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礼真琴の軌跡[32]『ロミオとジュリエット』-新人公演-編(研5)

礼真琴 出演作品一覧

礼真琴の舞台を振り返るシリーズ第32回。

今回「も」2013年『ロミオとジュリエット』です。

前回は「ベンヴォーリオ」編、前々回は「愛」編を振り返ってきましたが、今回のロミジュリは「新人公演」編を振り返ろうと思います。

礼真琴・新人公演初主演!

本公演ですでに主要キャストを演じているこっちゃん(礼真琴)が、新人公演のロミオをどう演じるのか、大きな期待を背負った初主演でした。

それにしても、本公演で2番手と役替わりながらベンヴォーリオの大役を演じていたこっちゃんが、その同じ公演で新公「初」主演とは、なんだか順序が違いませんか… と思ってしまうな。

ここからしばらく新人公演の主演が続いていくわけですが、まだ初々しい開演アナウンスを聞くのも久し振り。

9年ぶりに今度はトップスターとして演じたこっちゃんロミオを思い返しながら、楽しんで振り返ってみようと思います。

『ロミオとジュリエット』新人公演 予備知識

宝塚歌劇団

あらすじ

こちらをご覧ください。

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礼真琴 出演作品一覧

主な配役

ロミオ:礼真琴
ジュリエット:城妃美伶
ティボルト:麻央侑希
キャピュレット卿:漣レイラ
ロレンス神父:ひろ香祐
モンタギュー卿:凰姿有羽
乳母:妃海風
ヴェローナ大公:飛河蘭
モンタギュー夫人:珠華ゆふ
キャピュレット夫人:夢妃杏瑠
愛:凰羽みらい
マーキューシオ:紫藤りゅう
パリス:音咲いつき
ピーター:翔馬樹音
死:十碧れいや
ジョン:桃堂純
ベンヴォーリオ:夏樹れい

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礼真琴の初主演を振り返る

この公演は2幕ものなので、新人公演ではいくつかの場面をカットして、別演出により上演されています。

研5での初主演。

初主演とはいえ、少なくともこの1年は急激に本公演でも大きな役を与えられ、言わば強制的に多くを学び身に付けてきたこっちゃん。

その努力と経験は嘘をつきませんね。

堂々としたものです。

幕開きは舞踏会

物語はいきなり舞踏会直前の場面からスタートします。

ロレンス神父様(ひろ香祐)のナレーションで、舞踏会に至るまでのストーリーが説明され、舞踏会に参加する人たちが純白の衣装を身にまとって次々と幕前に登場します。

キャピュレット家の人々、パリス伯爵、そしてベンヴォーリオとマーキューシオ。

「そして二人を追いかけ、遅れてやって来るのが主人公、ロミオ」

ベンヴォーリオたちのあとにそんなナレーションが流れ、いよいよロミオが登場するかと思いきや、しない。(笑)

ここで初めて、愛(凰羽みらい)と死(十碧れいや)が浮かび上がり、幕開きの踊りが始まります。

ロミオ登場

舞踏会でジュリエットがパリス伯爵から逃げ回る場面でスタート。

そしてベンヴォーリオとマーキューシオに遅れて、上手からこっちゃんロミオがさわやかに登場。

もぉね、ロミオそのもの。

なんだ、このかっこかわいい感じ。(笑)

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ちえちゃんの衣装のサイズが合わないのは仕方ないですね、ジャケットがブカブカしてる。

中に着ているブルーのブラウスはちえちゃんとは違うものになってますね。

あと、ブーツもサイズがあるので別物。

ティボルトを巻こうとして、遠くを指さして発する「あっ!」がツボにハマった~カワイイ♡

ジュリエットとの最初のデュエット、ちょっと粗削りではありますが、歌もダンスも安心して見ていられます。

城妃美伶ちゃん、綺麗で可愛くて、それなりに何でもできて。

今思い返しても、もったいなかったですよね~、彼女が異動後もトップになれないまま退団してしまったのは…。

さて、こっちゃんとは関係ありませんが、舞踏会のあとそのままティボルトが銀橋でソロを歌います。

が、これがまたヤバかった。

まおちゃん、いつの頃までかは、ほんとに路線で行くのか??という扱いが続いていましたが、路線落ちするのは納得のできです。

この段階で研6ですが、う~ん資質の問題ですね、もうこれは。

バルコニー

こっちゃんのブラウスが気になる。

ちょっとキラキラしているダークブルーの「ヒョウ柄」で、ウエストから下が縦に割かれてジャラジャラと。

ま、それは置いといて、バルコニーでロミオへの想いを歌うジュリエットを下から見つけて見上げるこっちゃんロミオ。

ほ~んと純真な、恋する少年の表情。

バルコニーの上でのデュエットは耳福極まりないです、まじで。

当時もささやかれておりましたが、本公演よりもこちらの二人のほうが『ロミオとジュリエット』には自然で見目麗しい …

けっして否定できません。(by かつての柚希礼音ファンの私 … 笑)

バラを受け取ってから、キスして階段を下りるこっちゃんの表情がまたイイ顔してます。

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ロレンス神父さまとロミオ

嬉しそうなこっちゃんロミオ、こっちまでニヤけるわ。

「で、相手は?」と神父様に尋ねられて、嬉しそうに「ジュリエット!」と答えるロミオがカワイイです。

ほんと少年ロミオを見事に演じているというべきか、こっちゃんの個性が完全にフィットしているというべきか、突っ込みどころがない。

神父さまに抱き着く場面は、同期ならでは。

思い切って抱き着きグルグル!やんちゃ盛り。(笑)

乳母とロミオ

乳母のふーちゃん(妃海風)はさすがの貫禄ですね~。

「おばさん、お持ち帰りか~?」と言われるには少々美し過ぎる気がしますが、そこは実年齢が若いから仕方ないとして。

ロミオの腕にぶら下がるふーちゃん乳母、こちらも同期ならではの遠慮なし!こっちゃんの 腕が折れるがな。

こっちゃん、本気で腕おさえてる~?(笑)

エメ、美しゅうございます

安定感があるかと言えば、そこはまだ少々追い付いていない空気感はありますが、新人公演の域は確実に超えてます。

別箱で普通にロミジュリを公演している主演二人って感じ。

かろうじてつっ込みを入れるとすれば、ちょっとしたしぐさや、立ち姿なんかは、もう少し工夫して魅せられるようになるといいな~くらいかな。

ほんとそれくらいしかない。

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出来上がっちゃってますね。

さて、本公演はここで1幕がおわりますが、新公ではそのまま引き続いて2幕の幕開き場面へ繋がります。

祭壇の前にロミオとジュリエットが向かい合って膝まづき、数小節歌って奥へ消えて行きます。

ヴェローナの広場でハビられるロミオ

仲間たちに裏切り者だと罵られ、どつかれながらも、本当の愛を訴え歌う場面です。

ここは少し未熟さが出ていました。

ベンヴォーリオのマントヴァのところ歌に感じたときと似たような未熟さなのですが、歌いながら感情を乗せることの難しさですね。

観ているこちら側が、ところどころロミオの感情がどこにあるのか迷子になる感じでした。

マーキューシオの死

ケンカしながら歌い続けるの、大変ですね~。

本公演の時はそんなことあまり思っていませんでしたが、新人公演メンバーでこの場面を観てるとヒヤヒヤします。

蹴ったり蹴られたり、羽交い絞めにされたり殴られたり、歌と動きそれぞれに意識が分散してしまってぎこちなさ全開!

さすがのこっちゃんも、この場面は少々頼りない。

でも、マーキューシオが刺されて死んでしまったときの、泣きの芝居は感情こもっていてなかなかのもの。

親友を無くした深い悲しみが伝わってきました。

そしてティボルトを刺してしまい、大公の裁きを受ける場面では、ティボルトとマーキューシオの亡き骸を前に、ロミオが立ち尽くし涙にくれる姿には胸が苦しくなります。

呆然と立ち尽くし、放心状態のロミオ … 泣ける。

泣きながら歌うロミオ、歌声に感情があふれちゃってます

最後は感情的になりすぎて、声が出ませんでしたね。

ロレンス神父様 ~ ジュリエットの寝室

ロレンス神父様のもとへ救いを求めに行くロミオ。

そして乳母もやって来る。

ロレンス神父、乳母、ロミオ …

お芝居よりも95期の並びに感慨深くて見入ってしまうわ。

初夜を迎えたロミオとジュリエットの場面。

二人がベッドの上で見つめ合いながら歌っているのですが、その時にこっちゃんロミオのお顔の左に垂らした長い毛先に注目!

なんか落ちた?と思ったら何度も落ちるから、巻き戻しちゃいましたが … たぶんですね。

首から髪の毛に伝って毛先からポタポタと。

何回も毛先から水滴💧がしたたり落ちています。

それが気になっちゃって二人のラブシーン、あんまり見てなかったかも。(笑)

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マントヴァを彷徨うロミオ

ジュリエットが毒を飲んで亡くなったとベンヴォーリオに告げられたロミオ、その絶望感がジワジワと伝わってきます。

一点を見つめて… というより、どこを見ているかわからない焦点の合っていない視線で歌い始めるこっちゃんロミオ。

それがロミオの動転した感情を上手く表していますね。

そして、薬売り(=死)にもてあそばれてる様子が、まさに少年。

この雰囲気、ちょっとばかりトート閣下とルドルフ青年を思い出してしまいました。

霊廟、ロミオとジュリエットの死

ジュリエットの枕元で切々と歌うロミオ、切ないな~。

そして服毒して、息絶えるロミオ。

最後の瞬間がちょっと唐突に、ガクンッ。(笑)

このあと結構長い間このまま横たわってるけど、下世話な話、こういうシーンって眠たくなっちゃわないかな?って心配になるんですよね、私。

疲れてるだろうから、普通にうとうとしちゃいそう。

私なんて電車でも、目をつぶったら数十秒もあれば寝落ちするし。

毎日の本公演で役替わりして、本公演後には夜遅くまで新人公演のお稽古して …

もう、いいよ、寝てて!って気になる。(笑)

天国のデュエット

ま~起き上がってきたときの二人のお顔が、それはそれは肖像画のように美しい!

そしてこっちゃんロミオのまぶたが、真っ青のラメラメ。

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全身が映ると、こっちゃんの足元にちょっとした油断が見えるんですけどね。(笑)

この最後のデュエット、しろきみちゃん(城妃美伶)のヒールがほぼペッタンコなので、こっちゃんとの身長差のバランスがナイスです。

二人とも楽しそうにノビノビと踊っているのは、新人公演を演じきってゴールを迎える喜びの安心感もある気がしますね。

ちなみに映像は東京の新人公演なので、なおさらやり切った感があるかな、と。

最後のぽっぺを寄せて正面を向くシーンは、二人とも最高にキラ✨キラ✨笑顔です!♡

礼真琴、ごあいさつ

初主演で立派なご挨拶をしているな~と思って聞いていたら …

「そして…」

あれれ?ちょっと様子が変わってきたぞ~となったのが、やはりちえちゃん(柚希礼音)がらみのお話になったときですね。(笑)

「わたくしが、今回ロミオの役をさせていただくことになり、心から、大尊敬する柚希さんの役を、させていただけたことが、ほんと~に、しあわせでした」

ちょっと泣きそうになってるこっちゃん。

自らの呼吸を整えるかのように「… はい。」

客席からは温かい拍手が。

自らに「泣かないぞ!泣いちゃダメ!」と言わんばかりに小さく頭を振って踏ん張るこっちゃん、頑張れ。

それでも、上級生への感謝を述べたらまた泣けてきちゃったよ。

そしてまた「… はい。」と呼吸を整えて。

最後は元気いっぱいに「ありがとうございました!!」で無事幕を下ろしました。

カーテンコールでは、ふたたびご挨拶したのち、ちょっとぎこちなくそ~っと右手を上げて手を振るこっちゃんに、ドキュン💛

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まとめ

真ん中の二人だけで言えば、これは新人公演の域を超えていました

普通に別箱でやっている公演と言ってもおかしくないクオリティでした。

間もなく振り返ることになると思いますが、のちにこの二人で『かもめ』が上演されましたよね。

う~ん、しろきみちゃんは何故、路線から外れてしまったのか… あらためて、謎だな。

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そして礼真琴、期待を裏切らない新人公演初主演でした!

実はこの新人公演を振り返った後、やっぱりトップスター礼真琴が演じたロミオと見比べてみたくなり、全編ではありませんが、少しだけかいつまんで観てみました。

やっぱり9年前のこの公演とは、表現力がけた外れ。

でもね~、ロミオで「ヅラ」はやめて欲しかったな~やっぱり。(笑)

特に映像で見ると生え際が気になってしょうがない。

せめて生え際は地毛にして、エクステで何とかならんかったかね~と。

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