礼真琴の舞台を振り返るシリーズ第72回目は、タカラヅカスペシャル2019『Beautiful Harmony』を振り返ります。
礼真琴&舞空瞳がトップコンビとして初めて出演した、そしてトップとして4年目になった今も、これが唯一のタカスペ出演です。
今年こそは、今年こそはと早3年。
どんなタイミングでもいいので、なんとか来年こそはタカスペを実現させてほしいですね。
クリスマス特番で、久しぶりに各組の主要メンバーが一堂に会して楽しそうに盛り上がる姿を見ることができ、本当に嬉しかったです!
東西、そして全国で通年公演を実施している宝塚において、スタークラスが組をまたいで一堂に会することには、まだまだリスクが大きいのは事実ですが、、、
本音は、そろそろ、、、観たいですね。
タカラヅカスペシャル2019『Beautiful Harmony』
出演者
専科
- 轟悠
- 華形ひかる
- 凪七瑠海
花組
- 柚香光
- 華優希
- 瀬戸かずや
- 華雅りりか
- 水美舞斗
- 優波慧
- 朝月希和
- 永久輝せあ
- 飛龍つかさ
- 帆純まひろ
- 音くり寿
- 聖乃あすか
雪組
- 望海風斗
- 真彩希帆
- 彩凪翔
- 彩風咲奈
- 朝美絢
- 綾凰華
- 星南のぞみ
- 野々花ひまり
- 彩みちる
- 潤花
星組
- 礼真琴
- 舞空瞳
- 天寿光希
- 音波みのり
- 愛月ひかる
- 瀬央ゆりあ
- 紫藤りゅう
- 綺城ひか理
- 有沙瞳
- 天華えま
- 小桜ほのか
- 極美慎
宙組
- 真風涼帆
- 星風 まどか
- 芹香斗亜
- 桜木みなと
- 和希そら
- 留依蒔世
- 遥羽らら
- 瑠風輝
- 天彩峰里
- 夢白あや
コーラス(花組)
- 朝葉ことの
- 詩希すみれ
- 天城れいん
- 珀斗星来
- 星空美咲
- 湖華詩
第1幕
オープニング
暗闇にお衣装のスパンコールのキラキラが波打つ中、テーマソングのサビをみんなで歌った後、出演トップ4人がひとりずつスポットライトに照らされてワンフレーズずつ歌い継ぎます。
だいもん(望海風斗)… いつものように安定した甘い歌声
ゆりかちゃん(真風涼帆)… ちょっと鼻声で、最後の高音が微妙
こっちゃん(礼真琴)… ハスキーなのに伸びやかな澄んだ歌声
れいちゃん(柚香光)… 割り当ての低音が苦しくてお気の毒
そして定番、最後にセンターからいしちゃん(轟悠)登場です。
このときは、まさかこれが結果的にいしちゃんのタカスペ・ラスト出演になるとは思いもしなかったですね。
トップさんたちが総スパンのタキシードとドレス、そしてその他のみんなもゴールドチックな濃いベージュのお衣装なので、ま~見づらいったらありゃしない。(笑)
でも、こっちゃんが総スパンコールのお衣装着て、最前列で歌っている姿は感動です♡
いしちゃんを囲む周りのトップの顔ぶれがどんどん若返っていくのも、なんだか胸アツ。
いろんな時代を見守って来たんだわ~とね。
オープニングに続いて組ごとの歌。
花組からスタートしますが、れいちゃん、3年前だけど若いな。
すでにはなちゃんとのコンビがとっても懐かしい。
雪組のコーナーはだいもんだけじゃなく、きいちゃん(真彩希帆)も歌うまだし、さきちゃん(彩風咲奈)もそこそこだし、安心してお歌を聴いていられます。
特に花組のあとは。(苦笑)
そして星組登場。
上手からこっちゃん、下手からなこちゃん。
いやー二人ともフレッシュ!
あいちゃん(愛月ひかる)は貫禄ありすぎ二番手だな。(笑)
宙組さんは、ゆりかちゃん、まどかちゃん(星風まどか)、キキちゃん(芹香斗亜)のトリオは安定感ありますね。
キキちゃん、長い長い2番手時代が今度こそ終わることを願わずにはいられません!
最後は専科の3人が登場です。
専科のタカスペ出演メンバーも、かちゃ(凪七瑠海)が入って見栄えが若返りましたね。
そしてオープニングのラストは再び全員で主題歌を。
で、まだねこのとき客席降りあり!ですよ。
このイベントの3か月後には「緊急事態宣言」出ていましたっけね…。
ごあいさつ
トップとしてはじめてのごあいさつ。
こっちゃん、だいもんのよこに並ぶと意外と「おおきい」のね。
感動!(笑)
令和最初のタカスペに、礼(レイ)さんと光(レイ)さんが新トップとして参加している奇跡。
タカスペトーク恒例の、取ってつけトークももちろんそのネタ使うよね。
こっちゃんとれいちゃん、両サイドから向かい合って「私たちも “レイ” ですがっ!」。
あと一歩で(レイ)コさん(月城かなと)も控えていたんだけどね。
トップさんたちがみんな、2019年を振り返りつつ、2020年に向けた公演の話をしているのが、未来を知ってしまった今となってはちょっと切ないですね。
コロナとともに船出したこっちゃん、れいちゃん、まさかのいまだに真っただ中。
ま、100年を超える宝塚歌劇の歴史は、いろんな時代が巡り巡って110年へと向かっているということですね。
さて、トップとしてのタカスペ初トークですが、こっちゃんすっかり馴染んじゃってていい味出してます。(笑)
いしちゃんともいい感じに絡んだりして。
いしちゃんと言えば、柴田先生の思い出トークで話していたはなし、すんごい共感した!
いしちゃんに、じゃなくて柴田先生に!(笑)
いしちゃんが柴田先生に注意されたという言葉。
「はほ、はほ、言うなっ!」
いしちゃんは「へっ?」ってなったと笑っていましたが、まさにそんな感じでしたよね、下級生の頃のいしちゃん。
まだ月組にいた研3のとき、これは柴田先生ではなく小原先生の作品でしたが、かなめちゃん(涼風真世)主演のバウ「リラの壁の囚人たち」初演で、ゆりちゃん(天海祐希)と二人でレジスタンスの役をもらっていました。
そのセリフ回しが、そーとーやばかったのを鮮烈に覚えています。
初見のとき、それこそ観ているこっちが「へっ?」ってなりましたもん。(笑)
研1のゆりちゃんのほうがまだうまかった。
なつかしいですね。
宙組コーナー
ベルばらの小公子、小公女に扮した和希そら以下の下級生たち。
さすがに和希そら、留依蒔世、瑠風輝の小公子は違和感まみれですが(笑)、遥羽らら、天彩峰里、夢白あやの娘たちは普通にいけそう。
しかも、当時研3?のあやちゃん(夢白)が超絶カワイイ!
ずんちゃん(桜木みなと)とまどかちゃんの王家を挟み、当時、いろいろな意味で話題になったゆりかちゃんレット・バトラーとキキちゃんスカーレットね。
ゴメンネ、キキちゃん大真面目にスカーレット演じてたけど、、、似合わない。(苦笑)
たぶんね、かつてこっちゃんがそうだったように、丸顔にはあのスタンダードなソバージュヘアは似合わないのよ。
でも、そのあとのドレスにハッピ着た男前なスカーレットのソーラン節は、サイコーに似合ってたわ。(笑)
レットのソーラン節もカッコ良かった!
専科コーナー
かちゃの蘭陵王、みつるくん(華形ひかる)の死神、いしちゃんのチェ・ゲバラの競演!
専科さんは役の出来上がりが違いますね。
それにしても、このまとまりのない3人のキャラクター。
深く絡むこともなく。(笑)
単純に歌いたい歌、思い出コーナーって感じでしたね。
雪組コーナー
ルパン三世で幕開けの雪組さん。
下級生娘たち4人の峰不二子、さきちゃんのジゲンさん、あーさ(朝美絢)&あやな(綾凰華)のWルパン、そして翔ちゃん(彩凪翔)は五右衛門で登場。
やっぱりあやなちゃんカッコイイし、彼女の歌は心地いいな~。
だいもんはやっぱりロベスピエールよね。
きいちゃんとのデュエットは相変わらず美しいハーモニーだわ~。
ターニングポイントのうたコーナー
他の組はあまり分からないので、印象に残っている歌だけ紹介しますね。
れいちゃん→こっちゃんの順番で歌いましたが、こっちゃんはスカピンのショーブランの歌を歌っていましたね。
このうた、初演のちえちゃん(柚希礼音)が歌ったときも印象的でしたが、こっちゃんヴァージョンもゾクゾクします。
圧倒的な声量と伸びやかな歌声、安定した歌唱力、なんども繰り返し聞いてしまう大好きな歌声。
そして続くゆりかちゃんはネバセイから主題歌。
まさか、ゆりかちゃんがこれを歌うとは意外で、当時ちょっぴり驚いたのを覚えています。
ただ、この歌はとってもきれいなメロディーですが、とっても難しいうた。
このときのゆりかちゃんは、まったく歌いきれていなくて残念だったのも同時に思い出しました。(苦笑)
sora にとっても思い出深い歌なので、とても印象に残っています。
このあとは、だいもん→いしちゃん。
そして2番さんを中心として、下級生男役みんなが歌い踊るコーナーへと続きます。
そのまま1幕は終了。
第2幕
オープニング
娘役さんたちが純白のドレスに、両手に純白の羽扇を持って歌い踊るところからスタートしますが、この幕開きの歌はきいちゃんでさえ、音が取り切れていない感じで難しいですね。
コーラスみたいな歌。
そしてトップ娘4人が中心になって、娘役さんたちの歌が続きます。
なこちゃんのなんと可愛らしいことかっ!♡
そこいらのアイドル顔負け。
でもって、きいちゃんは飛びぬけてアダルティ。(笑)
もう、貫禄ですね。
トップ以外にみほちゃん(有沙瞳)とおとくりちゃん(音くりす)が歌わせてもらってますね。
うん、この二人には歌わせてあげたいよね、やっぱり。
花組コーナー
あきらくん(瀬戸かずや)とあすかくん(聖乃あすか)が虞美人の主題歌を歌いますが、あすかくんが虞美人さん。
これが美しい。
最初、普通に娘役さんがやってるんだと勘違いしちゃいました。
途中でひとこちゃん(永久輝せあ)も加わり盛り上げます。
で、れいちゃんとはなちゃんはミーマイのビル&サリーに扮して主題歌を歌い踊りますが、、、ちょっとこの二人のキャラには違うかな~。
マイティ(水美舞斗)のジョン卿は似合ってますね~。
ちょっと見てみたいかも。
ミーマイはウタコさん(剣幸)から宝塚ファン生活がスタートした sora にとっては、1年間、何度も劇場へ通った特別な作品!
実は、今の星組のキャストで観てみたいと思っているんです。
- ビル(礼真琴)
- サリー(舞空瞳)
- マリア公爵夫人(有沙瞳)
- ジョン卿(瀬央ゆりあ)
- ジャッキー(暁千星)
- ジェラルド(極美慎)
- パーチェスター(天華えま)
ま、願いは叶わないと思いますがね。(笑)
星組コーナー
うたかたの恋の幕開き、ルドルフをあいちゃん(愛月ひかる)、マリーをなこちゃんというキャストで再現。
これがまた似合ってるのよね。
あいちゃんの軍服は眼福だし、なこちゃんのマリーは見た目も声もとにかくカワイイ。
当時、「これ、本公演でやってくれませんかっ!」て感じでしたね~。(笑)
こっちゃんは確かに「ルドルフのイメージじゃない」のよねぇ… と。
続いてみっきー(天寿光希)が子ナポレオンで登場し、ナポレオン軍の兵士に扮したなおちゃん(瀬央ゆりあ)に「歴史を語ってください!」と語りかけると、あの懐かしい「♪人はみな、語るだろう…」となおちゃんが歌い始めます。
途中から下級生たちも男役は兵士、娘役たちはジョゼフィーヌが着ていたようなドレス姿で合流して一緒に歌うのですが、この歌、聞いているだけでゾクゾクしてきます!
♪嵐のように生きた男、輝く地平を夢に見て、歴史に名前を刻んだ英雄、とこしえに語り継がれる、その名はナポレオン・ボナパルト♪
作品に描かれた孤独な男の生きざまが蘇ります。
そして「違う時代に、違う国で戦いに生きた男がまたひとり、、、アントニオ・デ・オダリス大佐に敬礼!」
こっちゃんが「黒豹の如く」のアントニオに扮して登場です♡
これは正直、ちょっと意外でしたね~。
こっちゃんが恋焦がれて背中を追い続けた柚希礼音の宝塚生活最後の作品、新人公演で演じたアントニオ。
確かに思い入れは深い作品でもありますが、つまりは、柴田先生の思い出の作品ということで選ばれたんでしょうね。
新人公演のこっちゃんから、一回りも二回りも成長したアントニオに目が♡♡になります。
カッコ良すぎるでしょーよ。
もはや犯罪レベル。(笑)
そして暗転すると、そのまま「おはんら、いこかいっ!!」のこっちゃんの勇ましい掛け声とともに「桜花に舞え」が始まります。
下級生男役たちが一人ひとりワンフレーズずつ歌うときに、こっちゃんがひとり一人を優しく微笑みながら見つめる姿にやられるぅ…♡
本公演でも着ていたこの黒豹の時のブルーグレーのシンプルな軍服姿に、きれいにまとめ上げた前髪のスタイルのこっちゃんが大好きだったので、何度でもリピートできる、これ。
あの頃より更にカッコよくなってるこっちゃん、、、やばい、もう筆が止まらなくなるわ。(笑)
柴田先生を偲ぶコーナー
横一列に並ぶいしちゃん&トップさん達は深いワインレッドの燕尾を着ていますが、前の場面からすぐの場面転換だったため、こっちゃんだけアントニオの衣装のまま並んでいます。
ある意味、ありがとう、だわ。
5人でコメントした後、柴田作品の主題歌をスターさんたちが歌い継いでいきます。
こっちゃんは峰ちゃん(峰さを理)の代表作『紫子 ‐とりかえばや異聞‐』から、名曲「恋吹雪~恋幻」をソロで聴かせてくれました。
これは歌唱力のある人じゃないとね。
こっちゃんにこの曲を持ってきたのは、さすが!!と思いましたね~。
今となっては峰ちゃんをも偲ぶ歌になってしまい、色々な思い出が蘇り、聴き入ってしまいました。。。
だいもんが歌った『忠臣蔵』も印象的でしたね。
そしてラストはみんなで「小さな花がひらいた」を大合唱。
フィナーレ
娘役トップたちの主題歌でスタート。
はなちゃんの歌の危うさが際立ってますね、、、(苦笑)
すみれ色の燕尾とドレスで順番にご挨拶。
かつては、こっちゃんが出てくる順番をいちいち数えたり、比べたり、一喜一憂していたのが懐かしいですね~。
トップとして総スパンコールの燕尾で堂々とご挨拶する姿に感動します!
まとめ
新トップとして、両サイドに立っているこっちゃんとれいちゃん。
来年、もしもタカスペが開催されたときには、いしちゃんもいなくなったいま、こっちゃんがセンターに立っているのかな。
久しぶりの開催が実現するとしたら、きっと劇団としては何としてでも「5組揃って」の出演を模索するでしょうね。
人事がどうなっているのか分かりませんが、さきちゃんや(たぶんトップになっている)キキちゃんが上級生ではあっても、きっと立ち位置的にはトップ歴の長さと人気が配慮されるでしょうね。
かつてのちえちゃんも、最後のほうはそんな感じだった気がします。
さて、次回は礼真琴・舞空瞳プレお披露目公演『眩耀の谷~舞い降りた新星~』を振り返りたいと思います。
