礼真琴の舞台を振り返る、第28回。
今回は中日&台湾で公演された3本建てのうちのお芝居『怪盗楚留香外伝(かいとうそりゅうこう がいでん)-花盗人(はなぬすびと)-』を振り返ります。
台湾の人気キャラクターのミュージカル化ということで、とにかく役名の読み方が難しいったらありゃしない。(笑)
この公演でこっちゃん(礼真琴)は娘役として重要な役どころに抜擢されました。
『ロミオとジュリエット』の “愛” 以来の娘役挑戦でしたが、愛はダンスのみだったので、実質この作品がこっちゃんの初・娘通し役です。
『怪盗楚留香外伝-花盗人-』予備知識
あらすじ
怪盗楚留香(かいとうそりゅうこう)とは、予告状を出しては宝物を盗み、後に花の香りを残して去る、風流を解する義賊の名。
ある日のこと、楚留香は織物問屋の主人、宝香斎(ほうこうさい)に姿を変え、天下第一と称される名剣客・薛衣人(せついじん)の屋敷へ向かおうとしていました。
今夜、薛家で催される薛衣人の息子・薛斌(せつひん)の結婚式に紛れ込み、そこで一晩だけ披露される家宝「楊貴妃の花かんざし」を奪うためでした。
その夜、婚礼の準備に追われる薛家に、いよいよ花嫁となる施茵(しいん)が到着します。
ところが、宝香斎(楚留香)ら招待客が見守るなか、薛斌が花嫁の顔を隠した布に手をかけたそのとき、施茵の母・花金弓(かきんきゅう)が現れ、今朝早くに施茵が急死したことを告げます。
では目の前の花嫁は誰なのか。
それは薛家と犬猿の仲である左家の娘・左明珠(さめいしゅ)だったのです。
驚愕する一同をさらに驚かせたのは、その花嫁は左明珠ではなく薛茵だと言い張り、施家の庭や施茵の部屋の備えを詳細に言い当てた上に、施家に伝わる武技まで身に付けていたことでした。
薛斌に想いを残して急死した施茵の魂が左明珠の体に乗り移った「借屍還魂(しゃくしかんこん)」ではないかと、その場に居合わせた人々は騒然となります。
そして人々は、予告状を送りつけてきた楚留香がその場にいるとも知らず、楚留香が宝物を盗むために婚礼を中止に追い込もうと仕組んだ罠ではないか、とまで囁き始めるのでした。
見兼ねた楚留香は、謎解き好きの宝香斎として事件の推理に乗り出します。
主な配役
楚留香(そりゅうこう):柚希礼音
左明珠(さめいしゅ):夢咲ねね
花金弓(かきんきゅう):万里柚美
梁媽(りゃんま):毬乃ゆい
薛衣人(せついじん):十輝いりす
蘇蓉蓉(そようよう):音花ゆり
左軽候(さけいこう):鶴美舞夕
薛斌(せつひん):紅ゆずる
神鷹(しんよう):壱城あずさ
杜殺(とさつ):海隼人
葉盛蘭(ようせいらん):汐月しゅう
李紅袖(りこうしゅう):音波みのり
小珠(しょうじゅ):優香りこ
張簡斎(ちょうかんさい):瀬稀ゆりと
施茵(しいん):夢妃杏瑠
倚剣(いけん):十碧れいや
宋甜児(そうてんじ):早乙女わかば
大牛(たいぎゅう):漣レイラ
石繍雲(せきしゅううん):礼真琴
白猫(しろねこ):紫藤りゅう
麗しき、石繍雲(せきしゅううん)♡
こっちゃん、このとき研5でしたが、普通に娘ができるのは正解なの!?としばし悩む。
知っている人が見れば、若干男役の空気感はあるかも知れませんが、予備知識のない人なら、男役が演じているとは思えないでしょうね。
とっても自然体。
そういえば、この頃私はよくヅカ友と「礼真琴は娘役転向したほうが良いよね~」と話していたのを思い出しました。
だってホント、可愛いかったんだから。(笑)
さゆみちゃん(紅ゆずる)の嫁でいいじゃんと思っていました。
このときはまだ、ちえちゃん(柚希礼音)とさゆみちゃんとの間にみっちゃん(北翔海莉)が降って来るとは思いもよらず、ちえねね⇒べにこと でいいじゃん!とね。
でもよくよく考えれば … そんなコンビが実現しちゃったら、いろんな意味でヤバすぎた。(笑)
第一場 薛家荘の村はずれ
姿を見せぬまま、かすかに聞こえてくる美しい歌声。
あ~耳福でございます。
石繍雲の麗しの歌声 … 高音の裏声も透き通っていて綺麗ですね~。
そして歌いながら登場するこっちゃんの儚い雰囲気に、思わず抱きしめたくなる。(笑)
その姿を見ていたちえちゃん楚留香(柚希礼音)の第一声。
「いまの歌声、お前が歌っていたのか?」
え、あなた今、目の前で歌っているのを見てましたよね?と突っ込みたくなったのは私だけでしょうか…。
第二場 薛家の大広間
薛家の婚礼の場に出てきて、けっこう激しいダンスを踊ります。
踊り出すとこっちゃんの顔が途端に凛々しくなりますね~。(笑)
いつ見てもこっちゃんのダンスは見ていて気持ち良い!
今回は「娘」なのでいつもよりソフトな感じではありますが、振り上げた足が自分の顔にぶつかりそうなくらいのしなやかさ。
最後は髪を振り乱して踊ってます。
そして踊りのどさくさに紛れて剣を手に取り、薛斌(紅ゆずる)にいきなり襲い掛かかるこっちゃん石繍雲。
ちえちゃん楚留香に庇われ、肩を抱かれるこっちゃん石繍雲 … 萌え。www
第三場 薛家の地下牢
そして一緒に投獄されてしまうふたり。
「あんたが邪魔しなければ、薛斌を殺せたのに!!!」
本人めちゃめちゃ本気なのに、ちえちゃん楚留香に笑い飛ばされる可哀想なこっちゃん石繍雲。
ここの二人の会話、少々こっちゃんぎこちないのですが、それがまたかえってキュン♡としてしまう私です。
「さぁ、なにがあったか話してごらん・・・力になれるかも知れないよ」
そう促されて、なぜ薛斌を殺そうとしたのかを語るこっちゃん石繍雲。
長台詞を切々と語る姿は、さすがです。
「まだまだ研5」と思っていましたが、「もう研5なんだね~」と思いなおしながら、こっちゃんのお芝居に見入ってしまいました。
ちえちゃん楚留香に優しく肩を抱かれ励まされるこっちゃん石繍雲の表情が乙女~。
いや、石繍雲にとってはこの段階で恋愛感情とかそういう場面じゃないのですが、楚留香はちょっと惹かれてるはず!!
そして、現実のちえちゃんが透けて見えてきてしまいます。
リアルにこっちゃんのこと可愛くて仕方ないですよね~あなた、って感じ。(笑)
そりゃ、惚れちゃうよ。
カワイイから。
だけど、この場面の終盤で石繍雲に密かに思いを寄せる、幼馴染の倚剣(十碧れいや)が登場・・・
第四場 薛家の大広間
いろいろな謎が楚留香によって解き明かされ、めでたし、めでたし、になる様子をこっちゃん石繍雲はずっと上手で見ています。
そして祝いの舞が続く中、楚留香が「本業」である盗みのミッションを果たして去っていくと、こっちゃんも何かを思い立ったかのように上手に消えていきます。
第五場 薛家荘の村はずれ
案の定、楚留香を追いかけて来たわけですが。
お礼を言いにね。
でも、完全に楚留香さん、なにかを期待している顔、してます。
「しゅううん・・・」
いよいよ告白しようと意を決した楚留香でしたが、それを遮るこっちゃん石繍雲。
「わたし、あなたと一緒に行きたいけど、両親が遺してくれた畑もあるし、友達も・・・それに倚剣(十碧れいや)もいる!だから私はここで生きていくわ」
あーあ、撃沈。
でもね~ちえちゃん楚留香の、こっちゃん石繍雲を見つめる瞳がね、表情がね、温かくてちょっと礼真琴にジェラシーかも。(笑)
石繍雲に可愛らしくフラれた楚留香、カラッといさぎよく去るのがまた素敵。
まとめ
何年か振りにこの作品を見返しましたが、どう見ても、この作品の主役は 柚希礼音&礼真琴 ですよね。
大劇場&東京の『めぐり会いは再び 2nd』のルーチェと言い、この作品の石繍雲といい、小柳先生の 礼真琴アゲアゲ・キャンペーン。(笑)
はじめから終わりまで、こっちゃんのカワイイ娘役を堪能させてもらいました~!
さて、次回は台湾公演3本物のラスト『Étoile de TAKARAZUKA』を振り返りたいと思います。
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