エリザベス女王の死から早いもので1カ月近い月日が流れました。
厳かでありながら華麗な雰囲気漂う葬儀の様子は、世界中にイギリスの歴史と格式、伝統を感じさせたように思います。
そして、70年ぶりに国王が代替わりしたイギリスでは、国歌が queen から king へと変わり、新しい国王の肖像が刻まれた通貨が発行され、徐々にエリザベス女王からチャールズ国王の治世へと変化が進められています。
そんな中で話題になったのが、ノストラダムスによる王室関連の予言です。
女王の崩御やチャールズ三世の即位を予言していたとされますが、もうひとつの話題はチャールズ三世の次男、何かと世間を賑わせているヘンリー王子に関する内容でした。
ノストラダムスは、1555年に、3797年までの未来の出来事を予言する942篇の四行詩を集めた『Les Propheties』という著作を発表しています。
イギリスの作家マリオ・レディング氏(故人・2017年没)は2005年、著書『ノストラダムス』の中で、その予言を解読しました。
その予言が的中しているとイギリスで話題になり、この書籍がバカ売れしているのだとか。
今回は、その予言について考察してみようと思います。
エリザベス女王の死と、その後に関する予言
ノストラダムスの四行詩には、いくつかの暗号のような言葉が使われおり、それぞれの詩には2つ以上の予言が書かれているとされています。
これらの予言は、これまでにも長年に渡り多くの人々によって何度も解釈され、時代のできごとの進展に伴ってその正確さも変化してきました。
レディング氏は、ノストラダムスの各詩の番号の付け方が、予言が実現する年を示していると理論付けています。
そしてそこから、2022年にエリザベス女王の死とチャールズ3世の即位を意味していると明らかににしたのです。
そして、その予言には続きがありました。
エリザベス女王の死
レディングの著書によれば、ノストラダムスは、2022年頃、エリザベス女王が母親の寿命に5年ほど足りない96歳前後で亡くなり、彼女のあとを継いでチャールズ皇太子が戴冠すると予言しています。
ちなみに、エリザベス女王の母、エリザベス皇太后は2002年に101歳で亡くなっています。
そしてダイアナ妃、カミラ夫人との様々な問題で、国民から不人気であったチャールズ皇太子ではありましたが、順当に彼が国王として即位したのもご存知の通り。
レディングの書籍が出版されたのが2005年ということなので、良くありがちな「後出し」ではなく、17年前に解釈されたノストラダムスのこの予言が的中したことになります。
王となることを予期していなかった男が後を継ぐ
ノストラダムスの予言には、まだ続きがありました。
彼ら(国民?)は、彼(チャールズ国王)の離婚を不服とし、後にふさわしくない男だと考え、島の王を追い出すだろうと。
これについては、チャールズ三世の治世に英連邦の多くの国が離反すると予言しているようです。
そして、「王となることを予期していなかった男」が後を継ぐだろうとも予言しています。
レディング氏の解釈によれば、チャールズ国王の年齢(73歳)と、故ダイアナ妃との離婚によって国民の一部がいまだに抱いている「恨み」が重なって、新しい国王には手に負えなくなるのではないかと考えられています。
たしかに即位するには高齢であることは否めませんし、これまでの経緯を鑑みればあながち否定もできない気がしますね。
実際、過去に「エリザベス女王のあとを継ぐにふさわしいのは誰か?」というアンケートでは、チャールズ皇太子ではなく息子のウィリアム王子へ票が集まっていた事実もあります。
レディング氏はこうも記しています。
「チャールズは息子のために退位することに同意する。
問題は、どの息子かだ。
ノストラダムスは最後の行で、“王になることを予期していなかった人物が王の後を継ぐ”と明言しているからです。
つまり、父親の後継者として期待されていたウィリアム王子はもういない、ということなのだろうか?」
つまり、国民の人気を集めていたウィリアム王子ではなく、ヘンリー王子がその後継者となるというのです。
そんなことが起こり得るのでしょうか?
ヘンリー王子は確かに「予期していない人物」であることは違いありませんが、現在の王位継承権は第5位。
仮に、ウィリアム王子をスキップしても継承権はウィリアム王子の長男ジョージ王子へ渡るはず。
この先、イギリスにどんな出来事が起こるというのでしょうか。。。
英国王室の王位継承権順位
エリザベス女王の崩御により、王位継承順位が若干変化しました。
英王室が公式に発表している継承権順位が以下です。
国王 チャールズ3世
エリザベス2世の死去により、その長男である現在の国王チャールズ3世が即座に王位に就きました。
王位継承権
第1位 プリンス・オブ・ウェールズ(ウィリアム皇太子)
ウィリアム王子は、国王チャールズ3世と故ダイアナ妃の長男。
第2位 プリンス・ジョージ・オブ・ウェールズ
チャールズ国王の孫であり、ウィリアム王子と妻ケイト・ミドルトンの長男。
第3位 シャーロット王女
チャールズ国王の孫、そしてウィリアム王子と妻ケイト・ミドルトンとの間に生まれた第2子。
イギリスでは2013年に王位継承法が改正され、性別に関係なく「出生順位」によって王位継承権が与えられるようになったため、弟が誕生しても順位が変わらなかったのは英国の歴史上初めてのことです。
第4位 プリンス・ルイ・オブ・ウェールズ
チャールズ国王の孫、ウィリアム王子と妻ケイト・ミドルトンとの間に生まれた第3子。
第5位 サセックス公爵(ヘンリー王子)
チャールズ国王と故ダイアナ妃の次男。
第6位 アーチー・マウントバッテン=ウィンザー師
チャールズ国王の孫、ハリー王子と妻メーガン・マークルの長男。
第7位 ミス・リリベット・マウントバッテン=ウィンザー
チャールズ国王の孫、ハリー王子と妻メーガン・マークルの第2子。
第8位 ヨーク公(アンドリュー王子)
チャールズ国王の長弟で、王室の職務からは退いたが王室殿下の呼称を保持している。
第9位 ベアトリス王女、エドアルド・マペリ・モッツィ夫人
国王の姪で、アンドリュー王子と元妻サラ・ファーギー・ファーガソンとの間に生まれた長女。
第10位 シエナ・マペリ・モッツィ嬢
ベアトリス王女と夫エドアルド・マペリ・モッツィとの間に生まれた第1子。(写真は王女と夫)
第11位 ユージェニー王女、ジャック・ブルックスバンク夫人
国王の姪で、アンドリュー王子と元妻サラ・ファーギー・ファーガソンとの間に生まれた次女。
第12位 オーガスト・ブルックスバンク
ユージェニー王女とジャック・ブルックスバンクの第一子。
第13位 ウェセックス伯爵(エドワード王子)
チャールズ国王の次弟。
第14位 セヴン子爵
国王の甥で、エドワード王子の長男。
第15位 ルイーズ・マウントバッテン=ウィンザー夫人
国王の姪で、エドワード王子の長女。
第16位 プリンセス・ロイヤル(アン王女)
チャールズ国王の妹で、エリザベス女王の第2子ですが、当時の法律により弟2人よりも継承順位は下に位置しています。
第17位 ピーター・フィリップス氏
国王の甥で、アン王女の長男。
第18位 ミス・サバンナ・フィリップス
アン王女の孫で、ピーター・フィリップの長女。
第19位 ミス・アイラ・フィリップス
アン王女の孫で、ピーター・フィリップの次女。
第20位 マイケル・ティンダル夫人
国王の姪で、アン王女の長女。
第21位 ミア・ティンダル嬢
アン王女の孫、ティンダル夫人の長女。
第22 レナ・ティンダル嬢
アン王女の孫、ティンダル夫人の次女。
第23 ルーカス・ティンダル
アン王女の孫、ティンダル夫人の長男。
2023年に関する予言
ノストラダムスの予言については、これまでにも古くはヒトラーの台頭、第二次世界大戦、そしてアメリカの世界貿易センタービルへのテロ攻撃、コロナの感染拡大など、多くが的中していると言われています。
英王室の「ヘンリー王子が王位に就く」という予言がこの先、どうなるのかはわかりませんが、来たる2023年についても、いくつか不吉な予言を残しています。
第三次世界大戦
ノストラダムスはこのように予言しているといいます。
「7ヶ月間の大戦争、悪業で死んだ人々」
多くの人は、この一文の解釈として「世界大戦」であると考えているようです。
ロシアとウクライナの戦争が、この先、第三次世界大戦に発展するというのです。
一方では、中国と台湾の対立と結びつける論調も見かけます。
アメリカが台湾に加勢し、それが大きな戦争に発展してしまうのではないかと。
火星の宇宙飛行士
ノストラダムスは火星についても予言しているようです。
「火星に光が降り注いでいる」
これについては、多くの人々がノストラダムスは「赤い惑星への人類の到着」について予言しているのだと解釈しています。
また「人類を火星に送ること」に関連するミッションが、大きな成功を収めるのではないかと考えている人も少なくありません。
スペースX社のイーロン・マスクCEOは、火星に人類の植民地を築くことについて語っており、2029年までに火星に人類を送り込みたいとしています。
その計画の流れの中で、2023年、イーロン・マスク氏が何かのアクションを起こすのでは?と考える人も一定数いるようです。
新法王の予言
ローマ法王の交代もノストラダムスの予言の1つです。
もしそうなれば、現在のフランシスコ法王の代わりは誰なのでしょうか?
ノストラダムスの予言によると、フランシスコ法王が、最後の「真の法王」になるといいます。
フランシスコ法王の後任が誰であろうと、その後任者はスキャンダルにまみれているのだとか。
天火
ノストラダムスは「王宮の建物に天火が起こる。」と予言しています。
多くの人はこれを新しい文明の台頭と解釈しているようです。
ただ一方では、それとは逆に「世界の終わり」と解釈している人も少なくありません。
前者であって欲しいものです。
二大勢力が揃う
「2つの大国が一緒になって新しい同盟を形成する」ということについて語っています。
ノストラダムスの予言では、この新しい同盟は「強い男性」と「弱い男性または女性」の指導者の間で行われるとされます。
とはいえ、この同盟による効果は良いものであるが、結局長くは続かないだろうとも語っています。
凡人には何が起こるのやらサッパリ意味が理解できませんが、世の中が良い方向へ向かってくれることを祈るしかありませんね。
まとめ
ノストラダムスの予言は、いつの時代も大きな出来事があるたびに必ず話題にのぼっています。
でも、けして不幸を予言するためのものではなく、それを回避するためのメッセージでもあると思います。
これからの世界が、日本が、世の中が、どのようになっていくのか、日々の生活をささやかに営みながら見守っていきましょう。
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