコパーティとは雰囲気が違うディナークルーズ。
みんな、またすんごいおしゃれして来るんだろうな~なんて思いながら、私たちもお出かけの準備に余念がありません。
私は再び、いたってシンプルにブラックのツーピース。
そしてまた、肩パット。(笑)
次回へつづく
このセーヌ河ディナークルーズは、パリでトシちゃんに会える最初で最後の機会です。
つまりはこの旅の「フェアウェル・パーティー」でもありました。
あっという間の夢時間。
ロンドンのディスコ・ナイトのときと同じように、夕方になるとそれぞれがドレスアップして参加者たちがロビーに続々と集まってきます。
全員揃ったグループから出発することになりましたが… 私たちのグループは最後のひと組がなかなか現れず…。
さてはて、どうなることやら。
次回(最終回)へ続きます。
田原俊彦デビュー10周年記念 ロンドン&パリツアー1 参加者は400人
田原俊彦デビュー10周年記念 ロンドン&パリツアー2 トシちゃん現る