念願の『嵐が丘』の舞台ハワースでは、悪天候に見舞われた上にムーアを彷徨うこと数時間の孤独な旅。
なんとか帰還し、リーズの宿泊ホテルへ戻ったときにはもうぐったり。
でも目的地へたどり着くことができなかったのはホント~に心残りで、いつかまたゆっくり、時間にも気持ちにも余裕を持って訪れたいと思っています。
TAKARAZUKA SKY STAGE
嵐が丘-エミリー・ブロンテ作「嵐が丘」より-(’97年雪組・バウ)
さて、イギリス到着の初日は長距離フライトのを終えた足でロンドンからリーズへの長距離移動、そして翌日は朝からハワースでのハードな1日。
ぶっちゃけ、すでに体力を使い果たしていたのが現実なのですが、そこは3泊5日の弾丸旅行、休んでいる暇などありません!(苦笑)
翌日は、今回の旅のもうひとつの目的地、ピーターラビットの故郷、湖水地方へ向かいました。
2022年『ピーターラビットのおはなし』120周年
1902年にフレデリック・ウォーン社よりビアトリクス・ポター作『ピーターラビットのおはなし』が出版されてから、今年は120周年の記念イヤー。
日本でも各地で記念展が開催され、その人気は今もなお衰え知らずですね。
sora はイギリスに暮らしていたときに、英語の勉強もかねてこの『ピーターラビットのおはなし』の完全版を手に入れ、読んでいました。
そして、イギリスに暮らしたその年のことが記念に残るようにと思い、ピーターラビットデザインで年号入りのバースデイプレートや、クリスマスイヤープレートを買い、今でも大切にしています。
でもって、我が家には …
今回紹介している湖水地方の旅でひとめぼれしたピーターくん。
どんな嫌なことがあっても、愛らしい表情を浮かべ(?)ずっと見守ってくれています♡
Windermere ウィンダミア
イングランド北部の代表的な観光地と言えば、湖水地方。
その代表的な町のひとつがウィンダミアです。
ここもハワースと同じく、留学時代からずっと行きたかった場所。
湖水地方は1週間くらい滞在しないと、その魅力を満喫できないくらい美しさの溢れたエリアですが、なんせ今回は弾丸です。(笑)
リーズからの強行日帰り観光。
ピーターラビットの生まれた大自然に触れる自由な旅が理想ではありましたが、湖水地方は範囲が広く、今回のように短時間で見どころを効率よく回るには現地ツアーがいちばん。
ということで、ウィンダミアでは現地の英語ミニバスツアーにお世話になりました。
マンチェスターでトランジット
ウィンダミアまでは、リーズからマンチェスターを経由して向かいます。
マンチェスターと聞くと、真っ先にフットボール(サッカー)チームが浮かぶ人も多いのではな気かと思いますが、ここはロンドンに次ぐ金融の中心である大都市です。
でも、今回は時間がないので今回はトランジットのみ。
駅のホームから見えた風景を記念にパチリ。
相変わらずお天気はどんよりしてますね~。
でも大丈夫。
この日の湖水地方は徐々にお天気が回復していき、めずらしく青空も登場します!(笑)
ウィンダミアに到着
電車がよく遅れるイギリスなので、リーズからマンチェスターを経由した朝の長距離移動には少々心配がありましたが、この時は少しの遅れだけでほぼ予定通りの時刻にウィンダミア駅に到着。
まずは事前に申し込んでおいた現地のツアー催行会社のオフィスへ直行し、ツアーの集合場所を確認。
集合時間まではまだ30分ほど時間があったので、周辺を少しお散歩してみることにしました。
マンチェスターではどんより厚い雲に覆われていた空も、この頃には気持ち良い青空も顔を出し、青空に石造りの家々が映えて、とても可愛らしい街並みが目の前に続いていました。
ウィンダミア駅の近くにあるウィンダミアホテル。
このホテルはとっても雰囲気のある建物で目を引きます。
またいつかゆっくり旅する時間が取れたら、ぜひこのホテルに泊まってみたいな~なんて思いながら写真をパチリ。
ハワースでは、INFORMATIONがオープンするまでの30分が待てず無謀な旅になってしまいましたが、この時の「お散歩」30分はあっという間。
ハワースでは何故この30分が待てなかったのでしょうか … soraさん、不思議なヒトです。(笑)
いざ、現地ツアーに出発!
今回参加した現地ツアーは、11人乗りくらいのミニバスで『ピーターラビットのおはなし』の作者であるビアトリクス・ポターにまつわる場所や、ピーターラビットが生まれ育った美しい自然の風景を巡る1日ツアー。
たしか朝9時頃に集合して、16時くらいに戻って来たと記憶しています。
ツアーの最初の観光ストップは、お城。
ウィンダミアの街を出発して、1時間以上のドライブだったと思いますが、コーヒーストップもかねての観光でした。
で、現地での sora さん、前日のハワースで疲れ果ててしまったからか、どうにもこうにもお耳が英語を受け入れる体制になっていなかったようで、、、
このお城、なに?(笑)
ほんと、ガイドさんの話がな~んにも頭に入ってこなくて、バスを降りてお城を見ても「ん?だれの城?」でした。www
なので、あとで調べました。
Wray Castle (official website)
このお城の名前は『レイ・キャッスル』。
まだ16歳だったビアトリクス・ポターが、家族と初めて湖水地方を旅した際に滞在したお城だそうです。
お城と名はついていますが、王侯貴族が建造したものではなく、1840年に裕福な医師夫妻が言わば「趣味」で建てたものでした。
城主である医師夫妻がなくなって以降、甥のエドワード・ローンズリーという人が相続しましたが、やがて高級な「貸別荘」としても利用されるようになったようです。
そしてまだ16歳だったビアトリクス・ポターは、両親や弟とともに初めて湖水地方での夏期休暇を過ごしたのだとか。
遠くにウィンダミア湖を望むテラスからの眺めは最高です!
このときはまだ曇り空でしたが、これが真っ青な空だったら、さらに美しい景色だったことでしょう。
お城の周辺には緑が広がり、ほんとーに癒し空間。
ツアーの参加者が、お城の前のカフェテラスでお茶している間、sora は城周辺を歩き回りひたすら写真タイムでしたが、こんな風景の中で、何も考えずいつまでもボーっとできたら幸せですよね~。
でもずっととなると、娯楽が無さ過ぎて耐えらなくなっちゃうかな。(笑)
Hill Top House &Gardens
今回の現地ツアーのメインイベントが、ここHill Top House & Gardens です。
ビアトリクス・ポターが77歳でその生涯を終えるまで、この地に住んでいたそうです。
ポターが実際にここで執筆していたという Hill Top House。
この House の入口へと続く広い敷地には、美しいお庭があり、sora が訪れたときには7月の気候の良い季節だったので、色とりどりのお花が緑に映えてとても綺麗でした。
16歳のときに家族と一緒にこの地を訪れたことがきっかけで、あの『ピーターラビットのおはなし』が生まれたわけですが、ポターがこの地にひと目ぼれしたのも納得。
ちなみにポターが飼っていたウサギの名前が「ピーター」だったそうですよ。
Hill Top House & Garden の周辺には、絵本の中に迷い込んだかのような美しい風景が今もなお、そのまま残されています。
そしてガイドさんによると、ビアトリクス・ポターが最期を迎えた際、実際に息をひきとったのは上の写真の奥に写っている白い建物の2階のお部屋だったそう。
そしてその白い建物の前には、美しい緑が広がり、羊たちがのんびり草を食んでいました。
Hawks head
Hill Top のあとに訪れたのは、Hawks head という小さな町。
石畳が敷き詰められた小道、白壁の家にカラフルなお花という、絵にかいたような童話の世界。
ここにはイギリスの詩人、ワーズワースゆかりのグラマースクールがあります。
この町での滞在時間が短かったので、中に入って見学することはできませんでしたが、1階の教室にあるデスクには、ワーズワースと弟のジョンが彫ったという落書きが残されています。
次回へ続く
早朝リーズを出発した時には厚い雲に覆われていた空が、ウィンダミアに着く頃には青空も見られるようになり、前日のハワースの悲劇をここでなんとか挽回!
前日、豪雨の中でひたすら歩いたムーアのどんよりした世界からうってかわって、こちらは完全にメルヘンの世界が広がっていました♡
ウィンダミアからの現地ツアーはまだまだ続きます。