ミス・ワールド・ジャパン大阪ファイナリスト 今井柚希さん
今年度、110期生として入学した生徒の中で最も注目されているのは、間違いなく、4月16日の入学式で同期生40名の総代を務めた主席入学の今井柚希さんでしょうね。
出展:高知新聞plus
多くの行動が自粛され、レッスンに打ち込むことができず、くじけそうになったときもありましたが、きょうまで暖かく見守り、励まし、夢と希望を持つ道を歩ませてくれた家族に感謝しております。 清く、正しく、美しくの教えを守り、必ず立派な舞台人になりますよう懸命に努力してまいります。
今回、4度目 最後のチャンスをものにした今井柚希さん。すらりとした長身に、小顔で優しい顔の作り、間違いなく彼女はスター候補でしょう。すでにダイヤの原石である雰囲気をガンガンに放っています。
当然ながら3月30日の宝塚音楽学校、合格発表の時点でかなり注目の人。
それもそのはず、彼女は2021年ミス・ワールド・ジャパン大阪でファイナリストに選出された7名のうちのひとりなのです!
この容姿ですから不思議はないですね。
因みに、彼女が110期生を密着取材した日本テレビ「沸騰ワード10」(4/8放送)に出演していたという噂がありましたが、今井さんの登場はありませんでした。
出展:スポニチアネックス
この情報が流れてから、ミス・ワールド・ジャパン大阪の公式ホームページを慌てて検索された宝塚ファンのも多いのでは?
ちょっと名前が思い出せないのですが、女優さんにこんな感じのそっくりな顔の人いますよね。(誰でしたっけ?モヤモヤし続けています、、、)
出展:ミス・ワールド・ジャパン大阪
※4/16現在、すでに今井柚希さんの顔写真は消されています
このときの写真は、音楽学校入学式の初々しい男役ヘアと比べると、なんか素朴で可愛らしい印象ですね。ちらりと映っている黒い服は、はじめ、レッスン用のレオタード!?とか思ってしまいました。(笑)
宝塚音楽学校の受験チャンスは中学3年生から高校3年生までの4回ですが、彼女は意外にもギリギリ4回目の受験で合格を勝ち取ったのだそうです。
これだけ恵まれた容姿であれば、これまで何故チャンスをを掴めなかったのかが素人目には不思議に思えてしまいます。
ミス・ワールド・ジャパン大阪のファイナリストという素晴らしい結果を残したにも拘らず、彼女の夢は「タカラジェンヌ」であることに揺るぎなかったようなので、結果的に劇団が「箔付け」してから合格させようと企んだようにしか思えないんですけど。(笑)
かつての天海祐希の逸話をふと思い出した方、私以外にもいたりしますかね?
劇団関係者が「お母さん、産んでくださってありがとう!」と口にしたというほど、天性の容姿と素質に恵まれた彼女ですが、実力的にはまだいまひとつだった彼女に対し、劇団はもう少し技術的な力を身につけてきてから合格させたかったため、面接の際本人に「今回、合格できなかったらどうしますか?」と尋ねたそうです。
つまり、宝塚に入りたい人たちは何度でも何度でもチャレンジするのがあるあるなので、劇団としては、もう少し実力をつけてもらってから、次に受験してきた際に取ればよい、な人もいたりするのでしょう。
でも、当時の受験生、中野祐里(天海祐希)さんは違いました。
ほかにやりたいことがあるので、もう来ません。
その後のゆりちゃんを初舞台から宝塚ファンのひとりとして見てきた私としては、この逸話を始めて聞いたときゆりちゃんらしくてますます応援したくなったものです。
このときゆりちゃんは高校2年生。もし宝塚を再受験するにしても残されたチャンスはあと1回というタイミングでした。
でも、その1回を受験せず、となると劇団としてはその場で「合格!!!」とせねば、ダイヤの原石を逃すことになってしまう、というわけで(かどうか真実はわかりませんが…笑)見事に73期生として合格!しかも総合点で主席入学となったのでした。
主席なので、今回の今井さんのように総代を務めています。
久しぶりにほこりまみれの懐かしい本を引っ張り出しましたが、時代の流れを感じる髪型ですね。今井さんの写真と比較して皆様、なにかに気づきませんか?
前髪!
今は入学式もビシッと男役ヘアで決めていますが、当時の予科性は前髪をピンで止めなければなりませんでした。なんだか懐かしい風景…時代の流れを感じます。
出展:読宣企画 読売ライフ発行「宝塚音楽学校(改訂版)」上田善治著 より
天海祐希という人の逸話はいくつもありますが、彼女が劇団に入団後、研究科1年で新人公演の主役に抜擢した演出家の小原先生(故人)が、のちに「音楽学校予科生」であった中野祐里(天海)さんに手紙を書いたと、どこかで語っておられた記憶があります。そんなことをしたのはあとにも先にも天海祐希ただ一人であったと。
でも、2年間の音楽学校生活の間、実力不足に苦労したのでしょうね。音楽学校卒業時の成績は後ろから数えたほうが早いくらいの順位でした。前出の小原先生はえらくご立腹されたそうですが、その後の宝塚スターとしての活躍、卒業後の女優としての活躍は皆さまご存じの通り。
天海祐希という人は天性のスターなんだな~と、久しぶりに懐かしいエピソードを思い出しました。
今井柚希さんは兵庫県西宮市出身。
宝塚歌劇を初めて観劇したのは10年ほど前で、男役さんの黒燕尾姿に感動し「私も入りたい!」と思ったそうです。
憧れのタカラジェンヌは星組トップスター礼真琴。
私もいまの宝塚の中ではこっちゃんが一番すき。
実力があるって神。
まこっつぁんといえば、柚希!!ですよね。これは偶然でしょうか?
偶然に決まってると思いますが(笑)、礼真琴が星組の元トップスター柚希礼音のことをこよなく崇拝しているのは周知の事実。
そこへきてこの今井柚希さんがまこっつぁんを目指しているなんて。
今井さんの年齢から察するに、お母様はちえちゃん(柚希礼音)がバリバリ下級生スターだった頃に今井柚希さんが誕生していると思われるので、もしやお母様がこの頃はちえちゃんファンだったとか!?と勝手な妄想。
どこかの記事で、もともと今井さんのお母様は天海祐希ファンだったとか読みましたが、時が流れちえちゃんファンになっていた可能性は捨てきれない。(しつこいですが、妄想です)
礼さんのように歌って踊って、たくさんの方を魅了できる男役さんになりたい。
何度も何度も夢にまで見た入学式を迎え、とてもうれしく幸せな気持ちと、これからの2年間、憧れの宝塚音楽学校で学ばせて頂けることへの感謝の気持ちでいっぱいです。
礼真琴さんのような魅力的な踊りと歌で、たくさんの方に『私を見ると元気になれる』と言っていただけるような男役を目指し、日々精進して参ります。
今のフレッシュな気持ちをそのままに、2年間しっかりと音楽学校で学び、ぜひ次世代を担うスターさんに育ってほしいものです。
彼女は間違いなくスターになると思います。頑張って!
出展:神戸新聞
数年後に、彼女がどんなタカラジェンヌになっているのか、またその頃がきたら答え合わせをしたいと思います。
宝塚音楽学校の競争倍率は、やっぱりすさまじい!
今年の宝塚音楽学校の競争倍率は17.3倍!それでも最少だった昨年を0.1ポイント下回り、今世紀最少を更新したそうです。
過去の最高競争倍率は1994年の82期生、なんと 48.2倍 です。(ちなみに82期生の主席入団は、元花組トップスターの蘭寿とむ)
1994年というと、前年にまだ研7だった天海祐希が涼風真世の後を継いで月組トップとなり話題沸騰、宝塚歌劇が元気いっぱいの時代でしたね。
それに比較してしまうとずいぶんと門戸は広がったのかも知れませんが、今年の17.3倍でも単純に考えれば17人にひとりしか合格できないわけなので、依然として狭き門であることには違いありません。
2000年代、宝塚音楽学校の受験者数と競争倍率
年度 | 期 | 受験者数 | 合格者数 | 競争倍率 |
2022年 | 110期 | 692人 | 40人 | 17.3倍 |
2021年 | 109期 | 697人 | 40人 | 17.4倍 |
2020年 | 108期 | 852人 | 40人 | 21.3倍 |
2019年 | 107期 | 915人 | 40人 | 22.9倍 |
2018年 | 106期 | 965人 | 40人 | 24.1倍 |
2017年 | 105期 | 1042人 | 40人 | 26.1倍 |
2016年 | 104期 | 1079人 | 40人 | 26.9倍 |
2015年 | 103期 | 1063人 | 40人 | 26.6倍 |
2014年 | 102期 | 1065人 | 40人 | 26.7倍 |
2013年 | 101期 | 881人 | 40人 | 22.0倍 |
2012年 | 100期 | 924人 | 40人 | 23.1倍 |
2011年 | 99期 | 940人 | 40人 | 23.5倍 |
2010年 | 98期 | 1028人 | 40人 | 25.7倍 |
2009年 | 97期 | 1106人 | 40人 | 27.75倍 |
2008年 | 96期 | 854人 | 40人 | 21.38倍 |
2007年 | 95期 | 863人 | 45人 | 19.18倍 |
2006年 | 94期 | 963人 | 47人 | 20.48倍 |
2005年 | 93期 | 984人 | 50人 | 19.68倍 |
2004年 | 92期 | 1066人 | 50人 | 21.32倍 |
2003年 | 91期 | 1020人 | 50人 | 20.4倍 |
2002年 | 90期 | 988人 | 50人 | 19.76倍 |
2001年 | 89期 | 973人 | 50人 | 19.5倍 |
2000年 | 88期 | 1066人 | 50人 | 20.1倍 |
近年でもっとも倍率が高かったのが2009年、97期生ですね。現役生でいうと花組の永久輝 せあ、星組の綺城 ひか理の期にあたります。
スターが量産される期とそうでない期がけっこう顕著な宝塚。
今でいえば95期が異常なほどのスター軍団ですが、入学時の競争倍率で言うと、このときも今年同様、20倍を切っていたんですね。
95期は主席で星組トップに礼 真琴、花組トップに柚香 光、月組トップに月城 かなと、ほかにも2-3番手の位置には花組の水美 舞斗、雪組の朝美 絢、星組の瀬央 ゆりあ、宙組の桜木 みなとが鎮座。
すでに退団した中にも元宙組トップ娘役の実咲凜音、元星組トップ娘役の妃海風、元月組トップ娘役の愛希れいか、そしてトップにこそなりませんでしたが娘役スターとして活躍した雪組の星乃あんり、宙組の伶美うらら、みんな95期生なんですよね。
これまでにも、複数の同期生がトップスターやトップ娘役として名を連ねることは何度もありましたが、この95期の押せ押せぶりは、近年まれに見る状況ではないかと、今さらながら思います。
劇団は初の5組トップ同期そろい踏み!を狙っているのでしょうか。
今後の人事が気になります。
宝塚の楽しみのひとつは、青田買いにあり!?
いちど宝塚歌劇の沼にはまると、何故だか、なかなか抜け出せなくなると言われます。
それは、ひいきのトップさんにときめきつつ、同時に次から次へと台頭してくる若手スターも気になり始め、その若手スターたちの成長を見守り、抜擢を一緒に喜んだりするのも醍醐味なんですよね。
だからひいきのトップさんが退団される頃には、次のスターさんに自然と気持ちが移行していくという魔のループが起こっているという…。
そして、宝塚のファンは基本、青田買い大好き!であると私は思います。
「このこ、スターになりそう!」
そうやって目星をつけた生徒さんの成長を、生徒さんと一緒に一喜一憂しながら喜んだり悲しんだり、ときには劇団のへんな人事に怒りを感じたりしながら、それぞれにファン生活を楽しんでいるのです。
おそらく、この今井柚希さんにも、すでに青田買い好きな宝塚ファンがついていることでしょう。宝塚をあまり知らない方は「えっ?もう?」と思うかも知れませんが、音楽学校には早速、彼女へのファンレターが届いていたりするかも知れません。
宝塚ファンってホント早いんです、こういうの。
ディープな宝塚ファンにこの段階から将来の期待をされることは、入学したての彼女にとっては、はっきり言って重たいプレッシャーでしかないだろうし、ちょっとお気の毒でもありますが、でも、きっと彼女はスターになれると私も思います。
かれこれン十年、宝塚のスターさんが育っていく過程をゆる~く見守ってきたなかで、私のカンは結構あたるほうであると自負しています!
まとめ
今年の音楽学校への入学者の中には、この今井柚希さん以外にも、かつて雪組屈指のダンサーであった天希かおりの娘、山本ゆりさんもいます。
まだ15歳とのことなので、中学卒業で受験、いっぱつ合格ということになりますね。
宝塚の世界は夢の世界であると同時に競争の世界でもあるので、辛いことも沢山あると思いますが、まずは夢の第一歩である宝塚音楽学校での日々を楽しんで、2年後には成長した姿で初舞台を踏んでくれることを期待しましょう!
この110期生がタカラジェンヌとして大劇場で初舞台を踏むのは2年後、2024年です。
