この記事は2024年2月4日に投稿した記事の再掲載です
前回の『1789-バスティーユの恋人たち』では、奇跡的に3公演も劇場で観ることができましたが、今回はムラも東京も撃沈。
配信に頼るしかない状況になっているので、観られるチャンスは2回のみ。
そして、本日やっと全編を観ることができたわけですが・・・
いや~あらためて思いました。
礼真琴、やばい。(笑)
星組の充実っぷりがビシバシ伝わってきて、これを生観劇できないなんて、、、悲劇だ。
宝塚版『RRR』ほぼ原作踏襲
180分もある原作映画を宝塚では約100分の1幕もので上演すると知った時、あの特撮まみれの映像をどうやって短縮して舞台に乗っけるの?と心配しましたが、何のことはない、谷先生の手によって見事に原作が再現されていましたね。
ところどころ宝塚版に変更されてはいるものの、幕開きから映画で観たときのイメージそのままに進んで行く物語にどんどん惹き込まれていきました。
映画では特撮が多い分、それが逆にカット+編集しやすかったのかも知れません。
ぶっちゃけ、映画では「早送り」しましたしね。(笑)
ビームとラーマが出会うきっかけ、少年を助けるシーンのエピソードが変更になっていたり、ジェニーが車じゃなくて自転車に乗っていたり、ジェイクがジェニーの恋人で独自キャラになっていたり、原作から少しずつ脚色されている内容を頭の中で比較しながら観るのも楽しかったです。
安心・安定・礼真琴
礼真琴ってひとは、本当に才能の塊ですね。
まぁ、今さらなんですけど。
ナートゥ・ダンスも、やっぱりひとり突出してキレやリズム感が異次元。
しかも「軽々」踊っているように見えちゃう余裕の笑顔。
すごいな、ほんと。
登場シーンから「Water」の銀橋の歌に繋がっていきますが、もう、ここから「クライマックスですか?」な感じよね。(笑)
最初から、インパクト強いわ~と。
でもって、森(村)で生まれ育った素朴で真っ直ぐ、強くて、頼れる勇敢な男、っていうビームの役作りがカンペキ。
こっちゃんビーム(礼真琴)の素朴な雰囲気がカワイくてツボる。💕
ありちゃんラーマ(暁千星)は実学年が逆転した「アニキ」だけど、思いのほか相性抜群!
これ、キャスティングが逆だったらたぶん、ちょっと「ちがう」ってなった気がします。
この配役だからこその成功。
暁千星のスタイルに惚れる
ありちゃんの登場シーン、隅っこに立っているの、気づかなかったわ。
ラーマの声がしたとき、袖から出てくるのかと目を凝らしたら、そこに、いた。(笑)
そしてカッコ良すぎた。
ありちゃんの手足の長い抜群のスタイルは、もはや犯罪レベル。www
特に赤い軍服姿はヤバすぎる。
ラーマの「Fire」の歌も、いきなりクライマックス感ですよね。(笑)
それにしてもありちゃん、いつのまにこんなに成長したんでしょう?
ラーマは適役でしたね。
そして歌の高音部がなんとも心地よい!
今まで、あまりありちゃんの高音を聞いたことがなかったので、意外な発見でした。
トップも歌うまダンサー、2番手も歌うまダンサー、、、
星組サイコーやね。
ビームとラーマの心の芝居が秀逸
こっちゃんビーム、ありちゃんラーマの、それぞれの心理描写にゾクゾク。
出会ってから仲良くなっていく過程をセリフなしで表現するお芝居もさすがだな~と思いましたが、特に互いの素性わかったときの表情は突き刺さりましたね~。
そして、ビームがむち打たれながらも、歌で民衆の心を動かす場面。
こっちゃんの声や表情を通じて「言葉の持つ力」がジワジワと沁み込んでくるという、、、ね。
さらに、ビームを逃がしたあとのありちゃんラーマの表情!
あれには、しびれました~。
この作品の醍醐味は、この心理描写ですね。
もちろんナートゥ・ダンスもこの作品の要ではありますが、全体を通じてビームとラーマの心理描写が印象的でした。
ジェニーとジェイク
原作の映画ではジェニーとジェイクは婚約者という関係性ではありませんが、これもアリでしたね。
なこちゃんジェニー(舞空瞳)のなんと可愛らしいことかっ💕
田舎の村育ちのビームが一目ぼれするのも無理はない。
なこちゃんも適役でしたね、
そしてジェイクのきわみくん(極美慎)。
いや~スタイル良すぎ、美男すぎ。
パーティーで粋がっているジェイクより、後半の宝塚版ならではの「ジェニーの尻に敷かれた感」のあるジェイクが好き。(笑)
聞いてもいないのに「ジェニーの為だから」って言い訳しながら手伝ってるジェイクが妙にカワイイ。
今回の宝塚版で、いちばん原作から離れた演出はこのジェイクですかね。
最後まで婚約者っていう立場が変わらないところをみると、ビームの淡い恋心は叶わぬまま終了のお知らせ??
次回の別箱も別々だから、しばらく「ことなこ」の大恋愛はお預けか。
それにしても、ことなこコンビは結ばれない運命多いよね。(苦笑)
1本くらい、ことなこで現代スーツものの大人の大恋愛作品、、、見てみたいわぁ。
個人的にはフロリアン(霧深きエルベのほとり)が好きで好きでたまらない。
あんな青年、もう一度やってくれないかな~と密かに願っていたりします。
でも、あれは2番手ならではの役よね。
雪組のLilacであーさが演じたのも、似たような「好青年」でしたね、そういえば。
フロリアン、、、まだ見たことのない、新しいこっちゃんファンの方がいらっしゃいましたら、ぜひ、ご覧あれ。
いい人すぎるこっちゃんフロリアンに、ノックアウトされることウケあい。(笑)
世界観が好みに合わない『VIOLETOPIA』
先日スカステで放送されたフィナーレ生放送を観て、全編のライブ配信を楽しみにしていたのですが、結論から言うと、ちょっと世界観が好みではなかったかな。
期待していただけに、残念。
全体的に「歌声の少ない」ショーという印象を受けました。
場面ごとの魅力はもちろん盛り盛りなのですが、劇場を題材にした作品ということへの期待感が大きすぎたのか、自分が描いていた世界観とは違い過ぎました。。。
そして歌う場面が少ない印象。
個人的には「こっちゃんの歌」がたくさん聴きたい!派なので、ちょっと物足りない。
歌っていないわけじゃないけど、、、
気が付くと音楽だけが流れて皆が踊る場面が続いているって感じ。
こっちゃんだけじゃなく全体的に歌が少ない気がします。
これはもう、好みの問題ですね。
まとめ
ごあいさつをするこっちゃんの頬に、涙が一筋伝った跡がありましたね。
泣き虫こっちゃん、退団者のごあいさつで感極まってしまったんでしょう。
いまなお、パワハラ問題が未解決の宝塚歌劇団。
その問題の中心に「トップスター」が絡んでいるという現実。
同じようにトップスターという立場に立って重責を担うこっちゃんも、きっと様々な葛藤を抱えながら日々の舞台に向き合っていることでしょう。
何はともあれ、星組のみなさんが東京公演まで全日程を元気に完走できますように!
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