宝塚の至宝、礼真琴の舞台を振り返る第2回目です。
前回の文化祭では、「礼真琴」を振り返るというより「95期」を振り返る内容になっていた気がしますが… 今回の初舞台公演では「礼真琴」と「柚香光」を探せ!状態です。
ま、そもそも必死になってその姿を探さなくとも、とにかくこの二人は目立つ、目立つ。(笑)
初舞台口上がれいちゃん(柚香光)センター収録ヴァージョンを観たので、れいちゃんが印象に残るのは言わずもがなですが、ロケットもこっちゃん(礼真琴)とれいちゃんの2人が基本的には対のポジションで踊っているので、ひじょーにわかりやすいです。
今日は、95期の初舞台公演、大和悠河&陽月華コンビの退団公演、宙組の『薔薇に降る雨/Amour それは… 』より初舞台生口上とロケットを振り返ります。
初舞台口上(2009年5月2日11時公演の収録)
私は初舞台公演の開演前に行われるこの初舞台生の口上が大好きです。
劇場で観劇しているときは尚のこと、録画放送を何度見ても、緞帳がゆっくり上がっていって、紋付で並ぶ初舞台生の姿を見た瞬間に涙腺が崩壊します。
激しい競争率の中を見事に勝ち残り、厳しいお稽古に耐え抜いて、ようやく憧れの舞台に立った初舞台生。
それまでの個々の思いを(知りもしないのに)勝手にイロイロ想像しながら感動しまくるのが、初舞台公演を観劇する際の私のルーティンになっております。(笑)
夢を叶えるって、ホント、大変なこと。
昨年(2023年)、努力に努力を重ねてやっと掴んだその夢の中で彼女たちがずっと夢を見続けることの厳しさ、難しさを思い知らされる悲しい出来事もありましたが、それでも人々はやはり夢の世界である「宝塚歌劇」を求め続けています。
初舞台公演には舞台に立つ初舞台生たちだけでなく、宝塚歌劇に思いを寄せるすべての人々の「夢」が溢れているようで、特別な空間。
宝塚を見るようになって、かれこれ40年ほど経ちますが、今も昔もその感動は変わりませんね。
あと、これは余談ですが、初舞台公演が和ものショーだと(最近はほとんど見かけなくなりましたが)開演前ではなく、ショーの中盤でお衣装の着物を身に着け、正座した初舞台生が口上を披露するってことがちょいちょいありましたよね。
私としては、これ、反対派。
やっぱり開演前に紋付でずらりと並ぶ初舞台生の姿が見たいな~。
95期生、口上の日程
参考までに95期生の初舞台口上の日程を書いておきます。
95期生は45名が音楽学校を卒業していますが、萌吹まほろさんは体調不良(劇団発表)で初舞台公演を全日程休演し、そのまま舞台を踏むことなく退団しています。
そのため、45回の公演でそれぞれセンター、上手、下手を一度ずつ経験する予定であったであろうところに、主席から3名、礼真琴、ひろ香祐、水美舞斗の並びが2回組み込まれています。
日 | 曜日 | 開演時間 | 口上 | ||
4月17日 | 金 | 15:00 | 礼 真琴 | ひろ香 祐 | 水美 舞斗 |
4月18日 | 土 | 11:00 | 妃海 風 | 愛羽ふぶき | 蓮珠こうき |
15:00 | 彩花 まり | 早桃さつき | 妃海 風 | ||
4月19日 | 日 | 11:00 | 愛 すみれ | 天月 翼 | 愛希れいか |
15:00 | 涼華 まや | 伶美うらら | 美里 夢乃 | ||
4月20日 | 月 | 13:00 | 花瑛 ちほ | 桜路 薫 | 七生 眞希 |
4月21日 | 火 | 11:00 | 留美 絢 | 星乃あんり | 逢月あかり |
15:00 | 凰津 りさ | 美蘭レンナ | 麗奈 ゆう | ||
4月22日 | 水 | 休演日 | |||
4月23日 | 木 | 11:00 | 伶美うらら | 彩花 まり | 優 ひかる |
15:00 | 天月 翼 | 楓 ゆき | 愛羽ふぶき | ||
4月24日 | 金 | 13:00 | 実咲 凜音 | 妃海 風 | 晴音 アキ |
4月25日 | 土 | 11:00 | 麗奈 ゆう | 輝月ゆうま | 妃桜ほのり |
15:00 | 優 ひかる | 七生 眞希 | 朝央 れん | ||
4月26日 | 日 | 11:00 | 桜木みなと | 美里 夢乃 | 愛 すみれ |
15:00 | 水美 舞斗 | 白峰 ゆり | 花瑛 ちほ | ||
4月27日 | 月 | 13:00 | 美蘭レンナ | 晴音 アキ | 星乃あんり |
4月28日 | 火 | 11:00 | 雪華さくら | 愛希れいか | 留美 絢 |
15:00 | 朝央 れん | 涼華 まや | 凰津 りさ | ||
4月29日 | 水・祝 | 11:00 | 実羚 淳 | 麗奈 ゆう | 桜路 薫 |
15:00 | 紫 りら | 妃桜ほのり | 真鳳つぐみ | ||
4月30日 | 木 | 休演日 | |||
5月1日 | 金 | 13:00 | こと華千乃 | 蓮珠こうき | 白峰 ゆり |
5月2日 | 土 | 11:00 | 柚香 光 | 花瑛 ちほ | 美蘭レンナ |
15:00 | 月城かなと | 和城 るな | 桜木みなと | ||
5月3日 | 日 | 11:00 | 七生 眞希 | 逢月あかり | 真みや涼子 |
15:00 | 朝美 絢 | こと華千乃 | 実咲 凜音 | ||
5月4日 | 月・祝 | 11:00 | 星乃あんり | 真衣ひなの | ひろ香 祐 |
15:00 | 輝月ゆうま | 瀬央ゆりあ | 実羚 淳 | ||
5月5日 | 火・祝 | 13:00 | 愛希れいか | 朝央 れん | 月城かなと |
5月6日 | 水・祝 | 13:00 | 真みや涼子 | 優 ひかる | 紫 りら |
5月7日 | 木 | 休演日 | |||
5月8日 | 金 | 13:00 | 早桃さつき | 愛 すみれ | 柚香 光 |
5月9日 | 土 | 11:00 | 真鳳つぐみ | 礼 真琴 | 彩花 まり |
15:00 | 礼 真琴 | ひろ香 祐 | 水美 舞斗 | ||
5月10日 | 日 | 11:00 | 楓 ゆき | 留美 絢 | 涼華 まや |
15:00 | 真衣ひなの | 真鳳つぐみ | 雪華さくら | ||
5月11日 | 月 | 13:00 | 妃桜ほのり | 桜木みなと | こと華千乃 |
5月12日 | 火 | 11:00 | 和城 るな | 実羚 淳 | 朝美 絢 |
15:00 | 逢月あかり | 月城かなと | 天月 翼 | ||
5月13日 | 水 | 休演日 | |||
5月14日 | 木 | 11:00 | 美里 夢乃 | 柚香 光 | 瀬央ゆりあ |
15:00 | 白峰 ゆり | 紫 りら | 早桃さつき | ||
5月15日 | 金 | 13:00 | 愛羽ふぶき | 実咲 凜音 | 伶美うらら |
5月16日 | 土 | 11:00 | 桜路 薫 | 雪華さくら | 楓 ゆき |
15:00 | 蓮珠こうき | 朝美 絢 | 和城 るな | ||
5月17日 | 日 | 11:00 | 瀬央ゆりあ | 真みや涼子 | 真衣ひなの |
15:00 | 晴音 アキ | 凰津 りさ | 輝月ゆうま | ||
5月18日 | 月 | 13:00 | ひろ香 祐 | 水美 舞斗 | 礼 真琴 |
口上の振り返り
当時は宙組ファンで、しかもタニちゃん(大和悠河)の退団公演だったこともあり、大劇場の初舞台公演も何度か観劇していますが、もちろん当時の記憶などサッパリありませんので録画された映像を頼りに振り返りますが、収録日は上記のオレンジに網掛けした柚香光、花瑛ちほ、美蘭レンナが口上を行ったヴァージョンです。
れいちゃんが唯一、口上でセンターを務めるこの日にDVD収録するなんて、劇団の意図が丸見えすぎやしませんかね。(笑)
因みに、NHKが収録したヴァージョンでは、5月15日(金)のセンターに愛羽ふぶきさん、サイドに実咲凜音、伶美うらら、という布陣です。
こちらもなるほどなメンバー。
青田買い大好きな宝塚ファンの心理をちゃんと突っついてくる宝塚歌劇団、売り出しに抜かりなしです。
さて、感想。
れいちゃんは音楽学校同様、お美しく。
可愛らしい高音の声で口上を述べるれいちゃんの後ろに主席のこっちゃん、2番目のひーろー(ひろ香祐)が映り込んでます。
そしてこっちゃん、まんまる!どこの中学生???(笑)
続いて花瑛ちほさんが口上する後ろ上手側に、れいこちゃん(月城かなと)。
相変わらずの仕上がり具合でカッコいい!!
下手側には紫りらちゃんが見えますね。
そして美蘭レンナさんの口上の後ろに、男役時代のちゃぴちゃん(愛希れいか)。
ちゃぴちゃん、背だけでなく全般的に細くてちっちゃいな。
口上が終わって団歌を歌う初舞台生を下手側からカメラがなめていきますが、私が判別できたのは以下でした。
でもずんちゃん(桜木みなと)はかなり自信ない。
なんか文化祭もそうだったんだけど、わたし、ずんちゃんの判別がつかない。
ぜったいに七生眞希ちゃんと混乱してるわ。(笑)
全部下手側からの順番です。
▪3人目 瀬央ゆりあ
▪10人目 桜木みなと?????(違う気がする)
▪11人目 朝美絢
▪16人目 愛希れいか
▪21人目 実咲凛音(これも今いち自信ないけど、成績からいってそうかな)
▪22人目 ひろ香
▪23人目 柚香光
▪24人目 礼真琴
▪25人目 水美舞斗
▪26人目 妃海風
▪30人目 紫りら
▪32人目 月城かなと
▪34人目 輝月ゆうま
初舞台口上を聞いていて、いつもドキドキ … というよりヒヤヒヤするのが最後の「よろしくっ!」「お願い致します!!」のところです。
この「よろしくっ!」のところが、力を込めるあまりに何人もの初舞台生が声をひっくり返してしまうのを見てきました。
今回も手に汗って見つめていましたが(笑)、れいちゃんは大丈夫でしたね。
『Amour それは…』ロケット
ちょっとだけ予備知識
この収録日、萌吹まほろさん以外に、真鳳つぐみさんも休演されていたようですね。
ロケットの人数がどう数えても43人しかいなかったので、なんで?なんで?と調べてみたら、この日の出演者の中に真鳳つぐみさんの名前がないことに気づきました。
体調不良だったのでしょうか。
さて、この95期生がロケットで着用した「白鳥」をイメージしたという白いお衣装、大好きでした!
スカステで衣装お披露目の囲み取材を見た際に、思わずカワイイ!と声を出したほどひと目で気に入ったお衣装です。
このときのロケット、当時の囲み取材で振り付けの御織ゆみ乃先生が、「通常より少し長めだから大変だと思う」とおっしゃっていたと記憶しています。
モーツアルトの名曲が4分近く続く、とかじゃなかったですかね?(時間は実際図ってないから定かじゃないけど)
そして、未来への扉を開いていってほしいという思いを込めて振り付けたと。
そういえばつい先日、まゆぽん(輝月ゆうま)がスカステでかちゃ(凪七瑠海)の番組にゲスト出演した際に、このときの思い出を語っていましたね。
扉を開けていく振りが大変だったけど、自分はみんなが扉を開けていって、最後に空いた扉から登場する役割だったと。(笑)
あのとき「あなたたちからはスターは生まれない」と言われながら、まだ見ぬ未来へ向かって皆で力を合わせて開けた扉 …
あの頃の95期生たちに伝えたい。
あなたたちが開けた扉の向こうには、輝かしい光が満ち満ちているから頑張れ!と。
初舞台ロケット
最初に上手から登場する6人の後列にれいちゃん、下手から登場する6人の後列にこっちゃんがいますね。
基本的にはこの二人、少しだけ違う場面もあるにはありますが、ほぼすべての場面において対のポジションで踊っていました。
次の体系になると後列上手から2人目にこっちゃん、後列下手端にれいちゃん。
って、いきなり対じゃない … (笑)。
これは身長の関係ですかね。
こっちゃんの笑顔が弾けててカワイイ。
横一列になると上手から2人目にこっちゃん、下手端にれいちゃん。
そしてようやく全員登場、最前列上手端にこっちゃん、下手端にれいちゃんというポジションですが、こっちゃんのキレッキレのダンスにくぎ付けです。
そして体系移動、いよいよこっちゃんがセンターへ!!
ちなみに、れいちゃんは2列目でこっちゃんの下手側で踊っています。
床に手をついて片足を上げるところで、こっちゃん勢い余ってふらついてます… が、誰よりもピーンッと上がる足。
さすがです。
次の「扉開け」のシーンに進む前、こっちゃんとれいちゃんは後から2列目に移動していますが、このとき前から2列目の上手端のコ、誰だろう?
一瞬こっちゃんかと見間違えたくらいキレッキレのダンスしてるんですけど。
扉開けの場面は後から2列目でこっちゃんは上手側にオープン、れいちゃんも同じ列の下手側の扉をオープン、ともにセンターにいます。
因みにこっちゃんたちの後ろの最後列は扉開けずにそのまま踊ってます。(これがさっきのまゆぽんの話にあった場面です … 笑)
最後の足上げのラインでは、センターから6人目上手がこっちゃん、6人目下手がれいちゃんですね。端から数えればそれぞれ
16人目です。(この時は43名で踊っているのでセンターが端から22人目に当たります)
銀橋を渡る初舞台生の笑顔はいつみてもキラキラしていてこちらも笑顔になりますね。
数分間の全力ロケットの後で、さらに銀橋を足上げしながら渡り切るというのは体力的にかなりきついはずですが、初舞台生にしか味わえない最高のご褒美でもあるように思います。
当時は私にとって礼真琴、ノーマークでした
音楽学校卒業式のれいちゃんの美しさにひとめぼれした直後だった私にとって、初舞台は観劇の度にれいちゃんを目で追っていたことを思いだしました。
テレビで映し出された成績優秀者の4人の中では、当時から話題になっていたみりおん(実咲凛音)以外に関心なし。
ミリオン、絶対的にトップ娘役に登っていくんだろうな~というオーラがありました。
ものすごくシンプルなお顔立ちで、ぱっと見で美人!とか綺麗!とか、そんなインパクトは正直なく、むしろ集団の中では埋もれてしまいそうなミリオンでしたが、その「普通っぽさ」が最大の魅力だったようにも思います。
さて、肝心な「礼真琴」については・・・当時の私は完全にノーマーク。
その実力についても当時は何も知らず、主席とはいえこっちゃんについての知識は皆無だったので、「主席のコ、男役としては残念な感じ」というのがめちゃめちゃ正直な私の印象で。(笑)
その後、研2になりたてでロミジュリの「愛」に抜擢されたとき、実際に生の舞台でその姿を見て実力を初認識。
と同時に、かわいい!!
そう、娘役になったらいいのに、、、と。
以降、スター街道をばく進するこっちゃんについても、その都度いろいろ思いを巡らせながらの十数年。
これからその軌跡をあらためてひとつひとつ振り返っていくのを楽しみにしつつ …
これにて、初舞台の振り返りを終わりにしたいと思います。
まとめ
この公演は当時のトップスター、大和悠河とトップ娘役、陽月華のさよなら公演で、他にも若手スターとして活躍していた七帆ひかる、美羽あさひ(ともに85期生/柚希礼音や映美くららも同期)がこの公演で卒業しています。
私は新人公演やバウで主演を重ねていた七帆ひかるの歌声が大好きで、彼女がトップになる日を楽しみにしていたのですが、残念ながらこの公演で退団となりました。
当時は花影アリスとのコンビが『タカハナ(和央ようか&花總まり)』を彷彿とさせると言われ、ファンの間では賛否両論、度々話題になっていたのを思い出しました。
そういえばアリスちゃんは、2007年に「ALL SHOOK UP」(青山劇場・シアターBRAVA)に宝塚の現役娘役として外部出演し、V6・坂本昌行の相手役としてヒロインを演じたこともありましたね。
こっちゃんを振り返りながら、当時のスターさんのことを振り返るのも、なんだか懐かしくて、これから楽しくなりそうです!
次回は、星組配属後の初舞台、柚希礼音&夢咲ねねのトップお披露目公演でもある『太王四神記 Ver.II』を振り返ります。
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