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礼真琴の軌跡[34]『眠らない男・ナポレオン-愛と栄光の涯に-』(研5)

礼真琴の舞台を振り返るシリーズ第34回。

記念すべき宝塚歌劇100周年の幕開けを飾った、小池先生のオリジナル大作『眠らない男・ナポレオン-愛と栄光の涯に-』です。

作曲は『ロミオとジュリエット』の作曲家、ジェラール・プレスギュルヴィックさん。

この作品で、のちに星組トップに就任することになるみっちゃん(北翔海莉)が星組にファースト・ミートでしたね。

みっちゃんと言えば、昔々、その昔、下級生のちえちゃん(柚希礼音)のことを憧れと語っていたことがありました。

さて、こっちゃん。

この作品では見目麗しい軍服姿を存分に披露しています。

着こなしはまだまだですが、少なくとも違和感なく素敵な姿を見せてくれた公演でした。

『眠らない男・ナポレオン-愛と栄光の涯に-』予備知識

宝塚歌劇団

あらすじ

フランスを革命の動乱から救ったひとりの英雄、ナポレオン・ボナパルト。

ヨーロッパを制覇し、フランス史上初の皇帝にまで上り詰めた比類なき英雄。

嵐のように生きたナポレオンの真実が紐解かれる…。

ナポレオンは地中海に浮かぶフランス領コルシカ島の貧しい田舎貴族の家に生まれました。

幼い頃にフランス本土へ渡り、士官学校を飛び級で卒業して砲兵隊に入隊したものの、「生まれ」によって一生が定められていた身分社会において、ナポレオンに出世の望みはないに等しいものでした。

ところが、1789年、長く続いた貴族社会を瓦解するべく「自由と平等」を旗印に民衆たちが立ち上がったフランス革命を機に、ナポレオンの運命は大きく動き始めます。

貴族社会に反発し、革命の混乱に乗じて世に出るチャンスを狙っていたナポレオンは、革命勃発から数年後、ついにその訪れを知ることに。

かねてよりナポレオンの軍事的才能に注目していた軍の総司令官バラスから、王党派の反乱鎮圧の指揮権をゆだねられたのです。

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ナポレオンはわずかな手勢にもかかわらず、たった1日で反乱軍を鎮圧し、バラスの期待に応えました。

時を同じくして、ナポレオンは彼の運命を大きく左右することになる一人の女性、ジョセフィーヌとめぐり会います。

二人の子供を持つ未亡人ながら、パリ社交界の華として妖艶な魅力を放つジョセフィーヌに、ナポレオンはたちまち虜になり、押しの一手で結婚までこぎつけます。

しかし、念願叶ったのもつかの間、結婚式の二日後には宿敵オーストリアを制すため、最高司令官としてイタリアの戦場へ旅立たなければなりませんでした。

イタリアの地で次々に戦勝を挙げるナポレオンに対し、パリに残ったジョセフィーヌは、戦場から毎日のように届く熱烈な愛の手紙に返事も書かず、新しい恋人とのアヴァンチュールを楽しみ、華やかな生活を続けていました。

やがて、そんなジョセフィーヌの不貞は各地を転戦するナポレオンの耳にも届くところとなり、報われぬ愛に疲れたナポレオンはジョセフィーヌとの離婚を考え始めます。

軍事面だけでなく、政治面にも優れた才能を備えていたナポレオンは、冷静に国内情勢を見極め、ついに政権を掌握していました。

革命の混乱を平定することのできる強い指導者を求めていた国民から、熱狂的な支持を得たナポレオンは、とうとうフランス史上初の皇帝に即位するに至ります。

まるで一羽の荒鷲の如く、雲を切り裂き天高く舞い上がるナポレオン。

その眼にかつて誰も手にしたことのない栄光を捉えた荒鷲は、周囲の戸惑いを余所に遥かなる高みへと翼を広げていきますが…。

主な配役

ナポレオン:柚希礼音(新人公演:礼真琴)
ジョセフィーヌ:夢咲ねね
バラス/フランツI世:一樹千尋
グランマルモン:英真なおき
レティツィア:美穂圭子
タレーラン:北翔海莉
スタール夫人:万里柚美
フーシェ:美稀千種
クレール:毬乃ゆい
メッテルニヒ/シェイエス:美城れん
ジョセフ:十輝いりす
テレーズ:音花ゆり
ベルティエ:鶴美舞夕
マルモン:紅ゆずる
ブリエンヌ:壱城あずさ
リュシアン:如月蓮
オランプ:白妙なつ
オージュロー:海隼人
マッセナ:汐月しゅう
ナポレオンII世:天寿光希
オルタンス:音波みのり
レカミエ夫人:優香りこ
ダヴィッド:大輝真琴
ミュラ:真風涼帆
ロベスピエール:輝咲玲央
ミシェル:輝咲玲央
ローマ法王:瀬稀ゆりと
エリザ:夢妃杏瑠
ルイ:夏樹れい
イポリット:十碧れいや
カロリーヌ:早乙女わかば
アレクサンドルI世:麻央侑希
ベシェール:漣レイラ
ウジェーヌ:礼真琴
ポーリーヌ:妃海風
シモン:音咲いつき
マリー・ルイーズ:綺咲愛里

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第1幕

第1場 プルンクザール(宮廷図書館)

ちょっとエリザベートに感化されたプロローグですよね。

裁判官とルキーニのやり取りから、登場人物がじゃんじゃん出てきてこれから始まる物語を連想・妄想させるパターン。

ナポレオンとともに時代を生きたマルモンが年老いて(グランマルモン:英真なおき)ナポレオンの息子、ナポレオンⅡ世(天寿光希)を訪ねる。

そして、父の姿を知らないまま育ったナポレオンⅡ世が「聞かせて下さい!あなたの目に映ったナポレオンの真実を!!」になり、過去の登場人物がわんさか出てくる→大コーラス、という幕開きです。

ジョセフィーヌとかは出てこないので、ちょっと物足りない感じではありますが、♪そ~の~名は~ナ~ポレオン!ボナパルト~♪のメロディが妙に耳に残ります。

さすがは大作曲家、ジェラール・プレスギュルヴィックさんのメロディーといった感じです。

こっちゃんはナポレオンの息子(ジョセフィーヌの連れ子)、ウジェーヌとして軍服姿で出てきます。

アップで映るところはありませんが、そこそこ目立つところにいるので動きはちゃんと見えます。

はつらつとした若い軍服姿が映えますね~。

キリリとした雰囲気がカッコイイ!

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第3場 革命

こっちゃん、子役です。

投獄されたジョセフィーヌと子どもたちのシーンで、なにかと縁のある、はるこちゃん(音波みのり)と兄妹。

母ジョセフィーヌに不安そうに話すこっちゃんが、カワイイ♡

やっぱり、こっちゃんは子ども、女性が似合うカワイイ・キャラなんですよね~。(笑)

ちなみに、このときのはるこちゃんも超絶✨カワイイです!!

第5場 国内軍司令部

軍司令部に「サーベルを返してください!」と乗り込んでくる少年、こっちゃんウジェーヌ。

父の遺品を必死で取り返そうとするけなげな少年の雰囲気が、こっちゃんにドンピシャ。

切々と歌う姿にもキュンとします。

ナポレオン(柚希礼音)に「このサーベルが抜けるか?」と聞かれ、「もちろん!!」と即答するウジェーヌ。

へっぴり腰でサーベルを抜くことができない姿がカワイイ。

そして「こう抜くんだ」とナポレオンがお手本を見せた瞬間のこっちゃんのリアクションが、これまたカワイイの最上級!

目をまん丸くして驚きながら「ふぉわ~」と、文字にするにはとっても難しい声を発するのがツボです。(笑)

さらに、ママ・ジョセフィーヌ(夢咲ねね)が息子を探しに乗り込んできたら、やば~い!!とばかりに背を向けるウジェーヌ。

そして「ママ… 」と言いながら、ばつが悪そうに呼びかけるときのこっちゃん、サイコ~~~にカワイイ顔してます♡

ママ…、怒んないでね…、お願いだから…な顔。

こういうのやらせたら、こっちゃんの右に出るものなしじゃないかと思われる。(笑)

リピート必至。

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第9場 イタリア遠征

ナポレオン軍の一員として遠征に参加しているこっちゃんウジェーヌ。

最初はほとんどちえちゃんの下手側後ろ辺りで踊っています。

ひとりだけ紺色の軍服を着ているしーらん(壱城あずさ)の隣を目で負うと分かりやすいです。

そしてサーベルを抜いて戦いが始まる直前に、一人だけ下手にはけていきます。

たぶん、少年は参加させないっていう演出ですかね?

そのあと何人かの名前を一人ずつナポレオンが呼んでいくときに、最後にこっちゃんが出てきて、少年兵らしく返事をしてサーベルの群舞に合流。

こっちゃんのサーベルだけ、弧を描く違った形をしているのでわかりやすいですね。

ちえちゃんの上手後方で踊っています。

踊り終わってナポレオンの歌になると、後ろでお兄さん兵士たちにたくさん声をかけてもらってニコニコのウジェーヌくん。

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第11場 戦士の休息

目の前で繰り広げられるナポレオンと母・ジョセフィーヌの痴話げんか。

後ろでどうしたらいいのか分からない様子のウジェーヌ。

お気の毒。。。

第12場 凱旋

軍隊の一員として参加しています。

遠巻きに、こっっちゃん、見~つけた、な感じで表情は全くわかりません。

第13場A エジプト遠征Ⅰ

ここも兵士のひとりとして参加。

第13場C エジプト遠征Ⅱ~ジョセフィーヌの自覚

妹ポーリーヌ(妃海風)からの手紙で、ジョセフィーヌがまた浮気していると思い込んだナポレオンが飲んだくれている後ろで、エジプトのカワイ子ちゃんたちに絡まれ、困り果てている少年兵士ウジェーヌ。

右から左からカワイ子ちゃんたちに迫られ、オドオドするこっちゃんウジェーヌ、キュンキュンします♡

ナポレオンから、そろそろお前も女遊びを覚えろとか歌われちゃっていますが … 変な遊び、教えないでください!!(笑)

第14場B ジョセフィーヌの嘆願

「別れよう」と言うナポレオンに対し、ジョセフィーヌが渾身の愛を歌いあげ、結局元さやに戻るという場面。

最初のころは「ママ!」だったウジェーヌが、従軍して立派に成長したんでしょうね、「母」呼びに変わりました。

妹と一緒に母・ジョセフィーヌを必死で庇う息子。

いい子やね。

第16場 一羽の荒鷲のように(アルプス越え)

兵士として参加しているこっちゃんウジェーヌ。

金髪に軍服が良く似合ってます。

銃を手に勇ましく踊る姿も板についてますね~カッコイイ。

第17場 皇帝への道

母が「皇后」になると知ったときの息子ちゃん、嬉しそう。

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第2幕

第1場 戴冠式

上手側の白い彫刻の脇にルドルフみたいな軍服を着たこっちゃんウジェーヌが「ひっそり」立っています。(笑)

ナポレオンとジョセフィーヌの豪華絢爛なコロネット!… の割には、けっこう短いんですよね、この場面。もたいない。

第3場 新たなる王朝

いきなりイタリア副王に任命されたこっちゃんウジェーヌ。

さっそうと、さわやかに赤い軍服を着て登場!!

ナポレオン、めちゃめちゃなことやりますな。

内輪でまとめすぎ。

第6場 マルメゾン宮殿の寝室

お世継ぎを求めるナポレオンに、離婚を持ち出されたジョセフィーヌ。

まぁ、ジョセフィーヌもわがままな女性ではありますが、ナポレオンもたいがいです。

そして母を心配したウジェーヌがやって来ます。

いつの間にか立派な青年になって … 軍服姿が見目麗しゅうございます。

そして美声を聞かせてくれてます。

でもちょっとこの青年、短絡的。

せっかく得たイタリア副王の職なのに、母上が絶望の淵に落とされたと言って「すべての職を辞して、陛下とのご縁を絶ちます。」

母上のことが大好きなんです。

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ジョセフィーヌの前では「ママ…」になる。(笑)

それはそうと、こっちゃんの横顔、めっちゃキレイですよね。

いや、もちろん正面も綺麗なんですけど、あまりに横顔が美しくて惚れました~。

第9場B ノートルダム寺院とメルメゾン

ナポレオンⅡ世の洗礼式。

ノートルダム寺院の端の方で軍服姿で参列しているウジェーヌ。

ママ・ジョセフィーヌに言われて、ナポレオンのもとに留まったのね。

第10場 モスクワ遠征

モスクワ戦線で苦境に立たされるナポレオン軍。

こっちゃん、なんと表現したらよいのか … ちょっと風貌が … へん。

帽子の被り方?

よくわかりませんが、ちょっとイケてない感じが逆に注目の的!(笑)

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第11場 凋落(ちょうらく)

赤い軍服を着て、父の形見のサーベルを手に踊り続けてます。

ひとりだけ色が違う軍服なので見つけやすいです。

第12場 翼なき荒鷲

ナポレオンが去るシーン。

ちょっと見入ってしまって、こっちゃんどこにいた?

たぶん兵士としてどこかにいたんだと思います。(笑)

その程度の場面です。(逃げた)

第16場 フィナーレB ロケット

まさか、ここにきてロケットメンバーに入っているなんて。

ちょっとびっくりしましたが …

もちろん最初からセンターでバリバリ踊っています!

ただ、このロケットの被り物がヘン!!!

せっかく大好物の「こっちゃんダルマ」なのに、被り物が可愛さ半減させてます。

それにしても、こっちゃん、軟体動物。(笑)

四肢を自在に操って踊る姿にボーっと見惚れますね。

ラインのところは身長の問題で、センターではなく下手から9人目。

とっても楽しそうに足上げしているこっちゃん、かわいい~。

第18場 フィナーレD

大階段の最初の「N」に並ぶところはちょっと特定できませんでしたが、そのあとは2列目4人の一番下手側だと思います。

本舞台に降りてからは、最前列の下手端ですね。

そのあとはあっちこっち入り乱れているので割愛!

表情までは見えませんが、とにかくカッコよくキメキメで踊っています。

この公演はみっちゃん(北翔海莉)が特出していたので、踊るポジションも思いのほか…。

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第19場 フィナーレF パレード

みっちゃんがエトワールで美声を響かせた直後に、礼真琴、妃海風、綺咲愛里の3人でセンター降りです。

赤い軍服 … ずっとそう言ってますけど、実は赤いのはボトムスだけで、上は紺色に赤いタスキがけです。(笑)

パッと見赤いからね。

いやぁ、とにかくこっちゃん似合ってるんですよ、これがまた。

そして銀橋。

また一歩センターに近づきましたよ。

下手側にいますが、柚希礼音、夢咲ねね、北翔海莉、礼真琴!!

この段階でみっきー(天寿光希)やしーらん(壱城あずさ)たち、別格組を越えましたね。

ついこの前まで、どこにいる~~~~~??だったのにねぇ。(毎回思っちゃう)

カメラにもがっつり映って、しあわせ~♡

それにしてもこのときのナポレオン様の羽根が … まぶしすぎる。

イケてない。(笑)

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まとめ

今回の息子ちゃん役、こっちゃんにとってもフィットしていましたね。

可愛らしい子役から青年に至るまで、それぞれの場面ごとに説得力あるお芝居だったと思います。

そして軍服姿が意外に … といったらあれですが、似合ってて。

最後には大好物のダルマちゃんまで拝ませていただき…眼福でございました。

さて、次回は新人公演を、と言いたいところなのですが、ディスクが見つからな~い!

スカステの映像を録っておいたはずなのに。

残念。

とりあえずこっちゃんと、ふうちゃんが、本公演も顔負けの素晴らしい新人公演をやり切ったのだけは覚えております。

ということで、次回はこっちゃん、いよいよ研6。

そしてバウ初主演!

『かもめ』を振り返りたいと思います。

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