宝塚の至宝、礼真琴の舞台を振り返るシリーズ第41回。
今回は、2015年、柚希礼音サヨナラ公演『黒豹の如く』を振り返ります。
ちえちゃん(柚希礼音)のトップお披露目公演『太王四神記』が、星組子としてのスタートだったこっちゃん(礼真琴)。
入団前から憧れ続け、星組配属後はずっとその背中を追いかけてきた大きな存在、大尊敬するちえちゃんの卒業を、こっちゃんはどんな思いで見送ったのでしょうか。
巷では、こっちゃんが「わたしも辞めます!!」と泣いちゃって、「何を言っているのか」とちえちゃんに諭された … という ウワサ まで流れたくらい、みんながこっちゃんのことを心配してましたよね、あのころは。
あくまでも、勝手なちまたのウワサですが。(笑)
新人公演のご挨拶では、最後にまたちえちゃんの役を演じることができた幸せを、涙ながらに語るこっちゃんがいました。
そんなこっちゃんへ、ちえちゃんが客席から「私もしあわせーーー」と温かい言葉を叫んでくれた有名すぎるあの一件、感動でしたよね~。
懐かしい。
その新人公演はカンペキで、非の打ちどころがない出来だったと記憶しています。
リーゼントもバッチリ決まってるじゃん!と思ったら、ちえちゃんがこっちゃんの顔に似合う形を一緒に考えてくれたのだとか。
久しぶりにその新公も観たかったのですが、スカステ放送の録画を消してしまったようで手元にはありません…。
最悪。
柚希礼音ファンだった私にとって、当時のこっちゃんの位置づけは「何でもできるカワイイ下級生」。
いまほど「礼真琴」ファンじゃなかったんですよねぇ… あの頃。
来るべきときがきたら、「礼真琴さよなら特集」なんかでまた放送されると思うので、待つしかないかな。
さて、気を取り直して本公演を振り返りましょう!
『黒豹の如く』予備知識
あらすじ
第一次大戦後のスペインを舞台に、かつての恋人同士だった二人が再会したことから、事件に巻き込まれ、思わぬ運命の渦に巻き込まれていくことになります。
大戦中、「黒豹」の綽名を持つ硬派の海軍大佐アントニオ・デ・オダリス伯爵と、カテリーナは恋仲であったが、大戦後にバルセロナで再会した二人の境遇はがらりと変わっていました。
カテリーナは父侯爵の窮地を救うため、ラミレス侯爵と結婚。
しかしその夫は大戦中に病死し、いまは未亡人となっていました。
一方、アントニオはスペイン艦隊参謀として忙しい勤務に追われる日々をおくっていました。
大戦後の、まだ収まりきらないヨーロッパ情勢の中で、ある種の資本家たちが画策し、その達成のためにアントニオの戦闘力を味方に引き入れようとするのですが…。
主な配役
アントニオ・デ・オダリス伯爵:柚希礼音(新人公演:礼真琴)
カテリーナ・デ・ラミレス:夢咲ねね
ビクトル・デ・アラルコン:紅ゆずる
アロンソ・デ・バンデラス侯爵:英真なおき
イレーネ・クラベス:万里柚美
サンチェス:美稀千種
パルメロ夫人:毬乃ゆい
セバスチャン・デ・ディアス:十輝いりす
ソニア:音花ゆり
ベルドラン/セブンシーズ:鶴美舞夕
マリオ・フェルネスト:壱城あずさ
ガスパール/クレメンテ:如月蓮
モントーヤ夫人:白妙なつ
クーロ:海隼人
マルコス・ファビオ:天寿光希
フロリンダ:音波みのり
セシリオ:大輝真琴
ルカルデ夫人:愛水せれ奈
テレサ:妃白ゆあ
ラファエル・デ・ビスタシオ:真風涼帆
ゴメス:輝咲玲央
ドミンゴ:瀬稀ゆりと
エレナ:紫月音寧
ジル:夢妃杏瑠
カミーロ/セブンシーズ:夏樹れい
ゴンザーロ:十碧れいや
ナディア:珠華ゆふ
花売り:空乃みゆ
フリオ:麻央侑希
ベニート:漣レイラ
ベラ:毬愛まゆ
レオポルド:飛河蘭
マルセリーノ・フェデリコ:礼真琴
イグナシオ:ひろ香祐
アルヴィラ:妃海風
セブンシーズ:紫りら
サラ:真衣ひなの
エンリケ:瀬央ゆりあ
カマラ:逢月あかり
セブンシーズ:音咲いつき
モニカ:綺咲愛里
セブンシーズ:紫藤りゅう
セブンシーズ:天華えま
セブンシーズ: 真彩希帆
お調子者のマルセリーノくん
プロローグ(海賊)
目印は、左腕が金色!
肘辺りから金色の布を巻いているので、それを探すと見つけやすいです。
みんなそれぞれに、どこかしらに金色の布が付いていますが、ざっと見た感じ腕に巻かれているのはこっちゃんだけのようです。
ちえちゃんの歌が終わって、後ろの階段でロープを引っ張ている4人のうち、下から2番目の人がこっちゃん。
そしてそのあと、ゆりかちゃん(真風涼帆)とまーちゃん(十輝いりす)がちえちゃんの腕を左右で支えて体を持ち上げますが、その後ろ上手側からススス~と近づいてくる海賊さんがこっちゃん。
一応、ちえちゃんを支える役割ですが、何度見ても、ゆりかちゃんとまーちゃんの力しか加わっていません …。
こっちゃん、ちえちゃんにタッチしているだけと思われます。www
で、そこから前列の上手端で踊ります。
海賊大好き礼真琴!
これが海賊さんになるのは初めてかな!?
たいへんイキイキと踊っているこっちゃん、海賊就任、おめでとう。(笑)
第1場 終戦の記念日 / 海軍省の大ホール
幕前での兵士たちの踊りが終わって、幕が開いたときに階段の前にまーちゃん、その後ろ下手側に立っているのがこっちゃんです。
まーちゃん、ゆりかちゃんが歌い、そのあと兵士のしーらん(壱城あずさ)がしゃべり、続いてみっきー(天寿光希)がしゃべり、さあ残る3人組の一人、こっちゃんもしゃべりますよ~と思ったら …
こっちゃんだけ、歌った。(笑)
そしてその後、しーらんがまたしゃべった。
どんだけこっちゃんに歌わせたいの!?っていう …。
それはさておき、私はこの黒豹の兵士たちのブルーグレーの制服が大好きです。
とっても落ち着いていて、スマートじゃないですか?
こっちゃん、髪型もビシッと固めていて、カッコイイです♡
第3場 若者たち [a] 庭園
3人組でのトーク。
なんだろ、柴田先生の独特な台詞まわしというべきか、レトロ過ぎるというべきか、3人の中では上手に目立たせてはくれていますが、こっちゃんの個性に合っていなくて、なんか違和感だわ~。
お調子者の部下って位置付けだよね!?
な~んかこの会話シーン … 苦手。
そしてこっちゃん、見慣れていないだけかも知れないけど赤毛があんまり似合わないな~。
それにしても、3人で踊り出したら、こっちゃんのダンスの軸が際立つ~。
第3場 若者たち [b] 街路
他の兵士たちも加わって歌い踊る場面。
下手の花道に歌いながら移動するときにこっちゃんとなおちゃん(瀬央ゆりあ)が肩組んで楽しそう!
やっぱり同期っていいですね。
第7場 私も … / モニカの部屋
上手花道から3人組が出てきて、ちえちゃんアントニオの指令を聞いて、しーらんだけおしゃべりして、みっきーとこっちゃんは敬礼して去っていくだけの場面です…。
数十秒。(笑)
第10場 尋問 / 街路
お調子者感が出ててこっちゃん、かわいい。
でも踊ってるとキビキビ過ぎて。(笑)
この3人、背格好も似てるからバランスがいいですよね~。
上司であるまーちゃんに、怪しい行動があると面と向かって尋問しているしーらんとみっきー、上から見下ろされ、大木の前では歯が立たず。
そして、こっちゃんは戦わずして、敵前逃亡。
かしこい。(笑)
第13場 結束 / クラブハウス
いかなるときも3人一緒。
そしていかなる時にも、お調子者こっちゃんマルセリーノ。
だんだん愛おしく思えてきました。(笑)
3人と一緒に話をしていた上司ゆりかちゃんのもとへ恋人、あーちゃん登場。
席を外そうと3人が去っていきますが、ちょっと様子を見ていたい感じのマルセリーノくんの去り際、いい味出してます。
第14場 カディスのカーニバル
お祭り騒ぎの人ごみの中に、先輩たちの案内をしながら出てくるこっちゃんマルセリーノくんですが、浮足立ってる感じがよくでてます。
楽しそ~でよろし。
ふたたび出てきたマルセリーノくん、今度はちょっと真面目。
おちゃらけてないマルセリーノくん、ここにきてはじめて見たかも。(笑)
やっぱりこっちがいいな。
二枚目がすき。www
第15場 再び … / カディスの岬
アントニオがモロッコへ赴任、旅立つ場面。
まーちゃんと握手しながら「俺の信頼する同期、おれはお前を信じていたぜ」と、ちえちゃん。
泣ける~。
そして、自分たちも一緒について行かなくても良いのかと尋ねる部下たちに …
「君たちは、俺のいない間この国をしっかりと守るんだ!」
こういうところは、柴田先生のコテコテの台詞が愛情深~く、心に染みてきますね。
今回、東京の楽映像を見てしまったものだから … ま~泣ける、泣ける。(笑)
ちえねねの二人が交わす言葉もリアルすぎて涙腺崩壊…。
涙を必死でこらえる、ちえちゃんの声が震えてるし。
こっちゃんの表情は映像ではわかりませんでしたが、きっと心の中では号泣していたことでしょう…。
でも、、、間もなくこっちゃん自身が、その日を迎えるのかな。
寂しい!!!
まとめ
柚希礼音の時代が終わったんだな~と改めて実感。
って、もうかれこれ10年近く前に終わってるんですけどね。(笑)
大好きだったちえちゃんの卒業を見送り、そして、何年経っても相も変わらず、ずっとこうして宝塚を見続けている、恐ろしき宝塚という沼よ。
そしてまた間もなく、もう一人のスーパースターの旅立ちを見送る日が近づいてきています。
その日が来たら、私の宝塚との関りはどうなるのか、、、今は見当もつきません。
が、なんとなくこのまま、死ぬまでこの沼の中に足を取られつつ、次なるスターさんを繰り返し見送り続けている気がします。(笑)
でも!やっぱり今は、こっちゃん、、、
1日でも長く宝塚にいて下さい!!!
さて、次回はちえちゃん最後のショーとなった『Dear DIAMOND』を振り返ります。
さよならムード満載の柚希礼音ラスト・ショー、ちえちゃんどころか、こっちゃんまでもが 「涙で姿が見えませぬ…」にならないか心配。(笑)
↑このセリフ、昔の和央ようか時代の宙組ファンの間でちょっとしたブームでした。www
覚えている人、どれくらいいるんだろう…。
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