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礼真琴の軌跡[84-1]『めぐり会いは再び / Gran Cantante!!』の感想

この記事は2022年6月19日に掲載した記事の再掲載です

大劇場千秋楽を配信で観劇してから、感想を書きたいと思いながらもなかなか時間が取れず、そうこうしている間に東京公演が始まりましたね。

今回はチケットが取れず、東京公演も千秋楽を配信で観ることになりそうですが、とりあえず大劇場公演を観た感想を残しておこうと思います。

『めぐり会いは再び 2nd〜Star Bride〜』から10年の時を経て、礼真琴が再び演じるルーチェ。最近はめっきり凛々しくなったこっちゃんが、どんなルーチェを見せてくれるのかとっても楽しみにしていましたが、率直な感想としては可もなく不可もなく。(笑)

めぐり会いは再び next generation

正式なタイトルは『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』、長すぎやしませんか。(笑)

最近は横文字、カタカナ、翻訳、なんでもタイトルに入れちゃえ感、ありますよね。もっとシンプルにしてほしいと思うのは私だけでしょうか… 。

幕開きの華やかさは The TAKATAZUKA

登場人物が次々に登場して歌い継ぎ、全員で歌って総踊りに繋がるプロローグは私の大好物です!そして、何も考えずに単純に「楽しいことが始まるよ~」的な雰囲気がとっても久しぶりな気がします。

最近、心身ともに疲れ果てている私にとっては、個人的に何も考えずぼーっと楽しめる、癒し効果抜群のオープニングでした。(笑)

こっちゃんの「王子様」っぷりも板についていて、いつものごとくお歌に聴き惚れていたわけですが、この幕開きで「おっ!この歌声好きだわ~!」となったのが、ぴーすけ(天華 えま)くんです。

ほんのわずかなフレーズでも、耳障り良く心地良い歌声に反応してしまいました。

ある意味、壮大な学芸会

どこかの公演評でも書かれていた気がしますが、この作品は宝塚を(しかも星組を)見続けているコアなファン向けであって、前作を知らない人にはどう映るのでしょうね?

いや、むしろ前作を知っているがゆえに、人物相関図をしっかり勉強してから見ないと、物語から置いてきぼりを食ってしまいそうな気がします。ってか、事実、置いてきぼり食らいました。(笑)

繋がりを考えながら台詞を聞いていると、ごっちゃごちゃになってきます。特にレオニード(音波みのり)なんて、まったく頭の中で前作とのつながりが掴めず大混乱。

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難しい恋を成就させたことがきっかけでコンサルタントやってるってのは、うん、うん、そうだったね~、男装までして頑張ってたよね~、うっとーしがられてたけど可愛かったよね~とか思いましたが、で、なんでここにいるの?と。(笑)

単純なドタバタコメディだと思えば、初見のほうが問題なく楽しめたりする感じなのかな??なんて。

うわさの腹筋やスクワットが登場したり(これ、こっちゃんよりきわみくんのほうが張り切ってますね … 笑)、いきなり時代を超越したディスコミュージックでダンス大会始まったり、ドタバタごちゃごちゃ、なんでもありコメディ。

まぁ、とにかく実力派が揃った「壮大な学芸会」を観ている気分に陥ったというのが正直なところで、ライトなファンとしては、これをリピートするのはちょときついかも。

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ルーチェ(礼真琴)の成長

なに、この可愛らしさ。(笑)

あの可愛らしい弟キャラだったルーチェ君、本当にあれから10年経ったの?ってくらい、こっちゃん可愛いまんま成長してるんですけど。

三つ編みの似合うトップスター、たまらんです。

ちょっと前に、エジプトで魂の歌を響かせていた人と、ルーチェくんが同一人物とはとても思えません!!

以前は何をやっても子どもっぽさが見えてしまい残念な気がしていましたが、今さらながら、これぞ礼真琴の成長、なんでも演じ分けられる立派なスターさんに成長した証明なのかも知れませんね。ふり幅広いです。

それにしても、今回の公演で卒業する当時と同じ執事ユリウスを演じるみっきー(天寿光希)との絡みは、ちょっとばかり感傷的になります。

アンジェリーク(舞空瞳)は可愛いけど…

これ、星組のトップ娘役によく感じていることなのですが、どうしてこうも「くせ」が強いお芝居になっちゃうんでしょうかね。

う~んと遡ってあすかちゃん(遠野あすか)だったりふーちゃん(妃海風)辺りはそこまで強くは感じていませんでしたが、ねねちゃん(夢咲ねね)、あーちゃん(綺咲愛里)はいずれも相当なクセがありました。

なこちゃん(舞空瞳)もかなりクセが強いお芝居をしますね。

星組へやって来て初めてお芝居を観たときから思っていましたが、驚いたり喜んだり、感情を表現するときに、すぐに口元に手をやるのもクセですよね。とても気になります。

可愛らしさは抜群!なので、もう少し自然なセリフ回しと表情、しぐさを身に着けてほしいな~と。

彼女はショースター向きなんでしょうね。

でも、この作品のなこちゃんはお人形さんみたいで、とにかく可愛かったです!

せおっち(瀬央ゆりあ)がノビノビ!

あいちゃん(愛月ひかる)が前作で卒業して、今回からせおっちが2番目(今の段階では2番手と呼べないのが残念…)ポジで活躍していますが、今回のように同期でお友だち役っていうのは観ているほうも和みますね。

探偵事務所の最初のシーンは、『愛するには短すぎる』の中日劇場公演でのちえちゃん(柚希礼音)&りかちん(凰稀かなめ)の♪アンフェアのシーンを思い出しました。

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ちえちゃんとりかちんは1期違いで同期ではありませんが、とても仲良く楽しそうな雰囲気だったのをよく覚えています。大好きな場面でした。

せおっちが同期生トップを一番近くで支えながら、自分も楽しそうにイキイキと演じている姿が微笑ましく、これからもこの二人の絡みをたくさん見てみたいな~と思わせてくれました。

 

天寿光希&音波みのり、残念過ぎる退団

この二人の退団は、来るべき時が来たということなのかも知れませんが、、、やっぱり残念極まりないですね。まだまだ星組には必要な人たちだった気がします。

そして、今回の作品が続編だったので仕方がないとはいえ、ラストステージにはちょっと役不足、最後はもっとシンプルに感情移入ができる、あて書きの役で卒業してもらいたかったな~と正直、思いました。

10年前の作品と同じ通し役を演じたラストも、それはそれで感慨深いものはありますが、、、。

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天華えま の今後の立ち位置は…

ぴーすけくん(天華えま)は、これからどう進むのでしょう?

今回の役柄的にはそれなりに美味しい役どころではありましたが、前作の『王家に捧ぐ歌』の配役、別箱をみる限りでは、すでにきわみしん(極美慎)に追い抜かれてしまった感満載、さらに同期の主席、ありちゃん(暁千星)の星組への組替えと、正直なところ一気に苦境に立たされています。

でも、やっぱり私は幕開けでもぴーすけくんの「声」に反応してしまったくらい、彼女の歌声が好きです。雰囲気も好きです。どうにか逆転ホームランを打つチャンスを与えてはもらえないですかね … 。

ま、正直言って地味ではあります。

作家先生、主役級のみんなと一緒に活躍しているにもかかわらず、意外と印象に残らない。インパクトに欠けると言いますか。

ぴーすけくんは成績優秀(98期-3番)、新人公演も主演3回、主演じゃないときでも主要な役を常に与えられてきた期待の星!だったはず。

にも拘らず、チャンスをものにできなかったということなのでしょうか…。

う~ん、でも私は彼女にもうひと踏ん張りを期待したい!!!

そのほかの人々、いろいろ

うたちゃん(詩ちづる)、普通にかわいい

新人公演のアンジェリークもきっと可愛いでしょうね~。

きわみくん、やっぱりまだ線が細いですね。

彼女は良くも悪しくもその容姿からか、正統派のタカラジェンヌというイメージが強く、新公を卒業している学年の割には個性や貫禄に欠ける気がしています。

ここのところの本公演の配役や、次のバウ主演から考えると、いよいよ本格的に路線に乗ってくるのだとは思いますが、この公演をみる限り、もう少し彼女らしい個性が欲しいところですね。

王家では確実に成長を感じさせてくれていたのに、今回はまた「ん?」と私の中での印象は逆戻りしたかんじで、ひとりだけ、新人公演を見ているような錯覚に陥る瞬間が何度もありました。(苦笑)

みほちゃん(有沙瞳)は相変わらずの安定ぶりで安心しますね。

彼女は、このまま脇を固めるポジションに行ってしまうのでしょうか??この容姿と実力を埋もれさせるのはもったいない気がします。

最近の劇団人事はいろいろと驚かされることが多いので、そのうちまたビックリ人事があるかも知れないと、楽しみなような、心配なような、、、なんか複雑な気分。

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Gran Cantante(グラン カンタンテ)!!

 Gran Cantante とは、スペイン語で「素晴らしい歌い手」という意味だそうですが、なんせダンスもすごい。歌って踊れるトップスター・礼真琴ならではの、とっても贅沢なスパニッシュ・ショータイム!

幕開きの大階段、大好き!

幕開きで大階段が登場するショーってワクワクしますよね。私は昔からこのパターンが大好き!大好物!です。

ただ、こっちゃんに重たそ~な布を握らせて、あえてカバーする演出はちょっといらなかったかな~。

普通に照明効果使えばよかった気がしないでもない…。

だってこっちゃんが布を離しても、あんまり「わ~~~」な演出効果なかったと思いませんか?個人的には「ん?」くらいだった。(笑)

でも、そのあと、こっちゃんの独唱からの、大階段にザックザックと男役やら娘役やらが降りてきて、そして群舞は壮観です。

なぞの♪にんじん娘

なぜにスパニッシュ・ショーに『にんじん娘』

私はここ何年も歌劇やGRAPHを読んでいないので、演出家たちが何を語ってるのか何も知りませんが、これは、久々に本気で「???」でしたね。(笑)

何を隠そう、私はマッチ(近藤真彦)派でも、ヨッっちゃん(野村義男)派でもなく、まぎれもなくトシちゃん(田原俊彦)派だったので、この歌にはけっこうな馴染みがあるわけです。

田原俊彦ロンドン・パリツアー に参加したくらいですから。(笑)

ただね、ファンですら当時はニンジン、、、「どうした???」って感じだったわけですよ。

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それを大真面目に目の前でなおちゃんが、タカラジェンヌたちが、笑顔で歌い踊るという奇跡 …  理解不能に陥りますよ、そりゃホント。(笑)

でも、なんか可愛かったから、ま、いっか。

ときどきありますよね、こういう「なんでここにそれ?」っていうナツメロが突然登場する、タカラヅカのショー。

ボニータ…色っぽ過ぎ

お芝居で見せた可愛らしいルーチェくんと、同一人物とは思えない礼真琴の変身ぶりにぶったまげますね。

歌に聴き惚れ、踊りに見惚れ … 釘付け。

こっちゃんとはるこちゃん(音波みのり)が、たくさん一緒に踊っているのがなんだかとっても嬉しかったです。

後半、純白の衣装を身にまとったなこちゃんとのダンスは、もうスピーチレス、黙って見惚れてしまいました。(笑)

バレンシア辺りのいろいろ

きわみくん、ソロで頑張ってましたね。音程が安定せずドキドキしましたが … なんとか、ね。

バレンシアのシーンでは、何と言っても美穂圭子さんとこっちゃんの歌のコラボレーションでしょう!素晴らしい。

一緒に出ていたユズミさん(万里柚美)、すっかり飾りもの状態でちょっと気の毒でしたが、ま、ここは仕方ないでしょう。

そしてみっきーの歌声をじっくり聞けたのも嬉しい。

そのあとの、ちょっと厳つい顔とガタイのフラメンコの女たちに囲まれたこっちゃん、襲われやしないかとヒヤヒヤしましたが、無事でなによりです。(笑)

なこちゃんが出てきたときには、ひと安心。

なこちゃんのダルマが話題になっていましたが、何だろう、細すぎるからかな? いや、魅せる技術の問題かもしれませんが、いまいち色気に欠けますね。もったいないな、と。

ダルマって細すぎても似合わないし、太くても綺麗に線が出せないし、魅せ方も必要だし、着こなせる人って少ないですよね。

私の中でダルマが美しいと思ったスターさんは過去に2人だけ。

ひとりは言わずもがな伝説の娘役・花總まり。ハナちゃんはとにかく腰高で足が長く、スタイルも完璧でしたね。

もう一人は男役ですが、凰稀かなめ、りかちんがトップ時代に見せたダルマ姿は見事な「美」でした。

めちゃくちゃ細かったですが、すらっとした長身にすらりと伸びた長い脚はカンペキの一言。

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みっきー(天寿光希)の見せ場

宝塚の温かいところは、卒業していく生徒さんに必ずといっていいくらい、見せ場を作ってくれることですよね。

みっきーも卒業を意識させるような、歩んできた道を振り返るような、しみじみとした歌をもらって銀橋を渡っていました。

そして同時に本舞台では、はるこちゃんが踊るという… あ~やっぱり寂しいな。

礼真琴のマタドール、最高にカッコイイ!が…

牛たちが怖すぎでしょ。(笑)

あの様子では、こっちゃんマタドール、勝てる気しないわ。ま、実際勝てないんですけど。

なおちゃん(瀬央ゆりあ)ときどき女役してるけど、いつも強烈。(笑)

圧が半端ないですね。

そしてそのあと、美穂さんが銀橋で歌って、なこちゃんが本舞台でひとりで踊りますが、このパターンって結構珍しいですよね。

娘役トップが舞台にひとりだけで踊るって。そしてその後もセンターで軸を取り続けるますが、それも珍しい気がします。

なこちゃんがダンサーであるから成せることかも知れませんね。まったく違和感なく、むしろカッコイイ!と思いました。

やっぱりなこちゃんはショーで輝く人だな、と。

そして大階段に神々しくこっちゃん登場、アカペラからの総踊り。ここ、すごく好き!

あと、最後にみんなが銀橋へ出て行ったときに、下手側にいたぴーすけくんがはるこちゃんに向かって思い切り両手を広げ、はるこちゃんがその腕にそっと包み込まれる姿に感動してしまいました。

初舞台ロケット

今年のロケットは全員での群舞が長いですね。

みんなキレッキレのダンスで揃っていて、クオリティー高いな~と見ていて感心しました。

主席の茉莉那ふみさん、目立つし可愛いですよね~。星組に配属になったので、彼女のこれからの成長が楽しみです!

実は初舞台生特集、録画だけしてまだ見ていない…。

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フィナーレあれこれ

ロケット明けに、大階段センターで男役を引き連れて板付きの娘役トップ、これまた珍しい光景ですよね。

でも、なこちゃん、こういうの似合っちゃうからすごい。

そこから続いて、純白の衣装を身にまとったこっちゃんを中心に、男役、娘役が入り混じり、大階段を使った群舞、体系移動、ものすごく私のツボでした。

そしてトップ二人のデュエットは言わずもがな、いつも素晴らしい。

なんかずっと褒めちぎってますけど、とにかく好き。(笑)

エトワールはみっきーが務めましたが、男役のエトワールって久しぶりに観る気がします。(最近あったら私が見ていないだけなのでスルーして下さい…苦笑)

エトワールで大階段から眺める景色って、経験したことなくても「なんか違うんだろうな~」「感動するんだろうな~」と想像ができるので、ホント、みっきーよかったね。

余談ですが、昔むかし、その昔、たにちゃん(大和悠河)が月組時代にエトワールをやったことがありました。

が、あの時は、その歌声を耳にした時、皆が一斉に客席からずり落ちたと噂でしたね。(笑)

懐かしい…。

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まとめ

東京公演が始まり、いよいよみっきーやはるこちゃんのラストステージ。

ムラ公演では思いのほか長期間の休演となってしまいましたが、このラストステージをみんなで完走できるよう祈っています!

今回1枚もチケットが取れなかったので、私はまた千秋楽を配信で観ることになると思いますが、とにかく無事に退団公演を終えられますように。

コロナとの闘いの日々、、、早くお終いにしたい。。。

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