この記事は2023年8月27日に掲載した記事の再掲載です
まずは、星組の皆さま。
『1789~バスティーユの恋人たち~』の千秋楽、おめでとうございます!!
決して「無事に」とは言いませんが、「千秋楽」というこの日を迎えられたことにファンとしても安堵の気持ちでいっぱいです。
そして、こっちゃん(礼真琴)。
必然的に注目が集まっていたであろう中、トップスターとして立派なご挨拶でした。
強くなりましたね!
立場は人を育ててくれるもの。
そして仲間の支えは何物にも代えがたい「勇気」を育ててくれる。
色々な「想定外」の波を乗り越えながら、これから先もこっちゃんの目指すゴールまで一緒に歩みたい、そう素直に思える千秋楽でした。
星組の1789,新たな歴史
こっちゃんの開演アナウンス。
なんだか特別な気持ちで聞いている自分に気づく。
緊張してる・・・
何故だか、吐き気がしてきました。(笑)
こっちゃん、痩せすぎは気になりますが、力強いいつもの歌声でホッとひと安心。
ただ、ダンスはいつもの様子と少し違う気がしたのは気のせいかな?
調子が悪いとかそういうのではなく、いつもの「全力!」な感じよりも、少し肩の力を抜いて「8割」で踊っているような、そんな印象。
いつも全力!もとっても魅力的ですが、いろんな経験をしながら、自分の中でちょうど良い「適当」を見つけられればいいよね、と思います。
それにしても、今公演で「極美慎」はほーんと成長しましたね。
他組で活躍の場を広げている同期に、1歩先を越されている感がありましたが、この公演でのきわみくんを見る限り、星組でのポジションは安定しそう。
ロべスピエール、ほんとカッコ良かったです!!
この公演の大きな収穫。
そしてまゆぽんペイロール(輝月ゆうま)、いつもにも増して、ロナンへのとびっきりのキックが入っておりました。(苦笑)
あれ、何回見てもリアルすぎる。
なおちゃんのアルトワさんは相変わらずの妖艶さで。
sora さんは代役公演を観ていないのですが、ありちゃん(暁千星)、大役を果たしたあとのオーラというか、、、
なんて言ったらよいのかな???
デムーランとして、前よりも生き生きとした雰囲気を感じました。
ありちゃんだけでなく、星組みんなで難局を乗り切った団結力が、舞台全体を支配している感じ?
なんか鳥肌でした。
そして、こっちゃんが組子たちを愛おしそうに見渡す姿にジーンとしたり、組子たちがとびっきりの笑顔でこっちゃんを見つめる姿にジーンとしたり、、、
とにかくジーンとしすぎて感情が忙しかった。(笑)
この次にこの作品が上演されるのはいつになるのかわかりませんが、今回の星組公演の中で生きた誰かが、そのバトンを繋いでくれるといいな~なんて思いますね。
その時には、みんなで難局を乗り越えたこの公演を、懐かしく笑顔で振り返ることになるのかな。
「責任を果たす」ということ
退団者のご挨拶が終わって、いつものように組長さんから紹介されてご挨拶に出てくるこっちゃんの表情が、いつもより厳しい顔であったことは、誰の目にも明らかでした。
こっちゃんが何を語るのか。
きっと劇場内のお客様、中継、配信を観ている全国のファンが注目していたはずです。
こっちゃん自身も、その状況をしっかりと受け止め、真摯な姿勢で素直な気持ちを伝える、トップスターとして立派なご挨拶だったと思います。
「お客様に、幸せな気持ちになって帰っていただくために舞台に立っているはずなのに、ご心配ばかりおかけしてしまって・・・」
こっちゃんの、このことばを聞いた瞬間、すでに涙腺が崩壊。。。
「主演という立場でありながら、舞台に穴をあけてしまったこと、とても悔しく、情けないです」
率直な思いを言葉にして伝えるこっちゃん。
公演中止や、代役公演、多くの関係者やお客様を巻き込む事態であったことは事実なので、すべてを綺麗事として肯定するつもりはありませんが、その言葉を素直に受け止められる「まっすぐ」な深い思いを感じました。
代役を演じたありちゃん(暁千星)や星組の皆への感謝、支えてくれたスタッフへの感謝、そしてファンへの感謝、こっちゃんのありったけの思いがこもったごあいさつ。
そして、次に舞台に立つときには、「1㎜ の不安もなく、心配もなく、心から楽しんでもらえる星組を作る」って言ってくれたこっちゃんの思い、しかと受け止めました!
それ、本当に願っています。
今回の公演は、公演前から色々なことがありすぎたので、、、
舞台を観ながら、
「いつからこんな気持ちでこっちゃんを見つめるようになったんだろう?」
「どうしてこんなことになっちゃったんだろう?」
って思う瞬間が何度もありました。
だから、こっちゃんがその思いをちゃんとわかってくれていて、「1㎜ の不安もなく、心配もなく、心から楽しんでもらえる星組を作る」の言葉は素直に嬉しかったし、安心しました。
退団者3名に対しては、最後の公演で「険しい道を歩かせてしまった」と言いながら、涙がこらえきれなかったこっちゃん。
でも、こうして見送ることができて、本当に、本当によかったですね!!
その後の♪FOREVER TAKARAZUKA を歌うときの、ありちゃん(暁千星)の涙も印象的でした。
自分のしっかりとした意志をもって戻ってきた
最後に緞帳前で語った、こっちゃんのこの言葉は重みがありました。
「宝塚歌劇の世界に居られることが幸せで、この空間が一番大好きで、自分のしっかりした意志を持って、ここに戻って参りました」
何を言わんとしているのか、その答えを探すまでもなく、、、ね。
こっちゃんの去就について、あるいは体調について、本当に多くの憶測が飛び交う中、こっちゃん自身がこうして発信してくれたことには、大きな意味があると思います。
「生まれてから、今日、今にいたるまで、ポリープができたことはありません!!」
面白おかしく、でも明確に伝えてくれたこっちゃん、さすがです。(笑)
ものすごく正直に言ってしまうと、それで100%安心したかと言えば、そうではありません、、、
じゃあ逆に、2か月間の休養の意味は何なんだろう?と、やっぱり考えてしまうから。
まぁそこは人間の心理なのでね。
でも、こっちゃんと劇団との話し合いのすべてを発信することは到底無理なことだし、その必要もない。
こっちゃんが「自分の意思で宝塚の舞台に立ち続けることを望んでいる」それを明確に知ることができた。
これを、自ら発信することができた、それだけでも改革は進んでいる気がします。
ゆりかちゃん(真風涼帆)のときにも、舞台上で週刊誌で報じられた記事に対する言及があって、あぁ時代は変わってきたんだな~なんて思いましたが、こっちゃんも、キッパリ!!でしたね。
色々な意見があって当たり前。
何を信じるのかも自由。
ちゃんとその前提を伝えたうえで、いま自分が発信できることを素直に言葉にしたこっちゃん。
星組のトップスター、礼真琴。
もうしばらく1番星☆でいてくれそうですね。
星組☆瀬央ゆりあ、新しい可能性の扉を開けた日
話が前後しますが、、、なおちゃんのご挨拶。
ついに、なおちゃん(瀬央ゆりあ)が明日から専科生となります。
大劇場の千秋楽のときには「まだまだ先だから」なんて思いながら、笑顔でご挨拶するなおちゃんを劇場で見つめていましたが、、、
あっという間にこの日を迎えました。
何よりも印象的だったのが、何度も繰り返していた「新しい可能性」という言葉でした。
「新しい扉を開く可能性がそこにあるならば、挑戦したい、、、」
キリリとした表情でそう語るなおちゃん、美しかったです!
そして、組長、副組長、星組生たちと出会えたことへの感謝を述べながら、、、やっぱり「礼真琴」に対する思いが溢れているご挨拶にグッときました。
「いつもどんな時も、身を粉にして星組を引っ張り、導き、私に常に刺激と学び、舞台を作ること、舞台に立つことの喜びと楽しさを教えてくれた礼真琴」
泣けちゃうよね、これ聞いたら。
そして、、、
「専科で、新たな扉を開きたいと思います」
そんななおちゃんの言葉の先に、どんな未来が広がっているんだろう?と楽しみにもなりました。
劇団は、なおちゃんやマイティ(水美舞斗)を専科へ異動させて、どんな未来図を描いているんだろう?
正直、未だちょっぴりネガティブにしか捉えられていなかった専科への異動ですが、、、
もしかしたら、もしかしての「新しい未来の扉」が開かれるのかも!!って期待も持ちました。
でも、せっかくなおちゃんが涙をこらえて立派にご挨拶し終えたのに、まさかのみきちぐ組長(美稀千種)が泣き出すってね。(笑)
そういうところ、人間臭くて好き。
「でも!これが最後じゃないよね、なおちゃん!!」
その通り!!!!!
きっとまた、こっちゃんがトップでいてくれる間に星組特出の日が来るさっ。
でもなおちゃん~ん、やっぱり寂しいよ。
家族以上は「もはや自分」by こと
カーテンコールでは、「専科に異動になる瀬央さん、、、」と言いながら、なおちゃんを振り返り泣きそうになるこっちゃん。
「もう顔は見ません」と、正面を向いたまま思いを語るこっちゃんが愛おしい。(笑)
そして、家族より一緒にいるなおちゃんをどう表現すべきか、、、
「家族以上」というのをどう表現したらよいのか、、、
そしてこっちゃんが考えて出した答えは、、、
「もはや自分」
こっちゃん、おもろすぎる。(笑)
なおちゃんもおなか抱えて爆笑していましたね。
こっちゃんらしいというか、なんというか。
「私であって、あなたである」
ずっと一緒にいるのが当たり前だと思って過ごしてきたから、次の公演でなおちゃんがいない状況がまだ想像つかない、というようなことを語っていたこっちゃん。
ファンも、同じ思いです。。。
「瀬央さんからこれまでにいただいた支えと、思いを、、、」
この言葉を聞きながら、さっきまでおなかを抱えて爆笑していたなおちゃんのお顔が泣き顔に。
こっちゃんも声を詰まらせます。
「プロだから、私たち、泣かないの」
「プロだから泣かないの、って何度言ってここの舞台に立ったか・・・」
涙声でそうつぶやくこっちゃん、泣くのをこらえようと首をブンブン縦に振りながらこっちゃんを見つめるなおちゃん。
反則。
これで泣かずにいられるわけもなく。
すでに洪水だった涙が、大洪水になってしまった。。。
こっちゃん、なおちゃん、とりあえずは12月のタカスペで二人の姿を見られることを楽しみにしています!!」
専科に異動する前に、、、星組最後の記念に。(笑)
同期って素晴らしい
最初のカーテンコールで、こっちゃんから紹介されるまゆぽん(輝月ゆうま)。
「この公演に大きなお力添えをいただきました、輝月ゆうまさんです!」と紹介されて、まゆぽんがお辞儀をするところまでは、いつも通り。
でも、こっちゃんが言葉を続けます。
「本当に、たくさん、たくさん、支えていただきました」
まゆぽんは「こっちゃん、なに言おうとしてるん?」みたいな顔して、こっちゃんのほうをじっと見つめる。
「舞台上でも、それ以外でも、、、(感極まりながら)ほんとうに、ありがとう、まゆぽん!」
こっちゃんも堪えきれないのに、まゆぽん、それ聞いて堪えられるはずもなく、よね。
手で口もとを覆って、涙していました。
そして「そんな、そんな、、、」って感じで両手を振って、涙を堪えていて、、、
その同期のやり取りを見て、こっちもまた泣く。
「星組に出演したら、すごい大変だった!って思われないように、もっともっと強くなって、、、次に共演するときは、いじめないで下さい」
こっちゃん、ちゃんと「オチ」付けて笑いに持っていくという、ね。(笑)
まゆぽん、こっちゃん復帰のとき、なおちゃんに負けず劣らず大泣きしていたと聞きました。
この公演に、まゆぽんがいてくれて、本当によかったね。
なこ姫、ハッピーバースデイ♡
今日はなこちゃん(舞空瞳)のお誕生日です。
作品が作品なだけに、本編の中でアドリブはできませんが、、、
こっちゃん、カーテンコールでちゃんとなこちゃんのバースデーに触れてくれましたね。
こっちゃんの不在を、心配と不安の中で過ごしていたであろうなこちゃん。
こっちゃんから、お誕生日に触れられたなこちゃん、突然のできごとに焦る。
その焦る姿も可愛いのですが、、、
その後のなこちゃんが可愛すぎました♡
たぶん、全国の礼真琴ファンをも虜にしたことでしょう。
「礼さんと、誕生日にご一緒に舞台に立てることが、何よりも嬉しいです・・・」と言いながら両手で顔を覆って泣きじゃくる。
なこちゃん、反則。
なんてカワイイの、星組のプリンセス。
その姿にこっちゃんがまた、優しい一言。
「心配かけて、ゴメンネ」
いやぁ~ことなこ、最高です♡
このコンビで、ほんとーーーーーに良かったと心から思いました!
最後にひとつだけ、気になったこと
いろいろな思いを乗せて、ついに幕を閉じた星組公演『1789~バスティーユの恋人たち~』。
感動しすぎて涙・涙・涙でしたが、最後にひとつだけ気になったことを綴っておこうと思います。
それは退団者であるまなつくん(天路そら)のご挨拶。
「いかなる時も冷静に動き、備え、全身全霊で舞台をお届けすることがわたくしたちの仕事でありますが、ここにいる星組のみんなと、これから新しく入ってくる仲間たちが気持ちよく舞台に立てる環境が整うこと、そしてその舞台をお客様に楽しんでいただけることを、心より願います」
このご挨拶を聞きながら、まなつくんが何を伝えようとしているのかを必死で考えていました。
「生徒たちが気持ちよく舞台に立てる環境が整うことを願います」と言ってるわけですからね。
このような趣旨の退団ご挨拶は、異例です。
今回の星組公演の裏で起きていた「何か」を想像させるに余りあります。
彼女がどんな思いを込めて、このご挨拶を口にしたのかは分かりませんが、こうして内側から少しずつ「思い」を公に発信することで、何かが良い方向へ向いていくといいですね。
その「何か」が、何なのかは分かりませんが。
まとめ
感情が忙しい観劇でしたね、今日は。
これで年末までは、しばらくこっちゃんとは会えないのか。。。
いや、年末もタカスペ、チケットが手に入る気がしない。(苦笑)
チケットが手に入るか否か以前に、平日開催だった、、、。
また配信組かな。
そして正月公演は『RRR』。
きのう、たまたまテレビつけたら「24時間テレビ」で聴覚に障害のある子どもたちと女芸人さんたちが踊ってたな、そういえば。
何はともあれ、、、まずはこっちゃん、ゆっくり休養を!
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