この記事は2022年7月25日に掲載した記事の再掲載です
新型コロナ感染症が猛威を振るう中、無事に東京公演を完走した星組の皆さま、千秋楽おめでとうございます!
そして今回ご卒業された皆さま、おめでとうございます!
桁違いに増え続けるコロナ感染者数を見ながら、なんとか無事に公演を終えて欲しいと願う日々だったので、無事に千秋楽の幕が上がり、そして公演を終えられたことが本当に嬉しいです!
私は配信での観劇でしたが、この千秋楽の感動が冷めないうちに、公演の感想を書いておきたいと思います。
めぐり会いは再び next generation
礼真琴の舞台を振り返るシリーズで『めぐり会いは再び 2nd〜Star Bride〜』の懐かしいヤング・ルーチェくんを観たばかりなので、あれからの10年を勝手に想像しながらの観劇でした。
ルーチェくんの10年と礼真琴の10年、関わってきた人々との繋がりもあり、いろいろと感慨深い思いが湧いてきますね。
登場人物総動員の華やかな幕開き
大劇場の千秋楽を配信観劇した際の感想にも書きましたが、私はこの「登場人物総動員」の華やかなプロローグが大好きです。
今回のように無条件に明るくワクワクを感じさせてくれるものはもちろんのこと、エリザベートのように暗ーい感じでも、登場人物がずらりと並ぶ姿を見ながら、この後展開するストーリーを想像するのが好き。
それにしても、こっちゃんのこの衣装、先行画像が出たときから何故か「ミニオン」が頭に浮かんでくる …。
帽子のパイプ管みたいなのが、ミニオンの眼鏡に見えるからかな。
色も黄色いし。
はじめて先行画像見たときから、ず~っとひとりで気になってました。(笑)
やっと物語の背景に頭が追いついた
この作品を観るのは、大劇場千秋楽の配信依頼2度目でした。
前回はやたらと出てくる「前作のあれやこれや」を説明する台詞に少々おいてきぼりをくらったので、今回は食らいついていこう!と構えていましたが…
なんとかクリアした気がする。
大劇場の千秋楽から東京の千秋楽までの間に、『めぐり合いシリーズ』を2話とも振り返っていたからかも知れません。
物語の合間、合間に出てくる昔話がリアルに蘇り、ユリウスとルーチェのくだりはジーンと熱い思いがこみ上げてきました。
ただ、やはり宝塚やこの作品に初めて触れる人にとっては、がっつりシリーズものというのは分かりにくいので、どうかな?と個人的には思います。
ま、これまでにも宝塚歌劇が「内輪ウケ」でファンを繋ぎ続けてきたという現実もあるので、その辺りはバランスが大切ということでしょうか。
ルーチェ、大人になりましたね
キュートすぎる15歳だったルーチェ君が、今や25歳に。
演じるこっちゃんはもっと・・・(自粛)
にもかかわらず、このキュートな雰囲気を出せるのは礼真琴の専売特許ですね。
三つ編みも無理なく似合ってしまうという。
この三つ編み、シルヴィアお姉さま(夢咲ねね)は自身のインスタで、自分がしてあげていたことを今回の公演で知ったと書いていましたが。(笑)
でも一方では、ちょうど10年前のルーチェくんを観たばかりだったので、なんだか妙に大人びてしまったルーチェくんに戸惑う。(笑)
昔のルーチェ君を見ながら、幼い役作りのセリフ回しは別として、見た感じの雰囲気は今とあまり変わらない気がしていたのですが…
こうして大人になったルーチェ君を見ると、確実に年取りましたね~。
あぁ、こっちゃんもちゃんと「ふける」んだと。(失礼…笑)
もちろんこれは悪い意味じゃなく、良い年の重ね方をしてきたな~と思ったわけです。
確実に年を重ねたことがアピアランスでハッキリ見えるにも拘らず、キュートな雰囲気を無理なく出せているなんてスゴイぞ、礼真琴。
アンジェリーク、相変わらずカワイイけど…
もう少し肩の力を抜いてお芝居してもいいと思うんですよね、なこちゃん(舞空瞳)。
ヒロインとしては文句ない可愛さを持ち合わせているのに、お芝居となると見ているこっちのほうがチカラが入っちゃいます。
似たようなクセを持った娘役さんたちの前例からいくと、おそらく卒業までこれは変わらないんだろうと思いますが、もったいないですね。
でもアンジェリークの「自分」を持った芯の強さ、ルーチェを想う一途さはちゃんと伝わってきたので、そこはさすが。
そして容姿は文句なしにお人形さん♡
あ、あとこれ、理解不能なのは私だけかもしれませんが… 助けにやって来たレオニードに、アンジェリークは双子が心配だから残るって言いますよね。
で、残ったってことは囚われの身のままですよね?
その直後に婿選びで普通にアンジェリークが王女として出てくる…
これって、なんで?
アンジェリークをさらったのが内部の人間であることは分かるんだけど、逃げる逃げないっていうやり取りまでしているのに、なんで普通に出てこられるの??
そこだけが腑に落ちず、モヤモヤ。
天華えま、やっぱりもうひと踏ん張り希望!
ここのところ、どんどんポジションが別格にスライドしているのは一目瞭然のぴーすけくん(天華えま)ですが、いい味出してると思いませんか?
印象は地味ですが、いい芝居しますよね。
私は彼女の周りに漂う温か~い空気感が好きです。
みっきー(天寿光希)なきあとの星組で、そのままアカちゃん(綺城ひか理)とともに別格ポジを継承していくことになるのか、とっても気になっている今日この頃です。
同期のありちゃん(暁千星)が組替えした段階で容易に想像はついたものの、やっぱり星組生え抜きに頑張ってもらいたい!というのが組ファン心理。
ま、なおちゃん(瀬央ゆりあ)すら、ここまで来てポジションをあいまいにされちゃっているくらいなので、ぴーすけくんがここから路線を進むことができる可能性は極めて低いですが、なんとかもうひと踏ん張りしてもらいたい!
今の人事状況から推測するに、劇団の思惑は暁千星時代に移行した時に、同期のぴーすけくんが支えるの図、でしょうね。
はぁ。。。
角獣の聖杯を求めて、続編はあるのか
小柳先生、ぜひ、そんなことは考えないようお願いします。
個人的な意見として、このシリーズはスターさんたちの個性でなんとか成り立っているだけであって、作品としての魅力はないです。
内輪受けのようにシリーズ化するのは、もう限界かと。
第2弾のときですら「え、あれをまたやるの!?」と、テンション下がったのでね。
時代とともに「ホンモノ」が求められるようになってきた中で、こうした単純なドタバタ「おとぎ話」を堂々と上演できるのが宝塚の良さでもありますが …
卓越した技術を兼ね備えた生徒がトップとして存在する期間は限られており、その才能を生かした作品、その才能を持ってしか実現できない作品を見せて欲しいと心から思います。
礼真琴にとっては、プレお披露目の『ロックオペラ モーツァルト』が最初にして、ピークを迎えてしまった状態ですよね。
素晴らし歌唱力のトップスターは何人もいました、素晴らしいダンサーであるトップスターも何人もいました。
でも、その両方を兼ね備えたトップスターとなると本当に貴重な存在。
しかもトップ娘役がこれまた誰もが認めるダンサー!って、もう言うことないサイコーな組み合わせですよね。
礼真琴&舞空瞳「だから」できたよね、という作品を早く観てみたいです!!!
Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!
基本、岡田レビュー系が好きな私にとって、ラテン系のショーは好き嫌いがけっこうあるのですが、このショーは好きな部類。
幕開きの大階段、やっぱり大好き!
大階段からの幕開きはサイコーにテンション上がりますね~。
こっちゃんの低音響くソフトな歌声が染みます…。
そしてどんな動きをしようとも、常に安定したぶれない音程で、軽々と歌い続ける礼真琴氏、今さらながら腹筋、体幹、すごいな。
そしてなこちゃんのラテン、似合いますね~。
キリリとした表情で、娘役たち引き連れてバリバリ踊る姿がなんともカッコイイ!!
頑張ってほしいぴーすけくんは、あかちゃんとの銀橋がありますが… う~ん、やっぱり地味なんですよね~。
どうしたもんか。
♪にんじん娘 にはやっぱり反応しちゃう
どうせなら、トシちゃんの当時の振り付けで見たかった~ここ。(笑)
なおちゃん(瀬央ゆりあ)やメンズが大真面目にニンジン娘を踊ってる姿が妙に愛おしく、ツボにはまります。
そして、意外と長い、この場面。
青春時代を思い出させてくれてありがとう、藤井先生!
見惚れる … ボニータ
大人になりましたね、こっちゃん。
最近は、ずっと礼真琴の舞台を振り返るシリーズで若かりし日のこっちゃんをずーっと見てきているので、久しぶりに「いま」の礼真琴を見て、その大人っぷりになんか感動。(笑)
白黒のシンプルさが映えてますね~。
なこちゃんとの相性もサイコー!で、改めて、なこちゃんを嫁にもらって良かったね~と思いました。
相手役が決まった頃には色々言われていましたけど、やっぱり良いパフォーマンスを生み出すには、互いの技量バランスって大事。
それはそうと、この場面のなこちゃんのドレス、なんで胸元出さなかったんだろう?
濃い目のベージュのシースルーが使われていて、ちょっと違和感がありました。
素肌ではダメだったのかしら?
スタンダードな二枚目、極美慎
インパクトには欠けますが、きわみしんはどの場面に出ていても、スタンダードな二枚目で目を惹くカッコ良さですね。
背も高いし、お顔も整っているし。
あとは、お歌がもう少し安定して来ると良いのですが…。
聴いているこっちのほうが、ハラハラして肩がこってきちゃうんですよね~。
礼真琴&美穂圭子、最高のコラボレーション
それはもう、耳福です♡
音程が安定していて、ソフトな二人の歌声が重なり合って生み出すメロディーは本当に心地良い!!
本当は組子でこういうシーンを見たいのが本音ですが、The professional を間近で勉強できる機会として、組子たちの刺激になって良いかも知れませんね。
バレンシアの辺りのあれこれ
みっきー、のどの調子いい感じで、音程も安定していましたね。
この人の周りにはなぜかいつも温か~い空気が漂っています。
そしてこっちゃんの周りには厳ついフラメンコダンサーたちの、ガツガツした空気が流れておりました。(笑)
こっちゃん、逃げて。
なこちゃんのダルマさん、やっぱり色気皆無。
ま、これがなこちゃんってことで。www
あかちゃんは完全にまーちゃん(十輝いりす)ポジですね。
それにしても背が高いってのは、それだけで武器。
瀬央ゆりあ、これからどう進む?
私はぜひ、このままのポジションをキープできるよう、なおちゃんに頑張ってもらいたい!!
でもね、なんだろう、この公演を見ていて思ったのですが、いまいち出てきたときのオーラに欠けるのは事実ですよね。
そしてキャラ的にも、ちょっとトップをイメージし辛い。
ありちゃんが加わる次回作のは全ツ『モンテ・クリスト伯』ですが、なおちゃんとありちゃんの扱いが気になるところですね。
今回のショーがもしかしたら 礼真琴・舞空瞳・瀬央ゆりあ の並びが最初で最後かも知れないと思い、銀橋での3人の姿を目に焼き付けよう!!と、くぎ付け。(笑)
オールバックの礼真琴、イケてる
いつの間にやら、オールバックも似合っちゃう礼真琴になったんですね~。
赤いマタドールの衣装が麗しいのですが、ピンクのタイツって斬新じゃないですか?
しかもソックスに槍みたいなプリントが左右にそれぞれ入っていて、なんか足元ばっかり気になってしましました。
そして、なおちゃんの圧、半端ない。(笑)
なこちゃんのダンス、かっこいい
黒い衣装で踊るなこちゃん、めちゃめちゃカッコいい!
ダンサーである彼女の才能を見せつけられますね。
そして退団者へのはなむけの場面が用意されているのが宝塚の温かさ。
胸についた花を見ると、いよいよみっきーもはるこちゃんも、こりらちゃんもいなくなっちゃうんだな~と寂しくなりました。
フィナーレあれこれ
こっちゃんのアカペラから始まる大階段の場面、大好き!
あ、でも今日の中継見てたら、銀橋に向かう時のなおちゃんの手拍子が、宴会のおじさんみたいになってて笑った~。
なんであんなに肩に力が入っちゃうんだろ?
8人の若手の場面を引っ張る極美慎&天飛華音、次世代を担うのは彼女たちなんでしょうね。
いま、シリーズで礼真琴の舞台を振り返っていますが、いつか彼女たちのこの姿を振り返っていたりするのでしょうか。
ロケットは今回、初舞台用なので華やかですね。
星組に配属された108期生は、自分たちの思い出のロケットを今度は星組の上級生たちと一緒に踊れるので、良い経験ですよね。
なこちゃん、純白ドレスに青ジャケットが映えて素敵♡
あと、これは娘役さんみんなに言えることですが、ロングドレスでよくあれだけ踊れるな~と感心します。
とくになこちゃんは激しい振りも多いので尚のこと、大変だろうな、と。
ことなこ、デュエット
純白のお衣装にキラキラ輝く装飾がほんと~にキレイで大好き!!
そして、礼真琴&舞空瞳のもはや名物とも言える、激しいデュエットダンスは毎度のことながら、口がポカーンとなるくらい見惚れます。
でも、そろそろ二人のシンプルなクラシック・デュエットダンスも見てみたいと思う今日この頃です。
しなやかな流れるようなデュエダン、期待しています♡
デュエット後、銀橋からはける前に大階段を振り返り、エトワールのみっきーにエールを送るこっちゃん、それだけでとっても温かい気持ちになりました。
パレード、避けては通れぬ羽根問題
こっちゃんの羽根はとにかくゴージャスですね~。
二番手濁しと散々言われたなおちゃん片羽根問題、大劇場の初日は衝撃的でしたよね~。
ま、確かに劇団はシビアです。
これを「ひどいことするよね~」と捉えるか、「最大限の配慮をしてくれた」と捉えるかは、人それぞれだと思います。
人事は水もの。
どこでどんでん返しがあるかわからない。
でも、すべてのものごとの前提にあるのは、本人に踏ん張る気持ちがあるのか、上を目指し続けるモチベーションが維持できるのか、ということだと思います。
これまで、けっして生徒さんにとって幸せだとは思えない人事もたくさん見てきました。
頑張って、頑張って、それでも散っていく生徒さんがいる一方で、劇団の期待と本人の思いが交わることなく、早期に退団を選択する生徒さんもいらっしゃいます。
どんな方向であれ、最終的には生徒さん本人が納得して進める道を示してあげて欲しいものですね。
ショービジネスの世界ですから、思い通りにいかないことがあるのは当たりまえではあるのですが…。
さて、これからの星組はいかに。
退団者のご挨拶 ~ カーテンコール
目に涙を浮かべながらみっきーが発した第一声。
「たのしかった~」
なぜか涙が止まらなかったです…。
そして、みっきーのご挨拶の中にあったことば。
「限られた時間の中で何を選び、どう生きるのか」
胸に突き刺さりました。
はるこちゃんも、こりらちゃんも、皆さん良いご挨拶でしたね。
そして、泣き虫こっちゃんがいつ泣き出すかと。(笑)
一生懸命こらえて、一生懸命ごまかして、結局「語らない」という裏技を使って逃げ切りましたね。
きっと幕裏で大号泣したことでしょう。
まとめ
無事に千秋楽を迎えることができ、本当に、本当によかったです!!
こっちゃんの最後の幕前でのご挨拶で、「毎日、不安がなかったと言ったらうそになる」と、声を詰まらせていましたね。
これが、すべての生徒さんの思いを代弁していたように思います。
私達の日常が「あたりまえ」を取り戻すのはいつになるのでしょう…。
感染を避けるために日常の自由を制限されるのは、本当に苦しいと思います。
私も仕事柄、この2年以上、多くの制限の中でストレスフルな生活を送ってきたので、他人事ではありません。
感染者を出さないために、旅行も、外食も、買い物すら気軽にできず、ただ自宅と職場を往復するだけの生活。
地獄です。
生徒さんたちが、そんな生活を受け入れながら夢の舞台を作り続け、届け続けてくれることに本当に感謝しかありません。
1日も早く「あたりまえ」の日々が戻りますように・・・。
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