礼真琴の舞台を振り返るシリーズ第80回目は、ロマンチック・レビュー『モアー・ダンディズム!』を振り返ります。
岡田敬二先生のロマンチック・レビューシリーズ。
1995年の真矢みき『ダンディズム!』
2006年の湖月わたる『ネオ・ダンディズム!』
2007年、2008年の安蘭けい『ネオダンディズム!Ⅱ、Ⅲ』
2021年の礼真琴『モアー・ダンディズム』
なんとバラバラ個性のダンディズム!(笑)
いろいろなダンディズムがあって、いろいろな魅せ方があって、それぞれの個性が光り輝く … これだから、宝塚は楽しいですね~♡
多少実力があれでも(失礼)… カリスマ性でグイグイ惹き込んでいったみきちゃん(真矢みき)。
スラリとした見栄えとダイナミックなダンスで魅せてくれたわたるちゃん(湖月わたる)。
溢れんばかりの個性と歌唱力で強い光を放っていたとうこちゃん(安蘭けい)。
さて、令和の礼真琴。
こっちゃんのダンディズムはいかに。
礼真琴のダンディズム!
岡田先生、お年のせいもあるかも知れませんが、基本的に自身の過去作品のリバイバルが多いですよね。
ま、お若いときからそんな傾向はありましたが、ショー構成の半分以上が過去作品からの組み合わせというのは、いささか座付きとして残念な気もします。
ま、根本的に岡田レビューが好きなので、リバイバルであっても、あれこれ当時の公演を思い出しながら楽しく見ることはできるのですがね。
今回の『モアー・ダンディズム!』も、けっこうなリバイバルっぷり。(笑)
いろいろ懐かしゅうございます。www
オープニング
幕開きから懐かしい香りがプンプンでしたね~。
過去の作品を最近あまり見ていないので、はっきりとした記憶ではありませんが、この幕開きは初代の花組『ダンディズム!』のイメージが再現されてる感じ?
大階段をバックにカラフルな衣装の男女が踊り、みきちゃん(真矢みき)が赤いスーツで♪ザ・ダンディー~と歌っていた気がする。
こっちゃん、やっぱり赤が似合うな♡
そして安定したお歌。
なんだろ、みきちゃんは「ハッタリ」効かせて魅せていた印象がありますが、こっちゃんの♪ザ・ダンディー~は地に足が着いていて、なんだろう、なんか落ち着く。(笑)
そしてなこちゃんの歌も、高音までちゃんと発声できていて聞いていて心地よいです。
礼真琴、愛月ひかる、瀬央ゆりあ、3人の並びがすでに懐かしい!
思い出は薄紫のとばりの向こう…
あいちゃん(愛月ひかる)のサヨナラ公演だったので、ところどころに見せ場が用意されていましたが、最初の見せ場がオープニング後のこの場面ですね。
薄紫のロングコート風のお衣装で歌うこの歌。
この歌は、個人的に思い入れのある大好きな歌!
ウタコさん(剣幸)トップ時代の岡田作品の名作『ラ・ノスタルジー』の中で、ウタコさんがフィナーレナンバーの中(たしか大階段で)歌っていました。
当時は公演の録音レコード(サントラ…懐かしい)が発売されていましたが、この歌を何度も繰り返し聞いていた思い出があります。
『ラ・ノスタルジー』は名作と言われるショーなのに、なぜかTV放送も、再演もされないという…
おそらく著作権問題が多いんでしょうね。
さて、そんな思い出深いこのメロディーが大劇場に蘇ったのは感動的なひとときでした!
いい歌。
今も耳に残るウタコさんの歌声とは、ひと味もふた味も違うあいちゃんの歌声でしたが、あいちゃんの優しい雰囲気がこの歌の美しいメロディーにフィットして、素敵な場面でした~。
貴重な新場面!
リバイバルシーンてんこ盛りのショーの中で、貴重な新場面。
理想を抱いた若者が戦いに赴き命を落とす、、、
その遺志を受け継いで闘い続ける恋人、、、
ダンサートップコンビならではの美しいダンス場面でしたね。
この場面はもっと長く見ていたかったわ~。
こっちゃんのバリッバリのダンスがたまらんっ!!
そして、自らが命を落としてから、恋人なこちゃんが仲間たちに支えられながら健気に踊る姿を、上手で見守りながら歌うこっちゃんの優しい眼差しにドッキュン♡
ちょっと楽しい黒燕尾
かわい子ちゃんたちの懐メロ(笑)のあと、早くも黒燕尾のこっちゃん登場。
もうね、黒燕尾ってなんでこんなにカッコイイのでしょう?
ビシッと決めた黒燕尾も素敵ですが、今回はキャリオカのメロディーで軽やかなダンスシーンになっていますね。
ドレス姿の娘役たちが加わると、さらに華やかな素敵なダンスシーンに。
なこちゃんの笑顔がキュート♡
ことなこ、お似合いすぎるやろ~。
ぼ~っと二人を眺めているうちに、いつの間にか場面が終わった。(笑)
岡田レビューに外せない軍服
若手たちが淡いブルーの軍服で歌う姿が新鮮!
そして軍服の真打、あいちゃんが白い軍服姿で登場。
最後の公演でこの場面をもらえたのは嬉しかったでしょうね~。
長い手足に軍服が映えて、あいちゃんかっこいいなぁ。
ゴールデン・デイズ … 銀橋で歌うあいちゃん、完全にトップスターの風格!(笑)
礼真琴のハード・ボイルド
なんだろな~。
礼真琴のハード・ボイルド、、、かっこいいんだけど、なんか違う感。
こっちゃんの個性には合ってないのかな?
いや、合っていないことはないな。
何だろう?この違和感。
ま、いっか、カッコイイには違いない。(笑)
ザ・ロケット
黒いダルマにキンキラの総スパンコールのジャケット、赤いハットに白手袋。
とってもまぶしいロケット。(笑)
ジャケット着て手袋してロケット踊るの、けっこう負担よね。
ラテン調のテンプテーション!
真紅の衣装が情熱的なこの場面。
とっても耳馴染みのあるメロディーが心地よいような、古臭いような。(笑)
でも色々な体系変化をしながら進むので、見応えがありますね。
こっちゃんとなこちゃんのダンス場面をもう少し大胆に入れて欲しかったかな~。
ショースターを揃えているのに、ちょっと物足りない。
瀬央ゆりあ、濃いめの「ラ・パッション」
歌い手が変わると、歌ってイメージがガラリと変わりますね~。
カリンチョさんの歌声が耳に残ったまま、なおちゃん(瀬央ゆりあ)のこれを聞いたもんだから、当時は「あれ?別の歌?」って感じでした。(笑)
なおちゃん流の♪ラ・パッション、なかなか「ねちっこさ」がありましたね~。www
でも明るいキャラクターが生かされて楽しそうでよろし。
アシナヨ・・・大好き。
この歌を聴くと、中日劇場で上演された『ル・ポアゾンⅡ』のときの柚希礼音・夢咲ねね・凰稀かなめの並びを思い出します。
りかちん(凰稀かなめ)の宙組異動前、星組ラストの公演となったこの作品。
ちえちゃん(柚希礼音)が、このアシナヨをうたうとき「凰稀かなめのことを思って歌っています」と語っていましたよね~。
あの頃の星組、、、懐かしいなぁ。
あの時は黒燕尾で、りかちんの肩にそっと手を置くちえちゃんの写真、買いました!(笑)
今回のこの公演もあいちゃんを送り出す演出が、感動を呼びましたね。
あいちゃんがこっちゃんから歌を引き継ぎ、ことなこデュエット。
そしてデュエット終わりであいちゃんも残って3人であいさつという演出も、あいちゃんへの愛を感じましたね。
純白のパレード
この公演もまた純白のパレード。
なんか多いな。
あ、でもこっちゃんはシルバー&ブラックの総スパンでしたね。
そして何といってもこのパレードの衣装はこっちゃんの羽根が話題になりました。
ナイアガラが付いていない代わりに、2層構造になった立体的な大羽根。
でも、これ、客席からはほぼ見えない。(笑)
銀橋を歩く時とかのわずかな瞬間に、角度によっては見えますが、、、。
やはり立体的な奥行きよりも、分かりやすくフサフサのナイアガラが背中で揺れているほうがゴージャスに見えますね。
まとめ
さて、今回で81回目となった礼真琴を振り返るシリーズ。
なんと、これにて礼真琴の舞台を振り返るシリーズ完走!です。
リアルタイムの観劇記録に追いつきました~♡
音楽学校の文化祭からひとつひとつの公演を、半年少々かけて振り返ってきたわけですが、いや~こっちゃんの歴史が詰まっていましたね。
初々しい「雪見だいふく」顔のこっちゃん、黒燕尾に着られていたこっちゃん、白い衣装に膨張していたこっちゃん、何を歌っても礼真琴だった時代、かわいらしい娘役を生き生きと演じていた時代、重責からか急激にほっそりした時代、、、
14年間、あっという間ですね。
あとどれくらいこっちゃんが「タカラジェンヌ」として男役姿を見せてくれるのか、そう遠くないであろう卒業の日を想像するだけで寂しくなりますが、、、
これがあるからこそのタカラヅカ。
「今」を存分に楽しみましょう!!
明日は、東京公演千秋楽!
配信組ではありますが、楽しみです♡
